米財務省、インフレ削減法に基づくEV税額控除のガイダンス発表

(米国)

ニューヨーク発

2022年08月18日

米国財務省は816日、ジョー・バイデン大統領の署名を経て同日に成立したインフレ削減法に盛り込まれている電気自動車(EV)購入時に購入者が受けられる税額控除に関するガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した(2022年8月9日記事参照)。今回のガイダンスは、税額控除の中でも車両の最終組み立て地に関する要件について詳しく説明しており、その他の要件に関しては、今後数週間から数カ月以内に財務省および内国歳入局が詳細情報を発表する予定だ。

インフレ削減法では、EV車両の購入に際し、1台当たり最大で7,500ドルの税額控除が受けられるとしており、対象となる車両の最終組み立ては北米(米国、カナダ、メキシコ)で行われていることが要件となっている。今回のガイダンスでは、エネルギー省が公開した同要件を満たす可能性が高い2022 年モデルと 2023 年モデルの車両リストを紹介している(添付資料表参照)。その中で、ゼネラルモーターズ(GM)「ボルト」やフォード「マックE」、テスラ「モデル3」「モデルY」、日産「リーフ」などのバッテリー式電気自動車(BEV)や、ステランティス「ジープ・グランドチェロキー」などのプラグインハイブリッド車(PHEV)を合わせた2022年製車26モデルと2023年製車5モデルが挙げられた(注)。さらに、個別の車両の生産地を確認する方法として、車両固有の識別番号(VIN番号)を利用して検索するウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも紹介した。

EV税額控除に必要となる最終組み立て地に関する要件は、同法発効に伴って2022817日以降有効となるが(ただし、816日までに契約済みの車両は同要件の対象外)、バッテリー材料に含まれる重要鉱物や、バッテリー部品の生産・組み立てに関する調達先の価格割合など、その他の要件に関しては、202311日以降に購入あるいは契約される車両から適用となる(2022年8月5日記事照)。

(注)20221231日までは、最終組み立て要件以外、816日以前の規則が適用される。そのため、メーカー別販売台数の上限(20万台)は依然として有効で、当該日まで税額控除の対象となる車両は、2022年製車18モデル、2023年製車3モデルのみ。

(大原典子)

(米国)

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