経済・気候保護省、2022年の小型宇宙ロケットコンペ優勝者を発表

(ドイツ)

ミュンヘン発

2022年05月11日

ドイツ経済・気候保護省(BMWK)は4月26日、連邦政府の研究機関であるドイツ航空宇宙センター(DLR)が実施した2022年のスタートアップ企業向け小型宇宙ロケット(マイクロランチャー)コンペ本選で、ロケットファクトリー・アウクスブルク(Rocket Factory Augsburg、以下RFA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が選ばれたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本コンペは、前政権のドイツ経済・エネルギー省が、宇宙ロケット打ち上げの商用化を目指す国内スタートアップ企業を総額2,500万ユーロで支援するために始めたもの。2020年7月、南部ドイツのスタートアップ企業3社が選ばれ、それぞれ50万ユーロの助成を受けた(2020年8月5日記事参照)。2021年のコンペ本選では、3社のうちイザールエアロスペース・テクノロジーズ(IsarAerospace Technologies)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが選ばれ、1,100万ユーロが提供された(2021年5月13日記事参照)。今回は、2022年のコンペ本選として、残る2社の中からRFAが選ばれ、3年間に渡った本コンペは終了した。今後RFAには、欧州宇宙機関(ESA)の「商用宇宙輸送サービス・サポート(C-STS)プログラム」の枠組みで行われる「BOOST!」イニシアチブから1,100万ユーロが提供される。

RFAは同社のマイクロランチャーである「RFA ONE」を使い、最大1,350キログラムまでの衛星を地球低軌道上に打ち上げるサービスなどを提供する。将来的には年間約50回の打ち上げを実施、衛星を素早く、確実に、競争力のある価格で軌道上に運ぶことを目指す。経済・気候保護省によると、同社の初回打ち上げは2023年末の予定で、150キログラムの貨物を地球周回軌道まで運ぶ。同省はこの「RFA ONE」が運ぶ貨物について、2022年中に募集する予定。

RFAは、ドイツの航空宇宙関連企業OHBのスピンオフとして、2018年に設立された。OHBが同社の株式55%を保有している。RFAは2021年4月、マイクロランチャーの発射基地として、ノルウェーにあるアンドーヤロケット発射場と契約を締結するなど、試験発射の準備を進めている。ドイツでは、政府以外の民間企業による宇宙活動、および、宇宙関連企業と既存産業との協業を指すビジネスモデルである「新宇宙」(New Space)に可能性があるとして、ドイツ産業連盟(BDI)がイニシアチブを発足させるなどの動きがある(2021年12月13日記事参照)。

(高塚一)

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