住友化学、米国に半導体用プロセスケミカルの新工場建設へ、2024年稼働予定

(米国、日本、韓国)

米州課

2022年09月05日

住友化学は91日、100%子会社の東友ファインケム(韓国)を通じて米国テキサス州に新会社を設立し、半導体用プロセスケミカルの工場を建設すると発表した。新会社(Sumika Semiconductor Materials Texas)は、同社の半導体用プロセスケミカル事業の米国での戦略的な拠点として事業拡大に努める。新工場は2024年度の稼働開始を予定している。

ジョー・バイデン大統領は米国内の半導体産業の強化に力を入れている。20211月に成立した2021年度国防授権法は、国内の半導体産業を支援するCHIPS法を包含している。バイデン大統領は20228月、同法の予算措置を含む「CHIPSおよび科学(CHIPSプラス)法」を成立させた(2022年8月10日記事参照)。これによって5年間で527億ドルの資金援助が可能となり、半導体製造施設・装置への投資に対し25%の税額控除を付与することになる。住友化学の今回の発表はバイデン政権の意向とも合致しているとみられる。

同社は既に、アリゾナ州に拠点を置く子会社の住友化学アドバンストテクノロジーズを通じて、化合物半導体事業を展開している。テキサス州の新工場建設は、米国での同社の半導体事業強化に寄与するものだ。同社はプレスリリースで「半導体用プロセスケミカルの生産体制をグローバルに拡充し、高品質な製品を安定供給することにより、引き続きスマート社会やスマートモビリティーの実現に欠かせない半導体産業の発展に貢献していく」と述べている。

米国の半導体業界の最近動向として、スカイウォーター・テクノロジーが720日、インディアナ州に同州政府やパデュー大学と共同して半導体研究・生産施設を建設すると発表した(2022年7月29日記事参照)。オハイオ州に大型の半導体製造工場を建設すると発表した(2022年1月24日記事参照)インテルは823日に、カナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメント傘下のインフラ関連会社と、アリゾナ州のインテル工場に最大で300億ドルの共同出資を行うと明らかにした(2022年8月25日記事参照)。半導体メモリー会社のマイクロンは89日に、今後10年間で400億ドルの国内生産投資を行う方針を示し、具体的な取り組みとして、91日には本社のあるアイダホ州に最先端の半導体メモリー工場を建設し今後10年間で約150億ドルを投じると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。さらに、91日に台湾を訪問したアリゾナ州のダグ・デューシー知事(共和党)は、蔡英文総統と会談し、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が同州に建設中の半導体工場について連携の強化を確認した(2022年9月2日記事参照)。このように、米国は官民を挙げて半導体産業の強化に取り組んでおり、同産業のさらなる発展が期待されている。

(片岡一生)

(米国、日本、韓国)

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