日本からの輸出に関する制度

菓子の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する菓子のHSコード

1704.10-1704.90
:砂糖菓子(ホワイトチョコレートを含むものとし、ココアを含有しない)、チューインガム、キャンデー類
1806.20-1806.90
:チョコレートその他のココアを含有する調製食料品
1905.31
:スイートビスケット
1905.90
:あられ、せんべいその他これらに類する米菓、その他のもの
2105.00
:アイスクリームその他の氷菓

HSコードの改定(2017年版)にともない、例えばドバイ首長国では2017年2月1日付けで新コードに移行しています。

UAEの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2023年7月

1. 放射性物質規制

アラブ首長国連邦(UAE)政府は、2020年12月10日付で東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う日本産食品の輸入規制を撤廃しました。

2. 輸入地域規制

2017年6月のカタールとの断交以降、カタールとの輸出入は不可となっていましたが、2021年1月に開催された第41回湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council: GCC)首脳会議においてGCCおよびエジプトが「アルウラ声明」に署名し、カタールとの貿易や航空便などの往来も復活しました。これにより、実質的な地域的輸入規制はありません。

2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)

調査時点:2023年7月

1. 施設登録

UAEに輸出される菓子で、食肉由来の原材料を含む場合、原材料の食肉を取り扱うと畜場および食肉処理場は、ハラールと畜証明書発行機関により承認され、UAE政府から牛肉輸出施設として登録されていなければなりません。最終製品である菓子を製造する施設の登録は求められていません。

2. 輸出事業者登録

輸出する商品のラベルをUAEの管理システムに評価申請・登録する際に、ラベルに製造業者、生産者、卸業者、輸入業者、輸出業者または販売会社の名称と住所が入っている必要があります。

3. 輸出に必要な書類

UAEへの菓子の輸出において輸出者側で用意すべき書類は次のとおりです:

  • 輸入申告書
  • 荷渡指図書(Derivery Order: D/O)
  • 船荷証券(Bill of Lading: B/L)
  • インボイス
  • パッキングリスト(Packing List: P/L)
  • 原産地証明書
  • 放射性物質検査証明書(該当する場合)
  • 衛生証明書(日本の商工会議所で衛生証明書の代替となるサイン証明書を取得する必要があります。その際、ドバイ首長国向けにかぎっては、サイン証明書の書式が規格化されています。書式は、サイン証明書を発給する最寄りの商工会議所から入手してください。)
  • ハラール証明書(「その他」の記載を参照してください)

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2023年7月

UAEに日本から菓子を輸入する場合は、動物および植物検疫証明書なしで輸出できます。

UAEの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2023年7月

UAEでは、湾岸協力会議(GCC)の標準化機構(Gulf Standardization Organization)であるGSOが定めるさまざまな食品の規格(技術規則)を採用しています。菓子では、チョコレートやハードキャンデー、ソフトキャンデー、ゼリーキャンデー、チューインガムなどの規格があります。UAEに菓子を輸出する場合には、これらの規格が定める要件を満たす必要があります。

菓子類の規格(技術規則)
菓子のGSO規格(例) UAEの現行規格
ココアとその調製品-チョコレート ・UAE.S GSO 567 :2009 Cocoa and its products – chocolate)
ハードキャンデー ・UAE.S/GSO 263 :2010 Hard candy
ソフトキャンデー ・UAE.S/GSO 1320 :2010 Soft candy
ゼリーキャンデー ・UAE.S/GSO 1404 :2011 Jelly candy
チューインガム ・UAE.S/GSO 709 :2010 Chewing gum

関連リンク

関係省庁
産業先端技術省(MoIAT)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※MOIATの規格購入ページ"Standards Store"の右側にある虫眼鏡のアイコンをクリックし、検索窓のうち、"Standard Name"に検索したい食品を英語で記入し、検索してください。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2023年7月

