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【コラム】スカルノ・ハッタ国際空港を利用したインドネシア再入国
急な手続き変更など最新情報に留意する必要

2021年10月13日

インドネシアでは、6月~9月にかけて悪化した新型コロナウイルス感染状況が落ち着きつつあるなか、一時退避していた駐在員の再入国および新規駐在員の入国が進んでいる。しかし、新型コロナの状況によって入国手続きは頻繁に変更されており、特に現場の状況は実際に入国しないと、なかなか分からない状況だ。本稿では、筆者が日本に8月末に一時帰国した後、10月2日にジャカルタで再入国した体験をもとに、10月初め時点の入国手続きの状況を報告する。入国に利用したのは、全日本空輸(以下、ANA)の羽田発ジャカルタ便だ。

7月末から8月で進んだ駐在員の一時退避

駐在員の一時退避の経緯を振り返ると、インドネシアでは2021年7月中旬に1日あたりの新型コロナウイルスの新規感染者数が5万人を超え、医療供給体制が逼迫した。さらに、成田・羽田空港における海外在留邦人向けのワクチン接種事業が8月1日から開始されたことも相まって、ジェトロのアンケートでは、日系企業127社の8割が一時退避帰国の決定、もしくは検討を行った(2021年8月10日付ビジネス短信参照)。その後、厳格な社会制限の実施により、8月以降、感染者数が減少傾向となり、病床使用率なども改善された。感染者が継続的に減少したことから、さらに9月半ば以降、インドネシア政府は有効な訪問査証と滞在許可を保有する外国人の入国を認め、海外在住の外国人に対する新規査証の申請受け付けを再開した。入国に有効な査証および滞在許可としては、公用査証、外交査証、訪問査証、一時滞在査証、公用滞在許可、外交滞在許可、一時滞在許可(ITAS)、定住許可(ITAP)などが挙げられる(在インドネシア日本国大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

入国にはPCR検査陰性証明書、ワクチン接種証明書が必要

10月4日現在、外国人はインドネシア入国の際に(1)有効なビザ(査証)、(2)PCR検査陰性証明書、(3)新型コロナウイルスワクチン接種証明書を提示する必要がある。(2)は体温やせきの有無などが記載された健康証明書の提示は不要で、出発前3x24時間以内の検体採取が条件で、医師の署名も必要となるが様式は自由だ。(3)はワクチン接種が必要とされる回数(ワクチンの種類によって異なるが、通常2回)を完了したことが英文で記載されている必要がある。筆者は、羽田空港における海外在留邦人向けのワクチン接種事業で2回接種した後に交付された証明書を使用した。なお、(1)と(2)は渡航者全員が用意する必要がある一方、(3)は12歳未満の子供は不要である。


ワクチン接種証明書(筆者撮影)

インドネシア到着時に空港で1回目のPCR検査を受け、陰性であれば予約した隔離先の政府指定ホテルに移動し、同ホテルで8日間(7泊8日)隔離を行うこととなる。隔離ホテルはインドネシア到着時に確認されるため、日本出発前に予約しておいた方が無難だろう。空港から隔離ホテルまでの移動手段は、公共交通機関が利用できないため、通常、ホテル側が手配することになる。その点も予約時に確認しておきたい。隔離ホテルリストは在インドネシア日本国大使館ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます (新型コロナ関連情報一覧)に掲載されているが、リストは日々変更される可能性があるため、予約時に隔離施設として政府の指定を受けているか、ホテル側に確認する方がよいだろう。

入国から隔離ホテルまでの行程

日本からインドネシア(ジャカルタ)への渡航について、聞き取りによると、10月2日午前10時15分のANA羽田発のジャカルタ便は、定員は約240人のところ、約90人が搭乗していた。インドネシア運輸省航空局は9月29日、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港に旅客便を乗り入れる国内外の航空会社に対し、同日から1便当たりの旅客数を最大90人に制限するよう通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.10MB)を出していた。ただし、本通達の運用に関しては、10月3日に新たに通達が出され、搭乗人数制限は撤廃されている。

羽田~ジャカルタ間の移動から隔離ホテルまでの行程について、筆者の体験をまとめると表の通りとなる。なお、筆者は家族[妻、2子(5歳以下)]を連れての渡航であった。

表:羽田ジャカルタ間の移動における行程(2021年10月2日(土曜))
時刻 場所 行程
9:00 羽田空港チェックイン ANAチェックインカウンターで、ビザ、PCR検査陰性証明書、新型コロナウイルスワクチン接種証明書(大人分のみ)を提示。
10:15 羽田空港発(NH855) 機内で税関申告書が渡される
15:55 ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港着 降機して、到着ロビーへ移動
16:09 書類審査1 パスポートと搭乗券の確認後、各人にバーコードが発行され、渡される。
16:22 書類審査2 バーコードおよびPCR検査陰性証明書、新型コロナワクチン接種証明書を提示。
16:26 PCR検査
  • バーコードを渡し、インドネシアで有効な電話番号およびEメールアドレスをタブレットに記入。また、隔離先ホテル名を確認される。
  • PCR検査の結果は、メールで即日通知される。
  • PCR検査は子どもも対象。大人は喉頭、子どもは口からサンプルを採取。
17:00 書類審査3 バーコードを確認。
17:10 イミグレーション パスポート、搭乗券、ビザを確認。
17:15 ターンテーブル 預入荷物の回収
17:20 税関検査 税関申告書を提出
17:25 ホテルスタッフとの合流 税関検査後、事前に予約していたホテルスタッフと合流。パスポートをスタッフに渡し、スタッフが空港を出発する手続きを代行。手続き終了後、パスポートは返却される。
17:30 空港出発 ホテルが手配した車に乗り込みホテルに向け空港を出発。公共交通機関の利用は不可。着陸から要した時間は約1時間30分。
18:00 ホテル到着

注:時間は現地時間。
出所:ジェトロ作成

インドネシア入国に際し、紙での記入を求められることはなく、各人に割り振られたバーコードで検疫職員が情報共有を行い、手続きはスムーズに行われているという印象を持った。ただし、諸手続きの順番は家族連れが優先されることがあり、前述の行程表を参考にされる際は、入国時に家族連れかどうかで目安時間が変わる点に留意が必要だ。

今後は、日本からのインドネシア入国が増加すると想定される。入国におけるプロセスが急に変更となる可能性もあるので、在インドネシア日本国大使館ウェブサイトなどを随時確認し、最新の関連情報の入手に努めることが重要だろう。

執筆者紹介
ジェトロ・ジャカルタ事務所
上野 渉(うえの わたる)
2012年、ジェトロ入構。総務課(2012年~2014年)、ジェトロ・ムンバイ事務所(2014年~2015年)、企画部企画課海外地域戦略班(ASEAN)(2015年~2019年)を経て現職。ASEANへの各種政策提言活動、インドネシアにおける日系中小企業支援を行う。

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