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為替管理制度

最終更新日:2016年03月31日

管轄官庁/中央銀行

中央銀行(CBRT、TMB)、資本市場評議会(CMB、SPK)、銀行調整監視機構(BRSA、BDDK)


中央銀行(CBRTまたはTMB)
CENTRAL BANK OF THE REPUBLIC OF TURKEY
Istiklal Cad. No:10 Ulus/Ankara -Turkey
Tel:90-312-507-5000
Fax:90-312-507-5640
Email:info@tcmb.gov.tr
URL:http://www.tcmb.gov.tr
中央銀行は、株式会社の形態をとり、通貨発行権を有する唯一の機関である。中央銀行の使命には物価の安定などがあり、これを達成するために金融政策を実施する。

資本市場評議会(CMBまたはSPK)
Capital Markets Board of Turkey
Eskisehir Yolu 8.km No:156 06530 /Ankara -Turkey
Tel:90-312-292-9090
Fax:90-312-292-9000
URL:http://www.cmb.gov.tr/
資本市場評議会は、トルコ資本市場の規制・監督権限を有する機関であり、1981年資本市場法に基づき、資本市場の規制、ならびに資本市場制度および機関の構築を行う。
資本市場評議会の主たる使命は、トルコ資本市場を公正かつ秩序正しく機能させること、および投資家の保護である。主な業務として、仲介業者やポートフォリオ・マネジメント会社等の資本市場参加者に対する許認可、証券の登録、ならびに手形交換所、証券取引所および金属取引所の監督等を行う。

銀行調整監視機構(BRSAまたはBDDK)
Banking Regulation and Supervision Agency
Ataturk Bulvari No:191 B Blok 06680 KAVAKLIDERE/Ankara -Turkey
Tel:90-312-455-6500
Fax:90-312-424-0879
URL:http://www.bddk.org.tr/WebSitesi/English.aspx
銀行調整監視機構は、銀行業の主要規制当局である。1999年6月に設立され、2000年8月より業務開始し、行政・財政面において自律性を有する公的機関である。銀行に加えて、銀行以外の金融機関(債権買取会社、ファイナンス・リース会社、アセット・マネジメント会社、融資会社等)の規制当局でもある。

為替相場管理

変動相場制


2001年以前は、様々な形で為替相場を管理していたが、2001年の国内金融危機以降、変動相場制を採用している。

2011年12月に中央銀行によって公表された「2012年度金融と為替政策に関するレポート」では、中央銀行はインフレターゲットと共に変動相場制を継続して採用し、これらの政策により外国為替市場の円滑な機能を確保し、為替の流動性を保っていく旨を表明した。

貿易取引

決済手段、決済通貨


1. 決済手段
貿易取引において用いられる決済手段としては、前払い、プレファイナンス、後払い、D/P(Documents against Payment)、D/A(Documents against Acceptance)、信用状(Letter of Credit、L/C)等の方法がある。実務上使用される信用状の種類としては、取消可能、取消不能、スタンドバイ、確認、不確認、譲渡可能、回転、見返り、後日払い、レッド・クローズ付、グリーン・クローズ付等がある。

2. 決済通貨
外貨為替に関する事項は、主に、通貨価値保護法(Law No. 1567)、通貨価値保護令(Decree No. 32)、外国直接投資法(Law No. 4875)、中央銀行通達(Circular No. I-M)および中央銀行資本移動通達により規制されている。かつては通貨価値保護令に基づき中央銀行により決済可能通貨が指定されていたが、2009年の同法令改正により(2009年3月10日付官報No.27165)、金融機関は自由に決済通貨を選択できるようになった。

貿易外取引

OECD加盟国として、貿易外取引自由規約をはじめとする、貿易外取引の自由化に関するガイドライン等に準拠している。


1. ロイヤルティー
外国投資奨励法(Law No. 6224)は、外国直接投資法第5条により廃止された。外国直接投資法は、特許権、ノウハウ等のロイヤルティー契約に関する規制を設けていない。

