2月7日以降の新型コロナ警戒信号の色発表、赤の州はゼロも約半数がオレンジに

(メキシコ)

メキシコ発

2022年02月07日

メキシコ連邦保健省は2月4日、国内各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事6月2日記事6月15日記事8月31日記事2021年7月26日記事参照)の7日以降に適用する色を発表した。全国32州のうち、15州がオレンジ、13州が黄、緑は4州のみとなった。コリマ州とナヤリ州が緑からオレンジ、ドゥランゴ州、ハリスコ州、ケレタロ州、サンルイスポトシ州、シナロア州、タマウリパス州が黄からオレンジ、ゲレロ州、イダルゴ州、ミチョアカン州、タバスコ州が緑から黄に後退した。他方、アグアスカリエンテス州が赤からオレンジ、キンタナロー州がオレンジから黄に回復した。進出日系企業の多い州では、アグアスカリエンテス州、バハカリフォルニア州、チワワ州、コアウイラ州、ハリスコ州、ヌエボレオン州、ケレタロ州、サンルイスポトシ州、タマウリパス州、サカテカス州がオレンジ、メキシコ市、グアナファト州、メキシコ州が黄。

発症日別の新規感染者数を週単位でまとめたデータをみると、全国の新規発症者数は2021年第51週(12/19~25)からオミクロン株の影響で急増した。第51週は前週比81.0%増、第52週(12/26~1/1)が同3.2倍、2022年第1週(1/2~1/8)が2.8倍と急増したが、第2週(1/9~15)は32.2%増と減速し、第3週は現時点で前週比25.9%の減少に転じている。第3週の1日当たり発症者数は3万6,387人(注1)で、前週比で減少しつつも、過去のピーク時(2021年第31週)を92.2%上回る水準。病床利用率は2月3日時点で一般病床が44%、人工呼吸器付き病床が28%となっており、ここ数日は緩やかな減少傾向に転じている。

メキシコ市では14日以降に30歳以上にもブースター接種開始

メキシコでは原則として(注2)14歳以上がワクチン接種の対象となっており、2月4日時点で全人口の65.0%、14歳以上の人口の85.2%に相当する8,381万2,313人が少なくとも1回の接種を受けている。そのうち7,747万8,070人(全人口の60.1%、14歳以上78.8%)が所定の回数の接種を完了している。

ブースター接種率については、1月31日時点で医療関係者と教育関係者が100%、60歳以上の高齢者が63%、40~59歳が19%となっている。メキシコ市保健省は2月4日、ワクチン接種の7日以降の計画を発表し、その中で2月14日以降に30~39歳の市民へのブースター接種を行うと発表した。ブースター接種に用いるワクチンは州によって異なるが、主に英国アストラゼネカ社製とロシア国立ガマレヤ研究所の「スプートニクV」が用いられている。

(注1)発症日ベースの統計は後から感染が確定して追加されることが多いため、最終的には1日当たり4万人弱になると推定される。

(注2)感染症に弱い病気を患っている場合、例外的に12歳以上でも接種対象となる。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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