UAEでは、コーデックス規格を採用し、産業先端技術省(MoIAT)の発行規格「UAE.S MRL 1 :2019農産物および食品中の農薬の最大残留許容量(Maximum Residue Limits (MRLs) for Pesticides in agricultural and food products)」で、食品の残留農薬の最大残留許容量について規定しています。規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトにおいて購入が可能です。
これに加え、連邦気候変動環境省(MOCCAE)が、省令を通じて禁止または制限農薬のリストを公表しています。省令は随時改正されており、2018年の改正省令では、禁止農薬のリストに346種類、制限農薬のリストには36種類、計382種類の農薬が含まれています。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2023年7月

一部の菓子は、重金属規制などの対象となります。UAEでは、汚染物質と毒素に関する基準として、コーデックス規格を採用し、「UAE.S CAC 193 :2013食品と飼料に含まれる汚染物質と毒素に関する一般基準(General Standard for Contaminants and Toxins in Food and Feed)」として産業先端技術省(MoIAT)がこれを公表しています。これによると、ナッツ類へのアフラトキシンの最大許容量は、ナッツの種類により異なりますが10~15 マイクログラム/キログラム(ppb)となっています。同基準による麦類へのオクラトキシンAの最大許容量は、生小麦、大麦、ライムギそれぞれ5 マイクログラム/キログラム(ppb)となっています。また、「UAE.S GSO 841 :1997食品と飼料へのカビ毒(マイコトキシン)の最大許容量‐アフラトキシン(Maximum Limits Of Mycotoxins Permitted In Foods And Animal Feeds – Aflatoxins)」により、食品へのアフラトキシンの最大許容量は、20 マイクログラム/キログラム(ppb)(一部の食品に例外あり)となります。
これらに加えて、チョコレートやキャンデー類、チューインガムなど製品別に発行されているGCCの標準化機構であるGSOの規格の中にも、重金属や汚染物質などに関する要件が含まれる場合があるため注意が必要です。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトから購入が可能です。

ナッツ類のカビ毒の最大許容量
カビ毒 最大許容量( MRLs)
アフラトキシンTotal ピーナツ 15ppb
アーモンド(Ready to Eat) 10ppb
ブラジルナッツ(Ready to Eat) 10ppb
ヘーゼルナッツ(Ready to Eat) 10ppb
ピスタチオ(Ready to Eat) 10ppb
麦類のカビ毒の最大許容量
カビ毒 最大許容量( MRLs)
オクラトキシンA 生小麦、大麦、ライムギ 5ppb

4. 食品添加物

調査時点:2023年7月

UAEで使用できる食品添加物は、「UAE.S 192 : 2016食品への使用が許可される添加物(Additives Permitted for Use in Foodstuffs)」や「UAE.S GSO 707 :1997食品への使用が許可される香料(Flavourings Permitted for Use in Foodstuffs)」などの規格によって規定されています。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)のウェブサイトから購入が可能です。

また、ドバイ市政庁のウェブサイトによると、「GSFA Online Food Additive Index」および「European Commission Database」に掲載されていない食品添加物については、使用が禁止されているとの記載があります。また、これらの食品添加物については商品ラベルに認可物質名または国際番号とその機能の表記が必要です。

また、ドバイ首長国の場合、ドバイ市政庁食品安全局(旧食品管理局)による禁止食品添加物と特定品目にのみ許可される着色料のリストが掲載されており、この要件も合わせて適用されます。添加物としての使用禁止物質には次表の添加物が含まれます。
また、添加物としてアルコールの使用は認められていません。
なお、砂糖菓子や菓子のコーティングには、着色料としてアルミニウム、銀、金の使用が認められています。最大許容量は、適正製造規範(Good Manufacturing Practice: GMP)に基づくとされています。