2. 貿易取引に関する保険
保険法(Law No. 5684)により、トルコ居住者は、自己の被保険利益に保険をかけるためには、トルコの保険会社を利用しなければならないのが原則である。しかし、輸出入貨物に対する輸送保険については、海外において外国の保険会社を利用して保険をかけることが認められる。

貿易取引の当事者は、輸送保険料をどちらが負担するかについて自由に合意することができる。国際貿易取引においては、国際商業会議所(International Chamber of Commerce: ICC)が策定したインコタームズ(Incoterms)を使用して、保険料を負担する当事者を明示するのが通常である。

3. 中央銀行もしくは財務庁への報告義務
以下の場合には、中央銀行もしくは財務庁への報告が義務付けられている(中央銀行資本移動通達)。
(1) トルコ投資家が外国に資本を移転した場合:トルコ国内の銀行は、財務庁に対し、当該取引を30日以内に報告しなければならない。
(2) トルコ居住者が外国の金融機関から融資を受けた場合:トルコ国内の銀行は、中央銀行に対し、当該取引を報告しなければならない。ただし、当該融資がトルコ居住者の海外での業務のためのものである場合は除く。
(3) トルコ居住者が、トルコ政府の保証するプロジェクトのために、外国の金融機関から365日以上の期間の融資を受けた場合:当該トルコ居住者およびトルコ側の銀行は、財務庁に対し、当該取引を30日以内に報告しなければならない。
(4) 5万ドル以上に相当するトルコリラまたは外国通貨の送金については、輸出入取引および貿易外取引を除き、トルコ国内の銀行は、中央銀行に対し、当該送金を30日以内に報告しなければならない(通貨価値保護令)。

資本取引

1. 対内および対外直接投資に関する規制・許認可、2. 証券投資に関する規制・許認可、3. 対外借入・貸出に関する規制・許認可、4. 預金勘定取引、5. 利子、配当、利益など対外送金に関する規制・許認可


1. 対内および対外直接投資に関する規制・許認可
(1) 会社設立のための最低投資額
外国人投資家は、トルコ商法が定める形態の会社、または責任関係法が定めるパートナーシップを設立することができる(外国直接投資規則第9条)。商法は、会社設立に必要な最低資本金について以下のとおり定めている。
a. 株式会社(Joint Stock Company)の場合:50,000トルコリラ以上
b. 有限責任会社(Limited Liability Company)の場合:10,000トルコリラ以上

(2) 経済省による投資許可
外国直接投資法の目的は、[1] 対内直接投資の促進、[2] 外国人投資家の権利保護、[3] 投資環境の国際標準化、[4] 許可に代えて届出を基本とする制度の構築、[5] 政策および手続きの合理化による外国直接投資の増進である。
トルコ国内への対内投資については、特定の業種を除き、許可の取得は求められていない。

(3) 資本移転に関する報告義務
外国投資を規制する主たる法律は外国直接投資法および外国直接投資規則であり、資本の移動に関しては、通貨価値保護令および中央銀行資本移動通達が、その要件を定めている。トルコの会社の株式を取得する外国人または外国法人は、株式取得後1カ月以内に、経済省外国資本奨励総局に届出を行わなければなければならない。また、会社の事業および資本の内容について、同省に対して毎年届出を行わなければならない。
外国人投資家がトルコへの対内直接投資を行う場合は、外国直接投資法に従わなければならない(通貨価値保護令第12条)。
外国からトルコ国内に投資資金を移動させる場合、トルコ国内の銀行その他の金融機関が資金を受領することが必要である(中央銀行資本移動通達第1.2条)。

(4) WTO、TRIM、TRIPS等
トルコは、1995年3月26日にWTOに加盟し、TRIM、TRIPS等の国際条約に従い、近年、外国投資の奨励策を整備し、積極的に運用している。商品、市場によって異なるが、奨励策として、法人税の軽減、土地割当、関税免除等の措置が認められている。


