ファイザー製新型コロナワクチンのブースター接種対象を18歳以上に拡大

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2021年12月01日

アラブ首長国連邦(UAE)保健予防省は11月28日、新型コロナウイルスの米国ファイザー製ワクチンの3回目ブースター接種の対象者を拡大すると発表した。

今回の決定で対象となったのは18歳以上で、ファイザー製またはロシア製「スプートニク」ワクチンを接種してから6カ月が経過した国民と国内居住者だ(注)。これまでは、ブースター接種の対象はUAE全体では主に50歳以上、既往症の保持者または中国シノファーム製ワクチンを接種した国民または居住者に限定していた。

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が南アフリカ共和国で検出されたことを受け、UAEでは11月29日から南アを含む南部アフリカ7カ国からの入国を停止している(2021年11月29日記事参照)。今回のワクチンの接種対象拡大も、国内居住者の免疫力をさらに高め、感染拡大を防止する狙いがあると考えられる。

UAEでは新型コロナワクチンの接種がハイペースで進んでいる。政府は11月26日、国内のワクチン接種対象者の100%が1回目の接種を完了したと発表。また、2回目を接種した割合も90%を超えたとしている(2021年12月1日記事参照)。人口100人当たりの接種回数も同日時点で220.44回となっており、主要国では世界1位となっている。

(注)このほか、UAE国内では英国アストラゼネカ製ワクチンの使用が承認され、接種が一時期行われていたが、同ワクチンの接種者については言及がなかった。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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