食品添加物としての使用禁止物質
E 番号 添加物名(英語) 添加物名(日本語)
E-102※ Tartrazine 黄色4号
E-104 Quinoline Yellow (yellow no.1) キノリンイエロー(黄色1号)
E-105 Fast Yellow AB ファストイエローAB (アゾ色素)
E-107 Yellow 2 G (Food Yellow 5) イエロー2G(食用黄色5号)
E-110※ Sunset Yellow FCF 黄色5号
E-122※ Azorubine アゾルビン
E-123
Amaranth (C.1. 16185. FD and C Red 2) アマランス(C.1. 16185. FD and C 赤色2号)
E-124 Ponceau 4 R (Red 2) (CI. 16255) ポンソー 4 R (赤色2号、CI. 16255)
E-129※ Allura Red AC 赤色40号
E-131 Patent Blue V (C.I. 42051) パテントブルー V (C.I. 42051)
E-142
Green S (Acid Brilliant Green, Food Green S, Lissamine Green, C. 44090) グリーン S (アシッドブリリアントグリーン、フードグリーン S、リサミングリーン C. 44090)
E-924 Potassium Bromate (Bread products) 臭素酸カリウム (パン製造時に使用)
E-952
Cyclamate: An artificial intense sweetener with known links to testicular atrophy in rats and monkeys. These links led to cyclamate being banned in the United Kingdom, but European Union legislation allowed cyclamate back into our food and drink. チクロ: 強力な甘味を持つ人工甘味料であり、ネズミおよびサルの動物実験により精巣萎縮と関係があることが知られている。
英国ではチクロの使用を禁止したが、EUではいったん使用禁止にしたものの、食品や飲料へのチクロ使用を再容認している。
E-1510 Ethanol (alcohol) エタノール(アルコール)

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2023年7月

UAEでは、食品用の容器・包装に関する規制は、主に「UAE.S GSO 839 :2017食品包装‐パート1:一般的要件(Food packages - Part 1: General requirements)」および、「UAE.S GSO 1863 :2021食品包装 – パート2:プラスチック包装の一般的要件(Food packages - Part 2: Plastic package - General -requirements)」によって定められています。その他、次の規格も適用されます。

  • 「UAE.S 5009 :2009酸化型生分解性プラスチック袋とその他の使い捨てプラスチック製品の規格と仕様(Standard & Specification For Oxo-Biodegradation Of Plastic Bags And Other Disposable Plastic Objects)」
  • 「UAE.S GSO 1194 :2002食品パッケージに適用されるポリエチレンバッグの検査方法(Methods Of Testing Polyethylene Bags For Food Packaging Applications)」

酸化型生分解性プラスチックの食品包装については、連邦気候変動環境省(MOCCAE)の省令により2014年1月1日からその利用が義務付けられています。さらに産業先端技術省(MoIAT)の首長国適合性認証システム(ECAS)への登録と適合性認証が必要になります。これらの規格は、産業先端技術省(MoIAT)で登録して購入が可能です。

6. ラベル表示

調査時点:2023年7月

ラベル表示に関しては、GSO規格である「UAE.S GSO 9 :2022包装食品のラベル表示(Labeling of prepackaged food stuffs)」の要件に従う必要があります。また、各首長国の食品安全局や食品管理庁も食品のラベル表示に関する指針などを定めています。
輸入業者は入国前に食品ラベルの評価を申請する必要があります。この工程はUAEの食品規格および規制への適合性を評価するものでZAD(連邦気候変動環境省のポータルサイト)またはZadi(ドバイトレードによる統合食品輸入プラットフォーム)で行う事ができます。
英語とアラビア語でラベルに表示しなければならない内容は次のとおりです。食品添加物の表示は、認可物質名または国際番号とその機能の表記が必要です。

  1. 製品名(食品の名前をラベルの目立つ位置に表示)
  2. 原材料(比率の高い順に表示)
  3. 添加物(名称またはE-番号を添加物のグループ名とともに表示)
  4. 栄養成分
  5. 正味重量または容量 ※
  6. 製造業者、生産者、卸業者、輸入業者、輸出業者または販売会社の名称と住所
  7. 原産国
  8. 賞味期限、特別な保管や準備の指示(法令による保存可能期間があるものについては商品と賞味期限を申告すること)
  9. 原材料のアレルギー情報
  10. ロット番号
  11. 動物性油脂の出所(牛肉、水牛など)
  12. 過敏症を引き起こす可能性のある食材および原料
  13. バーコード
  14. 放射線照射済み食品

