新型コロナワクチン接種者と回復者の行動制限を一部緩和、ワクチンセンター設置の企業も

(ドイツ)

ベルリン発

2021年05月12日

ドイツでは、新型コロナウイルスワクチン接種の進捗を受け、接種完了者と感染からの回復者を対象にした行動制限を一部緩和する政令を制定し、5月9日に発効した。現在、連邦の感染症予防法と各州の条例に基づいて私的集まりの人数制限や移動と外出制限など各種行動が制限されている(2021年4月26日記事参照)が、ワクチン接種完了者と、回復者で証明書(注)を提示でき、かつ無症状の人は、以下の感染症予防法による制限が緩和される。

  • 小売店や理髪店・美容院の利用、野外施設(動物園など)の入場に際し課される新型コロナウイルス検査(PCRまたは抗原検査)の陰性証明提示義務の適用除外。
  • 私的な集まりの制限人数にワクチン接種完了者と回復者は含まない。
  • 夜間外出制限の適用除外。
  • 自主隔離義務の適用除外。ただし、国内ではいまだ感染が拡大していない変異株の感染者と接触した場合、および「変異株まん延地域」(2021年2月2日記事参照)からの入国者は除く。

また、ワクチン接種完了者と回復者は、各州の条例などで陰性証明の提示が条件とされている場合でも、陰性の検査結果を所持する人と同様に扱われる。

ただし、マスク着用義務や公共空間でのソーシャルディスタンス保持、手洗いなどの衛生措置に関する規定については、免除されない。

進むワクチン接種、産業界も独自に対応

ドイツのワクチン接種は2020年12月27日に開始され(2020年12月23日記事参照)、5月10日時点の接種率は1回目が全人口の33.3%、接種完了者は9.6%。現在接種されているのはファイザー製、アストラゼネカ製、モデルナ製、ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヤンセンファーマ)製の4種類。

当初のワクチン供給不足は解消されつつあり、アストラゼネカ製など供給量が十分なものから順次、接種の優先順位付けを廃止している。6月中には希望者全員が申し込み可能となり、8月には12~18歳への接種も進める見込み。自動車部品・電動工具メーカーのボッシュや総合化学メーカーBASFグループなどの大手企業は、自社敷地内に従業員向けのワクチン接種センターを設置、産業界も接種の迅速化に取り組んでいる。

写真 ベルリン市内の新型コロナウイルス迅速検査センター(ジェトロ撮影)

ベルリン市内の新型コロナウイルス迅速検査センター(ジェトロ撮影)

写真 入店制限中の小売店前に並ぶ人々(ジェトロ撮影)

入店制限中の小売店前に並ぶ人々(ジェトロ撮影)

(注)ワクチン接種完了者に関しては、指定の接種完了後少なくとも14日間経過していることを示す物理的または電子的形式の証明書。回復者については、PCR検査で陽性が判明し、その後28日~6カ月であることを証明する物理的または電子的形式の証明書。

(中村容子)

(ドイツ)

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