新型コロナワクチン1回目接種完了が100%に到達と発表

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2021年12月01日

アラブ首長国連邦(UAE)国家緊急危機災害局(NCEMA)は11月26日、新型コロナウイルスワクチンの国内接種対象者のうち、1回目の接種を完了した割合が100%に達したと発表した。2回目接種の完了者も、同日時点で90.18%となっている。

UAEは早期からワクチン接種を開始した。政府は2020年12月には中国シノファーム製(2020年12月11日記事参照)、米国ファイザー製(2020年12月28日記事参照)のワクチンをそれぞれ認可し、接種を開始した。その後もハイペースで接種を進め、アブダビではワクチン非接種者に対して行動規制を強化するなどし(2021年8月27日記事参照)、国内居住者の免疫強化を進めていた。

観光が主要産業の1つであり、外国人客の消費に頼るドバイを擁するUAEにとって、国内の感染拡大を抑制し、安心して観光客を呼び込むことは、経済にとっての生命線だ。そのため、ドバイ国際博覧会(万博)開幕の2021年10月に照準を合わせ、感染拡大防止策と国外からの入国規制緩和を両立させるべく、さまざまな対策を打ってきた。

11月26日には、南アフリカ共和国で新たな変異株「オミクロン株」が検出されたことを受け、南部アフリカ諸国からの入国を停止(2021年11月29日記事参照)、同28日にはファイザー製の3回目ブースター接種の対象拡大を決定した(2021年12月1日記事参照)。引き続き、ワクチンの接種を進めながら感染拡大を食い止める構えだ。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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