新型コロナ感染拡大のジンバブエ、30日間のロックダウンを全土で実施
(ジンバブエ、南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2021年01月12日
ジンバブエ政府は1月2日、国内の新型コロナウイルス感染拡大に対処するため、5日から全土を対象に30日間のロックダウンを実施すると保健・育児省の公式ツイッターで発表した。主な措置は以下のとおり。
- 集会の禁止(レストランやスポーツジムなどの利用も含む。例外として葬儀は30人まで出席可)
- マスク着用、手洗い、ソーシャルディスタンシング確保などの順守の徹底化
- 病院、薬局、スーパーマーケットなど生活必需品を提供するビジネスや鉱業、製造業、農業を除く全てのビジネスの一時閉鎖
- 州間の移動の禁止、午後6時~翌日午前6時の外出禁止
国境に関しては、商業用の貨物トラックとそのドライバー、航空旅客・貨物、本国に帰還する自国民に対しては、ロックダウン期間中も利用を認めると報道されている(「Business Insider」1月4日」)。
1月5日の世界保健機関(WHO)のレポートによると、ジンバブエの新型コロナウイルス感染確認者数累計は3日時点で1万4,491人、死者377人で、感染拡大が続く隣国の南アフリカ共和国(感染者累計108万8,889人、死者2万9,175人、2020年1月6日記事参照)に比べてはるかに少ないが、直近1週間で1,528人の新規感染者が確認され、感染が急拡大していることに危機感を示し、ロックダウンに踏み切ったものとみられる。
ロックダウンによる物流への影響について、在南ア日系物流企業イントラスピード(阪急阪神エクスプレスが出資)の森河淳セールスマネジャーは8日、ジェトロに対し「ジンバブエと南アを結ぶ大動脈にあるベイトブリッジ国境が2020年末時点で混雑・混乱していたため、(ザンビアなど内陸国への)トラック輸送は既に100%ボツワナ経由に切り替えている」とし、同社への影響は軽微だと述べた。
(高橋史)
(ジンバブエ、南アフリカ共和国)
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