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米政府、中国を念頭に置いた通信インフラ保護の新指針を発表

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年08月07日

マイク・ポンペオ米国務長官は8月5日、米国の通信技術・インフラを懸念のあるベンダーから保護するための新たな指針外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。国務省が4月に打ち出したクリーン・パス構想を強化するもので、中国政府とつながりがあるとされる中国の通信企業を念頭に、5つの面で通信インフラ保護を推進するとしている。

クリーン・パス構想は、次世代通信規格5Gによる通信が米国の外交関連施設を通過する際に、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)など信頼できないベンダーからの機器・サービスを一切介さないことを求めるもの。今回発表された5つの新たな指針はこの構想を拡大するもので、同盟・友好国、世界各国の産業界にも懸念のある外国ベンダーを同様に排除することを求めている。それぞれの指針は次のとおり。

  1. クリーン・キャリア:信頼できない中国の通信キャリアが米国の通信網に接続されていないことを確実にする。
  2. クリーン・ストア:信頼できないアプリを米国のモバイルアプリストアから排除する。
  3. クリーン・アプリ:信頼できない中国のスマートフォン製造者(ファーウェイを例示)が、製造した端末に米国のアプリを事前インストールしている、もしくは独自のアプリストアからダウンロードできる状況を阻止する。
  4. クリーン・クラウド:アリババ、バイドゥ、テンセントなどの企業のクラウドシステムを通じて、米国市民の機微な情報や米企業の重要な知的財産が外国の敵対勢力に渡ることを阻止する。
  5. クリーン・ケーブル:米国と国際インターネット通信をつなぐ海底ケーブルが中国政府による諜報に侵されないよう確実にする。

トランプ政権は2018年8月に成立した2019会計年度の国防授権法をはじめ、行政府に与えられた権限を活用し、懸念のある外国のベンダーが米国の通信網や連邦政府のサプライチェーンに入り込むことを阻止する措置を相次いで講じている(2020年7月15日記事2020年3月16日記事2019年11月25日記事参照)。

さらに米商務省が、米国の情報通信技術・サービス(ICTS)に関するサプライチェーンを「外国の敵対者」から保護するための最終暫定規則案を6月末に行政管理予算局(OMB)に提出しており、OMBの審査が完了次第、官報で公表される見込みだ。本件は2019年11月に規則案が発表され、パブコメが募集されていた(2019年11月27日記事参照)。最終暫定規則の内容次第だが、施行されれば民間企業間の情報通信関連の取引に米政府が介入する余地が広がると見られる。

(磯部真一)

(米国、中国)

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