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世界銀行、2021年の東アジア・大洋州新興地域の経済見通し上方修正も、下振れリスク優勢と分析

(ASEAN、中国、ミャンマー)

アジア大洋州課

2021年06月15日

世界銀行は6月8日発表の「世界経済見通し」(英語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます日本語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2021年6月9日記事参照)で、2021年の東アジア・大洋州の新興・途上国・地域の実質GDP成長率見通しを7.7%、2022年5.3%、2023年5.2%と発表(添付資料表参照)。2021年1月の見通しから、2021年を0.3ポイント、2022年を0.1ポイントそれぞれ引き上げた。

同様の経済見通しについては、4月にIMFとアジア開発銀行(ADB)がそれぞれ発表(IMF:2021年4月15日記事参照、ADB:5月6日記事参照)しているが、両機関とも予測を引き上げており、世界銀行もそれに続いたかたちだ。

域内3分の2の国・地域は2022年までパンデミック前の水準下回る

世界銀行は、同地域の経済が2020年から立ち直ってきたが、回復のスピードは国・地域によって異なると指摘。同じ指摘はADBの5月発表でも指摘されている。世界銀行は特に、同地域で最も経済規模が大きい中国、インドネシア、タイの3カ国の中で、GDPが新型コロナウイルスのパンデミック前の水準を超えたのは中国だけとした。東アジア・大洋州地域の経済は中国の回復(2021年の実質GDP成長率は8.5%)が牽引するものの、2022年までは域内の3分の2の国・地域でGDPはパンデミック前の水準を下回るとした。

その他、東南アジア各国の2021年の成長率をみると、ベトナムが6.6%と最も高く、次いでマレーシアも6.0%と高い水準を予測した。フィリピンが4.7%、インドネシアが4.4%、ラオス、カンボジアがそれぞれ4.0%と続き、タイが2.2%と予測。2021年2月の国軍による権力掌握で混乱が続くミャンマーについては、同地域で最も低いマイナス10%と予測し、前回予測より12ポイント引き下げた。

世界銀行は同地域の見通しについては、下振れのリスクが目立つとした。要因としては、(a)新型コロナワクチン接種の遅れや新しい変異株の出現によるパンデミックの長期化、(b)米国の金融引き締めの波及効果による通貨の下落や資本の流出等といった金融の混乱、(c)自然災害による混乱と被害を挙げている。

一方で、ワクチンの接種率が予想を上回り、パンデミックが現在の予想よりも早く収束した場合や、米国やその他の主要経済国の回復に伴う波及効果が予想を上回った場合、見通しが上振れする可能性があるとした。

(三木貴博)

(ASEAN、中国、ミャンマー)

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