10月第3週以降の新型コロナ警戒信号の色を発表、黄色が減少し、オレンジが増加
(メキシコ)
メキシコ発
2020年10月12日
メキシコ連邦保健省は10月9日、10月12日以降に適用される各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事、6月2日記事、6月15日記事、8月31日記事参照)の色を発表した。全国32州のうち、17州がオレンジ、14州が黄色となり、黄色の州が2州減り、オレンジが2州増えた。カンペチェ州は緑を維持した。赤信号の州はない。進出日系企業が多い州では、アグアスカリエンテス州、チワワ州、メキシコ市、コアウイラ州、ハリスコ州、メキシコ州、ヌエボレオン州、ケレタロ州、サカテカス州がオレンジ、バハカリフォルニア州、グアナファト州、サンルイスポトシ州、タマウリパス州が黄色となる。
今回、南バハカリフォルニア州、ミチョアカン州、キンタナロー州、サンルイスポトシ州、ベラクルス州がオレンジから黄色に好転し、反対にアグアスカリエンテス州、チワワ州、コアウイラ州、ドゥランゴ州、オアハカ州、ケレタロ州、シナロア州が黄色からオレンジに戻ってしまった(添付資料表参照)。なお、連邦の信号が黄色に好転したり、オレンジに戻ったりした州であっても、州政府の判断でそれまでの色を継続することがあるため、州政府による信号の色の発表にも留意する必要がある。
10種類の指標の詳細データは発表せず
今回は、信号の色を構成する10種類の指標の詳細データ(2020年9月14日記事、9月28日記事参照)が発表されなかったため、各州が具体的にどのような状況にあるのかが分からない。オレンジと黄色の間を行ったり来たりする州が多いが、保健省の全国の発症日ベースの新型コロナの新規感染件数をみると、第30週(7月19~25日)~第38週(9月13~19日)まで新規感染者はおおむね減少傾向にある。しかし、第37週以降はほぼ横ばいとなっており、第39週(9月20~26日)は感染が疑わしいものの検査結果が出ていない患者が多いため、第38週を上回る可能性が高い(注)。経済活動の再開はもはや後戻りできない状況にあるため、しばらくは感染者の増加ペースが横ばいで推移するとみられる。
(注)第40週(9月27日~10月3日)、第41週(10月4~10日)のデータは検査結果が出そろっていないため、発表されていない。
(中畑貴雄)
(メキシコ)
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