2. 証券投資に関する規制・許認可
(1) 証券取引
通貨価値保護令によれば、非居住者から居住者に対する証券の売却は自由に行うことができる。ただし、証券が外国証券である場合、資本市場評議会に登録しなければならない。
非居住者は、資本市場評議会に認可された仲介業者または銀行を通さなければ証券を売買することができない。トルコの証券の取得資金および売却益の海外送金は、トルコ国内の銀行を利用しなければならない。

(2) キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、動産、不動産を問わず、資産価値の増加による実現利益を指す。証券貸借による利益は、トルコ国内の銀行、証券ブローカーまたはカストディー銀行が取引を仲介した場合には、源泉徴収税が課税される。2010年10月1日より、個人投資家と法人投資家が区別されるようになり、これにより、法人、および一定の非居住機関投資家には源泉徴収税が課されないこととなった。居住者であるか非居住者であるかを問わず、個人投資家に対する源泉徴収税の扱いは以下のとおりである。
<非課税>
・ トルコ国内における株式投資またはデリバティブ取引を指標とする株式取引によるキャピタルゲイン
・ イスタンブール証券取引所において株式とともに取引される新株予約権による利益
<10%>
・ トルコ短期国債および政府債から得られる定期的利金
・ 償還による収入およびキャピタルゲイン、デリバティブ取引による利益
・ イスタンブール証券取引所において取引されるその他の新株予約権による利益


3. 対外借入・貸出に関する規制・許認可
(1) 居住者による対外借入/貸付
通貨価値保護令によれば、対外貸付は自由に行うことができるが、トルコの銀行を通して行わなければならない。また、トルコ居住者は、商業的および専門的な目的以外では、外国為替または通貨インデックス貸付を行うことはできない。
中央銀行資本移転通達に従い、プレ・ファイナンシング・ローンの期間は、18カ月以内とされている。プレ・ファイナンシング・ローンはトルコリラにより実施されなければならない。プレ・ファイナンシング・ローンを利用した輸出取引による収入は、当該ローンの元本、金利および費用の返済に充てる必要がある。

(2) 外貨貸付
2009年6月の通貨価値保護令改正により、トルコ国内の銀行は以下の外貨建て貸付を行うことができるようになった。
a. 輸出入取引における商品の引き渡しに関連する貸付
b. 投資奨励証明書により認められる貸付、または投資財に対する貸付
c. 外国で事業を行うトルコ企業に対する貸付、および国内外の入札または防衛産業事務次官が承認する防衛産業プロジェクトにより事業を受注したトルコ居住者に対する貸付
d. 500万ドル以上の貸付であって、平均期間が1年以上のもの
e. 商業または専門的な目的による貸付であって、借主がトルコ国内の銀行で保有する外貨預金、および借主が保有するOECD加盟国の中央政府または中央銀行が発行または保証する証券に適用される上限金額に従う貸付
2009年の上記改正により、トルコ国内の銀行は、商業的または専門的な目的のために、トルコの居住者に対して通貨インデックス貸付を行うことができる。また、同改正により、上述したものを除き、トルコ国内の個人は、トルコ国内における、または外国からの外貨建て貸付または通貨インデックス貸付を受けることはできないとされている。


4. 預金勘定取引
銀行法(Law No. 5411)により、トルコ国内の銀行のみがトルコ国内の預金を受け付けることができる。トルコ国内で外貨またはトルコリラによる預金口座を開設するには、預金口座および参加口座に関する銀行調整監視機構の規制に従い、顧客確認手続きを経る必要がある。


