米ヒューストン港の7月のコンテナ取扱量、過去最高を記録

(米国)

ヒューストン発

2022年08月24日

米国のヒューストン港は823日、7月のコンテナ取扱量が前年同月比10%以上増加の328,498TEU20フィートコンテナ換算)と2桁の伸びを示し、7月の月間コンテナ取扱量としては過去最高で、同港の歴代4位となる量を記録したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。同港は、6月もコンテナ取扱量が過去最高を記録していた(2022年7月26日記事参照)。また、202217月のコンテナ取扱量は2225,563TEUで、前年同期比17%増となっている。

同港のロジャー・ゲンター事務局長は「喫緊の課題は、輸入業者がコンテナを迅速に退避させ、スペースを空けることだ。また、輸出業者・輸入業者とも、毎週土曜日(午前8時から午後5時まで)の利用を増やすことが必要だ」と述べている。同港は混雑緩和に向けて、土曜日の貨物取り扱いのほか、岸壁の建設やコンテナヤードの増設、航路拡張を進めている(2022年6月10日記事参照)。

なお、ヒューストン港の一般貨物施設での貨物取扱量(トン数)は、年間累計では前年同期比24%増となった。7月の一般貨物取扱量は、前年同月比26%増の3493,524トンだった。鉄鋼の輸入が引き続き好調で、7月は前年同月比48%増、年間累計では前年同期比92%増となった。他方、自動車の輸入は低調が続いており、これまでのところ年間累計で17%減少している。

ヒューストン港は脱炭素化の取り組みも進めており、202244日には、技術の向上、インフラや設備の改善、代替燃料やクリーンエネルギーの活用により、2050年までにカーボンニュートラルを実現するとの目標を発表した(2022年4月14日記事参照)。202267日には、米国のトラック運送会社サンバースト・トラック・ラインズと米国の大型商用電気自動車(EV)メーカーのニコラとの提携により、港湾域内でのドレージ輸送向けに、同港初となるゼロエミッションの電気トラックを導入したと発表した(2022年6月9日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

ビジネス短信 125ce15fdff9af33