11月23日以降の新型コロナ警戒信号の色を発表、チアパス州が緑に

(メキシコ)

メキシコ発

2020年11月24日

メキシコ連邦保健省は11月20日、11月23日以降に適用される各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事6月2日記事6月15日記事8月31日記事参照)の色を発表した。全国32州のうち、2州が赤、14州がオレンジ、14州が黄色、2州が緑となり、オレンジの州が4州減り、黄色が3州、緑が1州増えた。カンペチェ州が緑を維持し、チアパス州が新たに緑となったため、緑の州が2州に増えた。

進出日系企業が多い州では、チワワ州が赤、アグアスカリエンテス州、バハカリフォルニア州、メキシコ市、コアウイラ州、グアナファト州、ハリスコ州、メキシコ州、ヌエボレオン州、ケレタロ州、サンルイスポトシ州、サカテカス州がオレンジ、タマウリパス州が黄色となる。今回、南バハカリフォルニア州、コリマ州、シナロア州、ユカタン州がオレンジから黄色に好転し、チアパス州が黄色から緑に好転した(添付資料表参照)。ただし、連邦の信号が黄色に好転した州であっても、州政府の判断でそれまでの色を継続することがあるため、州政府による信号の色の発表にも留意する必要がある。

今回は信号の色が悪化した州はないが、連邦保健省のウゴ・ロペス-ガテル次官は11月20日夕刻の記者会見において、アグアスカリエンテス州、コアウイラ州、メキシコ市、ヌエボレオン州、ケレタロ州、サカテカス州の6州は赤に限りなく近い状況と警鐘を鳴らしている。なお、ユカタン州がオレンジから黄色に好転したため、メキシコ南東部の全ての州が黄色、あるいは緑となった。これらの地域では、学校教育の再開も期待できる状況にある。

首都メキシコ市では操業規制を強化

ここ数週間で感染が再拡大している6州のうちの1つが首都メキシコ市で、新規感染者の増加は急激ではないものの、病床利用率が上昇傾向にある。9月26日時点では40%まで下がっていた、メキシコ市の一般病床利用率は11月20日時点で60%まで上昇し、人工呼吸器付き病床の利用率も同期間に38%から55%に上昇している。

感染再拡大を受け、メキシコ市政府は11月20日、経済活動の規制をさらに強化することを発表した。11月23日以降、スポーツジム、博物館、街角商店、ボーリング場、水族館、美容院・理髪店、映画館・劇場、カジノ、アミューズメントパーク、展示場、ショッピングセンター、書店、デパートは午後7時以降の操業が禁止される。レストランは午後10時まで営業可能だが、午後7時以降はアルコールの販売が禁止される。さらに、メキシコ市の16行政区のうち、8行政区が週末のアルコール販売を禁止している。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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