ウルグアイ産牛肉の対日輸出が正式開始、指定牛肉処理施設は16カ所
(ウルグアイ、日本)
ブエノスアイレス発
2019年02月13日
日本の農林水産省は2月7日、ウルグアイから日本向けに輸出される牛肉処理施設として、16カ所を指定したことを発表した(表1参照)。2018年3月に政府間合意、11月に家畜衛生条件を締結し、12月には現地調査も終えていた。今回の施設指定をもって正式に対日輸出が開始される。12月に安倍晋三首相とタバレ・バスケス大統領との会談の際で、日本産牛肉とウルグアイ産牛肉の輸出が相互に解禁されることに言及していた(2018年12月4日記事参照)。
日本向けに輸出されるウルグアイ産牛肉は、骨なし冷蔵・冷凍牛肉が対象となる。エンソー・ベネッチ農牧水産相は会見で、衛生条件などの要求が非常に高い日本市場において、口蹄疫(こうていえき)ワクチン接種清浄国として同市場に牛肉を輸出するのはウルグアイが初めてだとし、ウルグアイの衛生状態やトレーサビリティー管理、生産体制を世界に知らしめることができる、と語った。ちなみに、2018年6月に解禁したアルゼンチン・パタゴニア産牛肉は、口蹄疫ワクチン非接種清浄地域と認定された(2018年5月16日記事、7月2日記事参照)。
輸出向けウルグアイ産牛肉のパッキング(ウルグアイ外務省)
ウルグアイ食肉協会(INAC)の統計によると、2018年のウルグアイの牛肉輸出量(骨付きの重量)は、前年比5.06%増の46万9,207トンだった。主要輸出先国は中国で、52.2%を占める。次いで米国(14.9%)、EU(11.4%)、ロシア(4.9%)、イスラエル(4.3%)となっている(表2参照)。
ウルグアイ政府は、対日輸出プロモーションの一環として2019年3月5~8日に幕張メッセで開催される国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2019」で、ウルグアイ産牛肉を出品する予定。同展示会にはウルグアイ食肉協会(INAC)をはじめ、複数のパッカーの出展が見込まれている。
(高橋栞里)
(ウルグアイ、日本)
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