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IMF、アジア新興地域の2021年経済予測引き上げも、ワクチン供給遅れの負の影響示唆

(ASEAN、中国、インド、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ)

アジア大洋州課

2021年04月15日

IMFは4月6日、「世界経済見通し(英語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます日本語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」(2021年4月7日記事参照)で、アジアの新興・途上国・地域の2021年の実質GDP成長率を8.6%とする予測を発表した(添付資料表参照)。前回発表(2021年1月)よりも0.3ポイント引き上げた(2021年1月28日記事参照)。2022年の予測については、6.0%と前回発表から0.1ポイント引き上げた。

IMFは同地域の経済成長の見通しを上方修正した要因について、インドなど一部の大国が新型コロナウイルス対策に伴うロックダウンを緩和した後、当初の予測よりも力強く回復していることを挙げた。一方で、インドネシアやマレーシアなどで依然として感染者数が多いため、それらにより成長の見通しは不透明なものになっているとした。

また、アジア地域に限らず、新興・途上国・地域の経済での新型コロナワクチンの調達状況に鑑みると、2021年にはほとんどの国の国民が効果的な予防策(ワクチン接種)を享受できない状況が続くと指摘。同年と2022年に先進国よりも一層頻繁にロックダウンや新型コロナ封じ込め対策が必要となり、そうした措置がこれらの国々の経済に中期的に影響を与える可能性を示唆した。また、タイやフィジーなどの観光立国は、国境を越えた旅行の正常化が遅れるため、特に厳しい経済見通しとなるとした。

実際に国・地域ごとにみると、アジア地域では、インドが12.5%(前回発表から1.0ポイント増)と高い予測となっている。一方で、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムのASEAN5カ国の成長率は4.9%(前回発表から0.3ポイント減)と、アジア地域の平均と比べても低い。ASEAN5カ国を個別にみると、2020年はマイナス9.5%とASEAN主要国で最も減速したフィリピン(2021年2月19日記事参照)が6.9%と最も高い。続いて、ベトナムとマレーシアが6.5%(ベトナムは前回1月報告では発表なし、マレーシアは0.5ポイント減)、インドネシア4.3%(同0.5ポイント減)、タイ2.6%(0.1ポイント減)と続く。

なお、ASEAN各国の2021年の経済見通しについて、世界銀行が3月発表したレポートPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(マクロ貧困見通し)によると、ベトナム6.6%、マレーシア6.0%、フィリピン5.5%、インドネシア4.4%、タイ3.4%と予測している。

(三木貴博)

(ASEAN、中国、インド、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ)

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