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ルカシェンコ大統領、EEUサミットで企業競争条件に不満表明

(ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギス、モルドバ)

欧州ロシアCIS課

2018年12月07日

12月6日、ロシアのサンクトペテルブルクでユーラシア経済連合(EEU)サミットが開催され、2018年のEEUの活動総括や各分野での協力推進で合意した。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は前回サミット同様(2018年5月16日記事参照)、石油・天然ガス分野での市場統合に向けたスピードに特に強い不満を表明。ロシアとの間で継続協議することになった。

サミットには加盟5カ国(注1)の首脳が参加。議長を務めたロシアのプーチン大統領は、EEUの枠内で金融、マーキング制度やEEU技術規則導入の継続などを通じた消費者保護、社会・経済のデジタル化、人の移動、宇宙開発などの分野で統合を引き続き推進する方針を確認した。

ルカシェンコ大統領は、EEU内の企業間の競争条件の観点から、ロシアのガスプロムのベラルーシ向け天然ガスの販売価格がロシア国内向けと同じ水準でないことに不満を表明。ガスプロムによるベラルーシ向け天然ガスの卸売額は1,000立方メートル当たり129ドル、国境を挟んだロシア側のスモレンスク州での販売価格が同70ドルであることを挙げ、「このような状況で(ロシア企業と)どのように競争すればよいのか」と発言。同国を代表するトラクター、ダンプカー、トラックメーカーの経営が圧迫されていること示唆した(注2)。プーチン大統領は、ドイツ向け販売価格は250ドルに設定されており、ベラルーシはEEU加盟国としてのメリットを十分に享受していると反論。2025年に向けてEEU内の石油・天然ガス市場を統一する作業が進められており、本件については両国間で引き続き協議することとされた。

2019年のEEU議長国はアルメニアだが、EEU創設条約の署名から5年が経過することから、カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領は次回サミットについて協定が調印されたアスタナで開催することを提案している。

(注1)ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギス。前回サミットからオブザーバー資格を得ているモルドバのイゴル・ドドン大統領は首脳会議終了後の拡大首脳会議から参加した。

(注2)このほか、ベラルーシのアンドレイ・ベルコベツ財務次官は、2018年8月にロシアが決定した石油税制改革(輸出税の引き下げと鉱物資源採掘税の引き上げ。2018年9月21日記事参照)の影響を受け、ロシアによる補填(ほてん)措置がない限り、ベラルーシ国内での石油・同製品価格の上昇や転売益減少などで100億ドルに近い国家歳入が減少する可能性があると述べている(ポータルサイト「レンタ・ル」12月3日)。

(高橋淳)

(ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギス、モルドバ)

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