南ア、周辺国との主要な陸路国境を再開

(南アフリカ共和国、ジンバブエ、ボツワナ)

ヨハネスブルク発

2021年02月18日

南アフリカ共和国の協調統治・伝統業務省は2月13日、物流を除いて1月13日から一時閉鎖していた6カ国、計20の主要陸路国境を再開することを官報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で発表した。政府の新型コロナウイルス対策「調整された警戒レベル3」の実施に伴い、感染拡大の鈍化(2021年2月3日記事参照)を受けて、当初の予定どおり2月15日に再開した。一時閉鎖は、2020年末に国内で確認されたウイルス変異株「501Y.v2」(2020年12月22日記事参照)を中心として感染が再度急拡大したことにより、周辺国の出稼ぎ労働者の南アへの入国とさらなる感染拡大を防ぐ水際措置として行っていた(2021年1月13日記事参照)。

陸路国境の再開を受けて、アーロン・モツァレディ内務相は2月15日、全ての南ア入国者は有効な新型コロナウイルス陰性証明書の国境での提示が必要だと、あらためて呼びかけた。また、偽造の陰性証明書の提示が発覚した場合は、最短でも今後5年間、南アへの入国を認めないと警鐘を鳴らした。

陸路国境の一時閉鎖と再開にかかる周辺国への物流への影響について、在南ア日系物流企業イントラスピード(阪急阪神エクスプレスが出資)の森河淳セールスマネジャーはジェトロに対して16日、物流に関しては一時閉鎖中も往来が認められていたため、目立った変化や滞留・混乱は見られないとした。他方で、ジンバブエでは1月から全土でロックダウンを実施しており(2021年1月12日記事参照)、トラック輸送の迂回路に使用してきたボツワナの主要国境が長雨の影響による冠水で使用できない状況となり、内陸国への輸送で障害となっているという。

なお、ジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ大統領は2月15日、ロックダウンの2週間延長を公式ツイッターで発表した。

(高橋史)

(南アフリカ共和国、ジンバブエ、ボツワナ)

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