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欧州委、対中関係見直す10項目の行動計画を策定

(EU、中国)

ブリュッセル発

2019年03月13日

欧州委員会は3月12日、中国の高まる経済力や政治的影響力に配慮し、EU・中国関係を見直す「10項目の行動計画」を策定、3月21、22日に開催予定の欧州理事会(EU首脳会議)での採択を目指す方針を明らかにした。

中国との関係再定義を意識するEU

今回発表された「10項目の行動計画」のポイントは次のとおり。

  1. EUは「人権」「平和・安全保障」「(持続可能な)開発」の3テーマを中心に共通の責任を果たすべく、中国との協力強化を図る。
  2. EUは効果的な気候変動対策のため、パリ協定にのっとって2030年までに温室効果ガス排出のピークを迎えること(およびその後の早期逓減)を中国に要請する。
  3. EUはイランの核開発に関する「共同包括行動計画(JCPOA)」(2018年9月27日記事2018年5月9日記事参照)で中国との積極的な協力関係を構築し、「平和・安全保障」への貢献を深める。
  4. EUは2国間協定や財政措置なども併用して、「欧州とアジアの連携強化のための包括的戦略」(2018年9月21日記事参照)を通じた共通利益の実現のため、中国と協働する。
  5. EUは関係均衡や互恵的経済関係の実現のため、WTO改革(特に国家補助や技術移転強制の問題)を含む既存の共通約束の履行を中国に求める。
  6. 中国における政府調達市場の開放、互恵主義推進のため、欧州議会とEU理事会は2019年中に国際調達に関わる措置の採択を行う。
  7. EU政府調達市場が(入札における)価格至上主義に走らず、高いレベルの環境基準や労働者の権利保護も確保すべく、欧州委は2019年半ばまでにEU政府調達への外国企業の参加要件に関わるガイダンスを策定する。欧州委は加盟国とも連携して、2019年中に政府調達に関わる現行枠組みを評価し改善すべき項目を特定する。
  8. 国営企業や国家補助のEU域内への市場歪曲(わいきょく)の影響を排除すべく、欧州委は現行のEU法の課題の洗い出しを2019年中に完了する。
  9. デジタルインフラに対する潜在的なセキュリティー・リスクに対応すべく、第5世代移動体通信規格(5G)ネットワークに関するEU共通のセキュリティー政策が必要であり、欧州委は同政策推進のため、欧州理事会とも協議の上、「勧告」を発出する。
  10. 戦略産業・技術分野における外国直接投資に対するリスク意識を高め、EU加盟国は対内直接投資審査(スクリーニング)に関する法令の迅速かつ効果的な実施を確保する(2019年3月6日記事参照)。

また、3月12日の欧州議会・本会議は「EUサイバーセキュリティー法案」を採択したと発表。中国を名指しして、情報通信分野での脅威に対抗する姿勢を打ち出している。

欧州委によると、次回のEU・中国首脳会談は4月上旬の予定だ。

(前田篤穂)

(EU、中国)

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