5. 利子、配当、利益など対外送金に関する規制・許認可
利益、配当、売却もしくは清算による収入、または貸付の元本および金利は、銀行を通して、トルコ国外に自由に移動させることができる。資金洗浄防止法により、疑わしい取引がある場合、銀行は金融犯罪捜査局に対し通知する義務を負っている。
配当は、租税条約に別段の定めがない限り、15%の源泉徴収の対象となる。株式の売却については、承認や許認可を取得する必要はないが、課税対象となる場合がある。
利益は、商法に定める法定準備金を除き、配当として分配するか、会社の資金として留保するか、または資本に組み入れることができる。

関連法

中央銀行法(Law No.1211)
未納金の回収に関する法(Law No. 6183)
通貨価値保護法(Law No. 1567)および関連法令


1. 中央銀行法(Law No. 1211)
中央銀行法(Law. No. 1211)は、中央銀行の効率化を目的として、1970年1月14日に施行された。同法により中央銀行の法律上の地位、組織体制および権限・責任が変更された。変更の内容は、資本の増加(1,500万リラから2,500万リラに増加)、財務省の出資比率の制限(51%以下)、「理事局」の設置、理事長および副理事長による新たな意思決定機関の設置、最高意思決定機関の取締役会から中央銀行「委員会」への変更(6人のメンバーで構成)である。また、中央銀行の権限および責任が大幅に強化され、例えば、金融政策手段、貨幣供給・流動性を管理する公開市場操作の実施等が権限として認められた。
2001年の国内金融危機の後、中央銀行法が改正され、中央銀行の使命は、物価の安定および金融の安定にあるとされた。この範囲において、中央銀行は、「手段の独立性」を与えられ、これを通じて金融政策が実施されている。


2. 未納金の回収に関する法律(Law No. 6183)
(1) 範囲
未納金の回収に関する法律(Law No. 6183)は、政府(特別地方行政庁および地方自治体を含む)に対する未納金に適用される。政府が私法に基づき有する債権は、執行・倒産法の規定に従って執行・回収される。

(2) 未納金の回収に関する法律に基づく会社の責任
有限責任会社の持分権者(株式会社の株主に相当)は、国家、特別地方行政区または地方自治体の有する未納金(制裁課税、行政上の罰金、遅延利息等)のうち、当該有限責任会社から回収できなかった分について、その持分の数に応じて(持分保有比率であって、発行済み持分の金額による比例ではない)直接責任を負う。行政庁は、現在の持分権者であるか、過去の持分権者であるかを問わず、その裁量により、持分権者の一部または全員に対して、償還を請求することができる。
会社の代表者(有限責任会社の執行社員、株式会社の取締役等)は、上述した有限責任会社の持分権者と同様の責任を負う。代表者は、責任を負う持分権者の存在にかかわらず、全額について個人的に責任を負う。


3. 通貨価値保護法(Law No. 1567)および関連法令
通貨価値保護法は、外貨、株式、債券、貴金属その他の支払保証、輸出入のために用いられる商品の売買を規制する基本的枠組みを定めるものである。外貨管理規制の詳細は、通貨価値保護法に基づき制定される閣僚評議会の政令により定められている。最新のものは、2014年5月3日に施行された通貨価値保護令(Decree No. 32)である。
通貨価値保護令は、国内への資金移動または国外への資金移動を一般的に対象とし、トルコ国内外への資金移動の自由な枠組みを定めるものである。通貨価値保護令は、トルコリラの取引、外貨取引、トルコ居住者に対する現金その他による貸付、ならびにトルコの証券および貴金属に対する投資等について定める。
2012年5月6日付の通貨価値保護令改正により、通貨価値保護令のうち、第7/1805号および第8/911号は廃止された。

その他

資金洗浄防止法
トルコの会計基準に関しては以下を参照


金融犯罪調査委員会(The Financial Crimes Investigation Board:MASAK)
http://www.masak.gov.tr/en/default  

公開審査・会計監査基準局(Public Oversight, Accounting and Auditing standards Authority:KGK)
http://www.kgk.gov.tr/eng/

 

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