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ルカシェンコ大統領、EEU市場統合に懐疑的見方を示す

(ベラルーシ、ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年03月07日

ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は3月1日、国内外の報道機関、専門家との対話「ボリショイ・ラズゴボル(大きな対話)」を実施した。ベラルーシのほか、ロシア、カザフスタン、キルギス、アルメニアが加盟するユーラシア経済連合(EEU)の市場統合について、同大統領は「大きな希望を抱いてはいない」と発言した。その理由として、加盟国間で多くの緊張と意見の不一致があること、EEUが政治的色合いを濃くしはじめており、(連合の趣旨に反し)加盟各国がモノ・資本・人の流れをさまざまなかたちでブロックしようとしていることなどを挙げた。同大統領は2018年12月のEEUサミットの場でも、石油・天然ガス分野を中心にEEU内の市場統合のスピードが遅いとして不満を表明している(2018年12月7日記事参照)。

今回の対話の中で、ロシアで2018年に実施された鉱物資源採掘税の改革の影響を受けたベラルーシ政府の歳入減少の問題(2019年1月25日記事参照)について、ルカシェンコ大統領は、同国がロシアに求めているのは歳入減少の補填(ほてん)ではなく、ベラルーシとロシア企業間の競争条件の平準化だとし、これは原油価格が非常に安価だったボリス・エリツィン大統領(1991~1999年)時代に既に確認された事項だと述べた。EEUも本来は全ての関税撤廃が前提にもかかわらず、「原油や天然ガスは特別」とする採掘税の付加は実質的な(輸出)関税を課すものだとして、ロシア側を強く批判。他の商品と同様に、EEU域内で(原油などを)調達し加工した上で域外に輸出することは加盟国の権利だ、と主張している。

このほか、対外関係では中国との関係に言及した。貿易では2018年に乳製品の中国向け輸出が1億8,600万トンを記録したことを紹介し、従来はベラルーシが主力産業とする乳製品・加工食品の輸出先はロシア市場に依存していたが、今後はロシア、中国、その他国々との貿易額の割合を3等分にし、ロシア市場への依存度を低減していく方針を示した。投資に関しても、熱電併給所の設備更新などを中心に中国からの投資を期待しているが、中国資本が参画するミンスク郊外の工業団地「ビリーキー・カメニ(グレート・ストーン)」(2019年1月10日記事参照)に関しては、入居企業に税優遇を与えるものの、(同優遇を受けていない)ベラルーシ地場企業と競合する企業は登録を認めない、と発言。業種によって、同工業団地への入居許可(税優遇)を与えない方針を示している。

(高橋淳)

(ベラルーシ、ロシア)

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