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移動制限措置を5月11日まで延長、企業支援措置強化へ

(フランス)

パリ発

2020年04月15日

マクロン大統領は4月13日、新型コロナウイルスへの対応について、国民に向け大統領府から中継で3度目のテレビ演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行い、移動制限措置を5月11日までさらに4週間延長すると発表した(過去のテレビ演説と同措置の延長については2020年3月31日記事参照)。

大統領は集中治療室に入る重症者の数がここ数日減少するなど効果が出ているとする一方、病院の体制は依然逼迫し、感染拡大を制御できていないことから、唯一の効果的方法として同措置の延長を決めたと説明、国民に徹底順守を求めた。

その上で同期間中、営業禁止の特定業種を除いては、従業員の安全が確保されれば、過去1カ月間に多くの企業で行われたように生産が行われるべきだとした。

大統領はさらに、一時帰休制度の延長・強化のほか、自営業者や零細企業など向けの連帯基金といった企業支援措置(2020年3月19日記事参照)を拡充する方針を示した。銀行や保険会社にも一層の協力を求めた。また観光、宿泊、外食、娯楽、イベントなど長期にわたり打撃を受ける部門向けに特別支援措置を早期に導入するとした。

5月11日以降は、同措置の効果を検証しつつ徐々に規制を緩和する方針を示した。保育所、幼稚園、小中高は5月11日から徐々に再開するが、高等教育機関は夏まで再開しない。

経済活動については5月11日以降の再開を見越し、政府と労使組合が職場での安全確保のため諸規制を策定する。他方、集会場所、レストラン、カフェ、ホテル、映画館、劇場、コンサートホール、美術館は5月11日時点では閉鎖を維持(注1)。大規模なフェスティバル、イベントの開催は少なくとも7月中旬まで禁止する。5月中旬以降、毎週状況を検証し適応していく。

大統領はPCRなどの検査について、医療従事者、高齢者などを優先して検査実施数を増やし、5月11日以降は症状が出ている全ての者を検査できるようにする。

感染者との接触の有無を任意に匿名で追跡するアプリの導入については、民主主義の原則や個人の自由を阻害してはならないことを前提に、5月11日までに国会での討論や有識者、所轄官庁との協議を進める方針を示した。

また、一般向けマスクの輸入と国内生産の拡大により、5月11日から国民一人一人がマスクを入手し、感染の危険がある業務に就くあるいは公共交通機関を利用する場合などに全員が着用できるようにする。

EU域外との国境封鎖は5月11日以降も当面継続する。

これらの大統領の方針を基に、政府は15日以内に5月11日以降の具体的な計画をまとめ、公表するとした。

大統領の方針演説を受け、ブリュノ・ルメール経済・財務相は4月14日、企業支援強化について、特定産業における税・社会保険料の減免措置や、連帯基金による最も困難な経営状況にある零細企業など向け追加支援額(注2)の引き上げ(2,000ユーロから5,000ユーロへ)など検討していることを明らかにした。企業支援強化措置は4月15日に閣議決定される2020年補正予算法案に組み込まれる。

(注1)事業所閉鎖などの経緯は以下のとおり。

  • 3月15日施行の省令(アレテ)により、4月15日まで以下を閉鎖:劇場・コンサートホール、ショッピングセンター、飲食店および飲酒店(ホテルのレストラン・バー含むがルームサービスは除く)、ダンスホール・ゲームセンター、図書館・資料センター、展示場、屋内スポーツ施設、博物館。
  • 3月16日より閉鎖対象に以下が追加:小売店(ショッピングセンターとともに宅配、テイクアウト除く)、テント型施設、屋外施設、教育・研修施設、(児童等を預かる)宿泊施設のないレジャーセンター
  • 3月23日、屋外の食料品市場(マルシェ)の原則禁止を発表(2020年3月25日記事参照)

(注2)最も困難な経営状況にある零細企業などは条件を満たす場合、連帯基金から1,500ユーロに追加支援額を加えた金額を受給できる。

(山崎あき)

(フランス)

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