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自動車部品の生産拠点を設立する際の外資規制:パキスタン

パキスタンに自動車部品の生産拠点を設立する際の、外資規制とインセンティブについて教えてください。

I. 外資規制
自動車部品製造業を含む多数の業種で外資100%出資が認められており、政府の許可は不要です。ただし、国家の安全もしくは宗教上の制限に関る事業の場合は、政府の許可を必要とします。許可が必要な産業は、以下のとおりです。

  1. 兵器・および弾薬
  2. 高性能爆薬
  3. 放射性物質
  4. 有価証券印刷、通貨および貨幣の製造
  5. 酒類・アルコール類の製造

II. インセンティブ
1. 資本財の輸入
国内で製造されていない工場設備、機械類、機器類の輸入は0~15%の関税が適用され、輸入時の売上税(17%)が免除されます。なお、国内で製造されている設備、機械等のリストは、「税関一般命令(Customs General Order)」によって通知されます。技術開発委員会(Engineering Development Board)の証明書でも認定可能です。

2. 輸出産業の原材料の輸入は、関税が免除されます。

3. 工場設備および機械類の減価償却率は、最初の税務年度に適切な償却資産として50%が許可されています。ただし、中古製品、輸送用車両、家具などは対象外です。

4. 地域インセンティブ

  1. 特別経済区(SEZ: Special Economic Zone)
    特別経済区内の企業は、Special Economic Zones Actにより、以下の優遇措置を受けることができます。
    1. 2020年6月30日以降に生産を開始した場合、免税期間は5年となります。
    2. 特別経済区内に設置される設備・機器(HS87類を除く)を輸入する場合、輸入にかかる税金が一度限り免除されます。
  2. 輸出加工区(EPZ: Export Processing Zone)
    輸出加工区からの輸出は、為替管理の適用外となっています。加工区での生産に必要な機械類、部品、スペアパーツ、原材料などの輸入および製品の輸出は自由で、関税は免税されます。通常の輸入に適用される輸入管理法は加工区への輸入には適用されません。

Ⅲ. 関税ベース制度(TBS: Tariff Based System)
パキスタンでは、自動四輪、二輪の国産化率を向上させるため、2006年7月に関税ベース制度を導入しました。基本構成は以下のとおりです。

1. 十分な組立施設を有し、当局に登録した組立業者にのみ、CKD部品(Complete Knock Down: CKD)の輸入が認められています。(注)

2. 現地生産が可能な輸入部品は高い関税が課せられています。

3. 非国内生産部品はCKD部品の関税率が適用されます。

(注)CKD(Complete Knock Down)
CKDとは現地で完成車として組み立てられることを前提とした完全に分解された部品のことです。
なお、2015年6月に法令が改正され、自動車部品の関税率が下げられました。詳細は文末の関係法令「SRO 607(I)/2015 dated 30.06.2015」と「SRO 609(I)/2015 dated 30.06.2015」をご参照ください。

関係機関
パキスタン投資庁(Board of Investment: BOI)
連邦歳入庁(Federal Board of Revenue: FBR)
技術開発委員会(Engineering Development Board: EDB)
輸出加工区庁(Export Processing Zone Authority: EPZA)

関係法令
Pakistan Trade Policy
Special Economic Zones Act, 2013
Special Economic Zones Act, 2015(amendment)
所得税法(Income Tax Ordinance)
関税ベース制度(Tariff Based System (TBS) For Automotive Sector)
SRO 607(I)/2015 dated 30.06.2015
SRO 609(I)/2015 dated 30.06.2015

参考資料・情報
FBR: 税関一般命令(Customs General Order)一覧
EDB: 国内で製造されている設備、機械などのリスト

ジェトロ:
外資に関する規制-パキスタン
外資に関する奨励-パキスタン

調査時点:2016/01

記事番号: J-010449

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