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汚職ランキングで世界113位、大統領が撲滅進めるも低評価

(フィリピン)

マニラ発

2020年02月18日

世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的な非政府組織(NGO)「トランスペアレンシー・インターナショナル」が2020年1月に発表した「2019年汚職認識指数(注)ランキング」で、180カ国・地域中、フィリピンは113位(100点満点中の34点)となり、前年の99位(36点)から後退し、全体の平均点の43点を下回った。ASEAN10カ国の平均点は42.3点で、フィリピンはASEANの7位となった(表参照)。

トランスペアレンシー・インターナショナルは、報告書の中でフィリピンを特定して解説することはなかったが、フィリピンのように平均を下回った国の特徴として、選挙キャンペーンの透明性が低く、富裕層による政治権力の掌握度合いが大きいことを挙げた。

フィリピン大学のマリア・アティエンザ教授は、フィリピンが世界の平均点を下回ったことについて、「選挙キャンペーンのために膨大な費用を費やす候補者の存在や、そうした候補者が当選することが多い現状を反映している」と、地元メディア「ビジネスワールド」(1月24日)に対してコメントした。

世界銀行が2019年に発表した「世界ガバナンス指標」においても、フィリピン政府よる汚職の抑制への取り組みは低く評価されており、ドゥテルテ大統領の任期である2022年までの政府中期開発計画「フィリピン開発計画(PDP)2017-2022」の中で定めた、2018年時点の達成目標の44点を大きく下回る34.12点の評価だった。

一方で、フィリピン国民によるドゥテルテ政権への評価は若干異なる。ドゥテルテ大統領は2016年の大統領選挙キャンペーンで汚職の撲滅を公約の1つに掲げ、就任以降この3年間で一定の成果を上げたことにより、2019年5月の中間選挙で圧勝する(2019年5月15日記事参照)など、国民から高い支持を得ている。2019年7月には、いわゆる「お役所仕事」を排除することを目的とするビジネス環境改善法の施行細則(IRR)を制定(2019年7月25日記事参照)し、9月に報道関係者の取材源の秘匿権利の対象を拡大する法改正も行う(2019年10月7日記事参照)など、汚職の撲滅に取り組む姿勢は一貫していることは確かだ。

表 ASEAN10カ国の2019年汚職認識指数ランキング

(注)100点満点で、点数が高いほど汚職が少ないことを表す。賄賂、公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、公的部門の腐敗度が指数化される。ビジネス環境全般の指標ではないことに注意。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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