新型コロナ感染者累計6万人で増加傾向も、感染対策の下、移動・営業制限解除へ

(エジプト)

カイロ発

2020年06月26日

エジプトでは6月25日の新型コロナウイルス新規感染者は1,569人、累計感染者数は6万1,130人、うち回復者1万6,338人、死亡者は2,533人となった。5月下旬から約1カ月連続で1日1,000人以上が感染する中、既に公的機関や民間企業で交代勤務・在宅勤務を取り入れて営業再開、大学や高校の一斉試験に向けた教育の再開、サッカーなどスポーツの公式戦再開が認められ、8月には下院議員選挙も実施予定だ。政府は3月から実施していた各種規制を6月27日以降に以下のとおり緩和すると公表した。政治・経済全般で活動再開を見せ、今後も感染拡大が懸念される。

  • 夜間外出禁止令の解除
  • レストラン、カフェ、運動施設、映画館、劇場の営業再開(定員の25%まで、午後10時まで)
  • 小売店営業を午後9時までに緩和
  • 地下鉄など公共交通機関を午前4時~午前0時まで運行
  • モスクでの金曜礼拝と教会での日曜礼拝を除く、礼拝の再開
  • 7月1日から国際線運航再開(2020年6月17日記事参照
  • 7月から観光施設を感染の少ない地域より段階的に再開

他方で、政府は移動や営業の制限以外の方法で対策を実施する。在宅勤務・交代勤務やオンライン教育の実施、マスク着用義務や公共施設での消毒・衛生管理の徹底、感染経路把握アプリの活用などの感染防止策は継続して実施する他、以下のとおり対策を実施する。

  • 2020/2021年度予算にて保健衛生分野を前年比72%増、ICT分野を同4倍増
  • 各都市で高熱病棟建設、慢性疾患患者や妊婦向け病院確保、地方で医薬品など移動式販売開始
  • 病院など公的機関の手続きオンライン化
  • 官民の手続き電子化のため電子署名法を改定
  • 中銀は電子決済推進のためPOSシステム機材10万台をスーパーマーケットや薬局などに無料配布
  • 貿易・産業省はマスクなど衛生用品輸出を禁止、国内でのマスク生産の拡大

政府が新型コロナウイルス対策のためIMFなど国際機関へ融資を求め合意しているほか(2020年6月10日記事参照)、欧州復興開発銀行は、民間の中小企業向け融資につなげる狙いでエジプトの3銀行に対し、各1億ドルの融資を合意した。政府がオンライン手続きなどのデジタル化を進めており、民間の多くの業種はビジネスが厳しい中でも成長の可能性のあるICT分野への投資の動きもある(2020年6月12日記事参照)。

(井澤壌士)

(エジプト)

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