9月の低排出ガス車の国内新規登録台数、過去最高を更新
(ドイツ)
ミュンヘン発
2020年10月15日
ドイツ自動車産業連合会(VDA)は10月9日、国内の9月の電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車を合わせた低排出ガス車の新規登録台数が前年同月比で4倍以上に増加、単月では過去最高を記録したと発表した。
ドイツ連邦自動車局(KBA)の統計によると、EVの9月の新規登録台数は前年同月比3.6倍の2万1,188台、プラグインハイブリッド車は5.6倍の2万127台といずれも急増した。他方、ガソリン車は17.6%減の12万645台、ディーゼル車は6.4%減の6万7,901台だった。
VDAのヒルデガルト・ミュラー会長は低排出ガス車の拡大について、「EUが定める野心的な二酸化炭素削減目標を達成するための重要なマイルストーン」とし、特に、プラグインハイブリッド車の拡大が寄与しているとした。一方で、欧州委員会や欧州議会が2030年の温室効果ガス排出削減目標をさらに引き上げる動きを見せていること(2020年10月9日記事参照)について、ミュラー会長は「目標達成のためにはさらなる低排出ガス車の拡大が必要で、充電施設拡充など現実的な対応が求められる」とした。
低排出ガス車購入時の連邦政府分補助額を倍増する支援策が7月に導入されて以降、低排出ガス車の新規登録台数の記録更新が続いている。9月の「環境ボーナス(Umweltbonus)」(2020年7月15日記事参照)申請件数は2万7,436件となり、過去最高だった8月の申請件数2万2,784件(2020年9月17日記事参照)をさらに上回った。
9月に国内で新規登録された低排出ガス車のうち、64%をドイツメーカーが占めた。VDAはドイツメーカーが過半を占める要因について、提供するモデルラインナップの豊富さを指摘している。ドイツメーカーが提供する現在70を超える低排出ガス車のラインナップは、2021年には約150に倍増する見込みだ。
(クラウディア・フェンデル、高塚一)
(ドイツ)
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