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移行期間後に向けた英・EU間のFTA交渉は依然難航

(英国、EU)

ロンドン発

2020年11月11日

英国のEU離脱(ブレグジット)に伴う移行期間終了まで残り約7週間に迫った中、英・EU間の自由貿易協定(FTA)交渉は重要な局面を迎えている。英国とEUは一時中断していた交渉を10月22日から再開。欧州委員会のEU英国将来関係タスクフォースのミシェル・バルニエ代表は双方の妥協を前提に集中的に交渉を進める必要性を説いていたものの(2020年10月22日記事参照)、依然として妥協点が見いだせずにいる。英国のボリス・ジョンソン首相は11月7日、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長と電話協議を実施、合意に向けて9日以降も交渉を続けることを確認した。しかし、ジョンソン首相は声明の中で、最近の交渉である程度の進展は見られたものの、まだ「公正な競争条件」や「漁業権」など幾つかの分野で双方に大きな隔たりがある、としている。

英上院、国内市場法案の離脱協定違反箇所を削除

英国議会上院は9日、EU離脱後の英国内地域間における円滑な通商を維持するための「英国国内市場法」案に関して、離脱協定に違反する部分の削除を可決した。今後上院で法案の詳細な審議を行った後、下院に再度戻される予定。同法案は、北アイルランド・グレートブリテン島間の貿易に関する税関手続きの免除などの規定を含んでいる(2020年9月8日記事参照)。9月29日に下院を通過したものの、政府は議員の反発を受け、権限の行使には下院の採決が必要と、法案の一部を修正していた。

また、欧州委員会でも英国に対する義務不履行手続きに着手、法案の修正を再三求めていた(2020年9月11日記事2020年10月5日記事参照)。また一部では、米国大統領選で当選が確実視される民主党候補のジョー・バイデン前副大統領の影響もあるとの見方もある(BBC11月10日)。バイデン氏は9月16日、法案に対して否定的なコメントを発表。「北アイルランドに和平をもたらした『聖金曜日協定』がブレグジットの犠牲になることは容認できない。米英間のいかなる通商協定も同協定の尊重と、ハードボーダー(厳格な国境)回帰の阻止が条件となる」と発言していた。

(尾崎翔太)

(英国、EU)

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