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憲法改正を問う国民投票で78%が賛成を選択

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年07月02日

ロシアで7月1日、憲法改正に関する国民投票が実施され、約8割が賛成票を投じた。

各種メディアの報道によると、7月2日日本時間午前11時時点の暫定値(開票率99%)では賛成が78%、反対が21%で、投票率は65%。地域別にみると、トィワ共和国、クリミア共和国、チェチェン共和国、ダゲスタン共和国、スタウロポリ地方などで賛成が9割を超えた一方、モスクワ市、ネネツ自治管区、サハ共和国、ハバロフスク地方、カムチャツカ地方、マガダン州、ムルマンスク州、オムスク州、イルクーツク州などでは3分の2となる67%を下回った。

今回は、モスクワ市とニジェゴロド州の2つの連邦構成体で6月25~30日の間に期日前投票がオンライン形式で行われ、モスクワ市で100万人、ニジェゴロド州では14万人の有権者が投票した。モスクワ市のセルゲイ・ソビャニン市長は「オンライン投票期間中、ハッカー攻撃やオフラインとオンラインでの二重投票の試み、さらには、小さなシステム上の不具合が発生したが、投票の質には影響しなかった」と、今回のオンライン投票が成功したことをたたえた(「コメルサント」紙6月30日)

今回の国民投票はロシア連邦憲法第3~8章に206カ所の修正を施す是非を問うもので、主な修正点はa.大統領の就任回数を2回に制限する一方、現職大統領やこれまでの大統領経験者は本制限の対象外とする、b.下院の権限強化(副首相と閣僚の任命承認権限の付与)、c.内政・外交政策の基本方針と社会経済発展の優先方向性を定める国家評議会の創設、d.労働最低賃金は最低生活水準以上とし、年金や社会的給付への物価スライド(インデクセーション)を保障することなど(2020年1月27日記事参照2020年3月23日記事参照)。

憲法改正は、プーチン大統領が2020年1月15日に実施した年次教書演説で提案した(2020年1月16日記事参照)。改正法案は、3月11日に国家院(下院)、3月12日に連邦院(上院)を通過し、3月16日には憲法裁判所による承認を受けていた。

今回の投票結果について、政治プロセス分析が専門の政治情勢センターのアレクセイ・チェスナコフ所長は「当初想定していた以上に改憲に肯定的なものとなった。新型コロナウイルス感染症の流行と社会経済状況の悪化により国民に停滞感が生じていたが、政権が社会経済分野で具体的な措置を講じたおかげで前向きな機運が醸成された。過去数週間の間に、今回の憲法改正内容と投票方法について効果的なキャンペーンを実施したことも(投票率の引き上げに)重要な役割を果たした」と語った(「論拠と証拠」誌7月1日)。

(齋藤寛)

(ロシア)

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