米ヒューストン港の6月のコンテナ取扱量、過去最高を記録
(米国)
ヒューストン発
2022年07月26日
米国のヒューストン港は7月20日、6月のコンテナ取扱量が前年同月比11%増の32万3,823TEU(20フィートコンテナ換算)と2桁の伸びを示し、6月の月間コンテナ取扱量としては過去最高の記録したと発表した。
ヒューストン港の2022年1月~6月のコンテナ取扱量は189万7,065TEUで、前年同期比18%増となっている。同港はコンテナ取扱量増加の理由として「コンテナ市場の混乱や記録的な運賃高騰に対して、物流業界が(ヒューストン港を選ぶという)創造的な解決策を探した結果」としている。
同港のロジャー・ゲンター事務局長は「ヒューストン港では、コンテナターミナルで記録的な荷動きが見られる一方で、膨大な需要による遅延も発生している」「他の業界と同様、われわれは貨物を可能な限り効率的に目的地に届けるための創造的な解決策を模索している」と述べている。
同港は需要増加に対応するため、6月4日に土曜日の貨物取扱を臨時的に開始している。また、岸壁の建設やコンテナヤードの増設、航路拡張(2022年6月10日記事参照)を進めている。
なお、ヒューストン港の一般貨物施設での貨物取扱量(トン数)は前年同月比16%増、上半期累計では前年同期比24%増となった。鋼材の輸入量は、油井管の需要が増加したため、前年同月比で33%増、上半期累計では前年同期比で102%増加した。自動車輸入台数は前年同月比で411%増加したが、上半期累計では前年同期比1%増にとどまった。
ヒューストン港は脱炭素化の取り組みも進めており、4月4日に技術の向上、インフラや設備の改善、代替燃料やクリーンエネルギーの活用により、2050年までにカーボンニュートラルを実現するとの目標を発表した(2022年4月14日記事参照)。6月7日には米国のトラック運送会社サンバースト・トラック・ラインズと米国の大型商用電気自動車(EV)メーカーのニコラとの提携により、港湾域内でのドレージ輸送向けに、同港初となるゼロエミッションの電気トラックを導入したと発表した(2022年6月9日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国)
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