9月第3週以降の新型コロナ警戒信号の色を発表、赤の州がゼロに

(メキシコ)

メキシコ発

2020年09月14日

メキシコ連邦保健省は9月11日、9月14日以降に適用される各州の新型コロナウイルス感染警戒信号(2020年5月15日記事6月2日記事6月15日記事8月31日記事参照)の色を発表した。全国32州のうち、24州がオレンジ、8州が黄色となり、赤の州がなくなった。進出日系企業が多い州では、アグアスカリエンテス州、バハカリフォルニア州、コアウイラ州、メキシコ市、グアナファト州、ハリスコ州、メキシコ州、ヌエボレオン州、ケレタロ州、サンルイスポトシ州、サカテカス州がオレンジ、チワワ州、タマウリパス州が黄色となっており、前回から変更がない。今回、コリマ州が赤からオレンジに、ミチョアカン州とキンタナロー州がオレンジから黄色に好転し、反対にゲレロ州、オアハカ州、タバスコ州、ベラクルス州が黄色からオレンジに戻ってしまった(添付資料表1参照)。

10種類の指標の詳細データを発表、新規死亡、入院は減少傾向

前回の発表から、信号の色の判定に用いる指標について、従来の4種類から10種類に変更されている(2020年8月31日記事参照)。しかし、前回発表時には10指標の各州の詳細データが不明瞭だった(注)。今回、判読可能なかたちで各州の詳細データ(添付資料表2参照)が発表されたが、それによると、新規発症、新規死亡、新規入院ともおおむね減少傾向であることが確認された。新規発症については、州によってはいまだに増加傾向のところもあるが、新規死亡、新規入院はほとんど全ての州で減少傾向となった。保健省のデータから、過去14日の新型コロナウイルス感染症による全国の新規死亡確定件数の移動平均をとると、9月11日時点では489件となり、ピークだった7月16日時点の979件の半分以下となっている。新規入院件数も減少傾向にあるため、9月11日時点の全国の病床利用率は一般病床で31%、人工呼吸器付き病床で27%となり、7月末時点のそれぞれ47%、38%と比較するとかなり下がってきている。

(注)8月28日夕刻の保健省プレゼンテーションの中に含まれていたが、文字が細かすぎて判別ができなかった。また、詳細データがウェブサイトで後日公開されることもなかった。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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