アラビア語のみのラベルに最低限必要な情報は製品名、原材料、原産国、保存条件(該当する場合)、使用説明書(該当する場合)、栄養情報(該当する場合)。

※GSO ISO 1000の「国際単位」およびUAE.SGSO R87「包装商品の数量」を参照すること。重量はグラム、キログラム、トンでなければならない。液体食品の正味容量はミリリットル、リットルでなければならない。固形食品はメートル法の重量単位、半固形または粘性食品はメートル法の重量単位またはメートル法の容量単位で表示する。

このほか、食品のラベル表示に関しては、栄養成分表示の要件や栄養と健康強調表示の要件に関するGSO規格があります。また食品の消費期限の詳細については、「UAE GSO 150 -1:2013食品の消費期限パート1:消費期限の義務(Expiration dates for food products - Part 1 : Mandatory expiration dates)」および「UAE.S GSO 150 -2:2013食品の消費期限パート2:任意の消費期限(Expiration dates for food products - Part 2 : Voluntary expiration dates)」で規定されています。製造年月日と消費期限を食品包装またはラベルに印刷する必要があり、記載方法は次のとおり指定されています。

製造日
P:日/月/年
消費期限
E:日/月/年

7. その他

調査時点:2023年7月

食品安全・衛生規制
UAEでは、菓子を含む食品は、GCCまたは連邦レベルで規定されている法律や規格、さらに各首長国の規定に従う必要があります。輸入される食品も同様です。
また2016年1月には、連邦レベルの食品安全法(Food Safety Law)が成立しました。同法は、公衆衛生と消費者保護を確保する効果的なシステムの主要要件について定めるもので、食品安全を脅かす違反に対してはより厳しい罰が課されることになりました。
食品安全要件と表示ラベルや消費期限などの規制が順守されているかどうかの監視は、各市政庁が担っています。店舗やレストランなどで抽出検査を実施し、食品の品質を確保しています。ドバイ首長国では、ドバイ市政庁食品安全局(旧食品管理局)が2020年3月に「Food Code」という食品安全全般に関する規定をまとめた文書を公表しています。
食品中の残留アルコール
アルコール製品やエタノールを製造時に添加物として使用することは認められていません(「4. 食品添加物」を参照)。ただし、果実や麦芽などの成分が発酵して最終製品中に自然発生するアルコールについては、GSOで統一的な規格を策定しており、調査時点の規格「GSO 2538-2021」では、次のように残存許容濃度が定められています。
表:食品別アルコール残存許容濃度
食品の種別 許容濃度
1 ブドウ酢 1% V/V
2 ブドウ酢以外の酢 0.5% V/V
3 酢漬け 0.5% V/V(又はW/V)
4 ジュース(ネクター、カクテルも含む) 0.2% V/V
5 フルーツ飲料 0.1% V/V
6 ソフトドリンク、エナジードリンク 0.05% V/V
7 ソースとケチャップ、インスタント食品、野菜や果実から作られた食品 0.3% W/V
8 フレーバー付きの水 0.1% V/V
9 乳製品 0.2% V/V(又はW/V)
10 加工食品(肉、穀物、豆、脂肪、油、卵製品、水産物、香辛料から加工されたもの) 0.05% V/V
11 濃縮タンパク質、砂糖、酵母、芳香油、ココア、その他類似物からなる原材料 0.5% W/V
12 お菓子、飴、チョコレート 0.05% W/V
13 その他の食品 0.2% V/V(又はW/V)
なお製品によっては輸送中に残存アルコール濃度が上がってしまう事があります。例えば火入れ処理を施していない発酵食品や柑橘系の果汁100%ジュース、調味料などが酵母の影響により輸送中に発酵し、現地で残存アルコール濃度が許容基準値を超えてしまうケースです。日本国内では残存アルコール濃度が許容範囲内であっても、輸送中に発酵する可能性のある食品には細心の注意が必要です。

UAEでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2023年7月

UAEにおける食品の輸入手続きは、各首長国の税関および食品安全局(Food Safety Department:食品安全部)や農業食品安全機関(Agriculture and Food Safety Authority)が実施を担っています。

ドバイ首長国の場合、牛肉を含むすべての食品の輸入に際して、輸入者によるドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトでの食品の登録と評価の申し込みが必要となります(輸入者の要件は本ポータルサイト「輸入手続き」の「4. 販売許可手続き」の項を参照してください)。
輸入者は輸入前に食品ラベルの評価も実施する必要があります。登録と輸入申請のための手順は次のとおりです。

  • 企業の登録:商業ライセンスを持つ輸入者がドバイ市政庁のE-Governmentウェブサイトに登録してアカウントを作成し企業を登録します。
  • 食品の登録とラベル評価手続き:輸入する食品の写真と商品ラベルをIRS(Food Import and Re-Export Services:旧FIRS)にアップロードします。手数料を支払い、ラベル評価手続きを行います。
  • 審査結果:ラベルの審査結果は申請日から5営業日で出るといわれていますが、添加物の使い方や、登録に用いた画像が粗いなど、申請内容によっては却下の対象となります。その場合は再申請となりますので、余裕を持った申請作業が必要になります。審査が終わりましたらラベル審査報告書をプリントアウトします。

2018年2月からUAEの各エミレーツ(首長国)で共通運用する連邦気候変動環境省のポータルサイトであるZAD(アラビア語で「食品」の意)システムの運用が開始されています。

ZADシステム入り口外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

なお、ZADとIRSのシステムは繋がっているため、両方で商品の登録を行う必要はありません。

また、2020年にはドバイトレードが統合食品輸入プラットフォーム「Zadi」を立ち上げました。このシステムを通じて食品検査と税関検査の両方に請願書の提出ができるため、時間やコストの削減が期待されています。

さらに、2022年10月にはアブダビ農業食品安全機関(ADFSA)が輸出入管理情報システムを立ち上げました。アブダビ経済開発省の下に運営される高度貿易物流プラットフォーム(Advanced Trade and Logistics Platform: ATLP)では食品輸入業者の登録、輸入食品の登録、輸入食品の申請、ほかの首長国から輸送された食品の検査、輸出食品証明書の請求、廃棄証明書の請求、税関総署と連携した税関申告書の提出といった7つのサービスが利用できます。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2023年7月

菓子の輸入通関には、UAEへの輸入に通常必要な書類(輸入申告書、荷渡指図書(D/O)、船荷証券(B/L)、インボイス、パッキングリスト、原産地証明書)のほかに次の書類が必要になります。

  • 衛生証明書〔と畜場などを管轄する食肉衛生検査所(食肉衛生検査所を設置していない場合は、と畜検査を実施している保健所)の発行する食肉衛生証明書および動物検疫所の発行する輸出検疫証明書〕
  • ハラール証明書(本ポータルサイトの「その他」タブを参照してください)
  • 放射性物質検査証明書(該当する場合)

UAEは2023年2月に「UAEへの輸入インボイスと原産地証明書の認証料に関する2022年の内閣決議第38号」を発効しました。これにより1万ディルハム以上の価値をもつすべての商品に対し、1コマーシャルインボイス当たり150ディルハムの手数料を支払うことが求められます。ただし、トランジットでの輸入品、消費者向けの電子商取引商品(オンラインサイトでの個人購入品)、また外交、警察、軍隊、慈善団体、国際機関に関連する輸入品は対象外となります。これらの申請は、輸入者が輸入申告の前に実施する必要があります。 UAE外務省 (UAE Ministry of Foreign Affairs : MOFA)ウェブサイトで申請すると参照番号が付与されますので、その参照番号を税関での輸入申告時に使用します。また、税関での輸入申告完了後14日以内に手数料を支払う必要があります。手数料未払いの場合は、1コマーシャルインボイス当たり500ディルハムの罰金が科せられます。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2023年7月

