政府調達で政府系企業の特例を撤廃、契約情報の公表を義務付け

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年07月17日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は7月9日、大統領決定第4388号「石油・ガス分野の管理制度向上と財務改善、経済・住民への安定的供給に関する方法について」に署名、7月10日に公布した。この大統領決定の中で、政府系の大企業(戦略企業、表参照)が実施する調達について特例を廃止し、透明性の確保と競争を通じ効率性を高めることを指示。10月1日から施行される。

表 「戦略企業」の名称と産業分野

ウズベキスタンでは現在、a.政府および関連機関、b.政府基金、c.政府出資が50%以上を占める企業およびその子会社は政府調達主体の対象となり、共和国法第472号「政府調達について」(2018年4月9日付)のルールに従って調達を実施する必要がある(注)。一方で、資源・エネルギー、製造業分野などを中心に22の政府系大企業は「戦略企業」として指定され、「生産活動の不断の実施と輸出可能性・競争力の向上」を目的として、政府調達ルールの適用除外が認められている(2018年1月22日付大統領決定第3487号。自社による調達適正性評価や5万ドル未満の調達に関する政府監査免除など)。

今回署名・公布された大統領決定第4388号では、石油・ガス分野での政府系企業の活動の非効率性(2019年7月9日記事参照)を挙げ、a.石油・ガス分野を含む全分野の戦略企業の調達に共和国法第472号(政府調達共通ルール)を適用すること(特例の撤廃)、b.自社ウェブサイトでの調達結果の公表、c.会計検査院と反独占委員会による継続的なモニタリング(必要に応じた立ち入り検査含む。2019年7月3日記事参照)、d.政府調達ポータルサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでの契約情報の公表の4点を決定した。

さらに、第4388号は関連省庁に対し、e.政府調達でのさらなる競争原理導入や世界銀行報告書(Doing business、2018年11月1日記事参照)・OECD勧告を受けた汚職対策を含む共和国法第472号の改正法案の作成、f.地下資源開発権益付与の決定過程の透明性を確保するための共和国法「生産分与に関する協定について」「地下資源について」の改定を指示している。大統領決定施行日の10月1日即日から戦略企業群で速やかな情報公開が行われるかは不明だが、情報公開が進むことで日系企業のビジネス機会が広がることが期待される。

(注)共和国法第472号では、a.政府発展プログラム、大統領令・決定・指示、政府決定による政府事業の実現、b.非常事態時の調達、c.国際組織・外国政府・非政府組織などによる援助、ウズベキスタン政府もしくは外国援助による保証付きの国外からの融資に関し他の調達ルールが設定されている場合は、政府調達ルールの適用対象外としている。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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