湾岸協力会議(GCC)では、各食品のリスクの高さに応じた食品検査システムを導入しており、輸入食品の種類によって検査の手続きが異なります。リスク分類のカテゴリーは、高・中・低の3段階で、人の健康に及ぼす危険性の度合いにより分類されます。GCC諸国は、このリスクベースシステムの分類に基づいて、輸入時の検査を実施する必要があります。

UAEにおける食品検査は、輸入通関手続地の食品安全局または食品管理庁が担っています。

ドバイ首長国の場合、食品のラボラトリー検査は、ドバイ市政庁食品安全局(旧食品管理局)の食品輸入再輸出サービス(FIRS)システムのリスク基準に従ってサンプルを抽出し実施されています。

アブダビ首長国では、食品の種類によって人間に及ぼすリスクを高・中・低の3段階に分け、食品検査を実施しています。チョコレートやビスケット、キャンデーなどの菓子は、中リスクに分類され、50~70%については衛生書類の確認のみ、15~25%については衛生書類の確認と貨物検査、15~20%については衛生書類の確認と貨物検査に加えサンプル抽出とラボラトリー検査を実施しています。リスク分類ごとの食品リストやリスクの分類は随時、変更される可能性があります。

食品のリスク分類と検査頻度
食品のリスク分類 衛生書類の確認
貨物検査
サンプル抽出・ラボラトリー検査
衛生書類の確認
貨物検査
衛生書類の確認
高リスク 80~100% 0~10% 0~10%
中リスク 15~25% 15~25% 50~70%
低リスク 5~10% 0~5% 85~90%

4. 販売許可手続き

調査時点:2023年7月

UAEで菓子を輸入・販売するにあたり、UAE国内共通のライセンスや登録の必要はありませんが、輸入者は各首長国において食品に特化した商業ライセンスあるいは一般商業ライセンスを取得する必要があります。商業ライセンスの発行は、各首長国の経済発展局(DED:Department of Economic Development)がそれぞれ実施しています。さらに、輸入者は、税関で登録し、会社コードを取得する必要があります。

事前許可とライセンスが必要な特定品目:
アルコールを含むチョコレート菓子は、事前許可とライセンスを持つ特殊輸入者を通じてであれば輸入が可能です。しかし、その場合、販売はアルコールを販売するライセンスを所有する特殊販売業者の専門店舗を通じてのみに限られます。

5. その他

調査時点:2023年7月

なし

UAE内の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2023年7月

湾岸協力会議(GCC)統一関税法により、UAEに輸入される菓子は関税の対象となります。対外共通税率は0~5%です。GCC諸国からの輸入品は課税が免除されます。ただし、アルコールを含有するチョコレートは、輸入に関する手続きが異なるだけでなく関税率も異なるため、注意が必要です。

2. その他の税

調査時点:2023年7月

2018年1月1日からはすべての食品・飲料について、一律5%の付加価値税(Value Added Tax : VAT)が導入されています。VATは同じ商品やサービスを取り扱うUAE国内の業者にとって平等な条件を保証するために、商品やサービスの輸入にも課されます。

3. その他

調査時点:2023年7月

なし

その他

調査時点:2023年7月

ハラール認証
UAEでは、動物および家きん類由来の派生品(現状は、牛肉および牛肉派生品に限る)は、ハラール認証を得た食肉処理場で加工されたものでなければ、輸入ができません。輸入の際には、ハラールであることを示すハラール証明書が必要になります。食肉以外でも、ハラール認証のない食肉処理場で加工された油脂などの肉の派生品(乳卵製品は含まない)を原材料に含む食品は、輸入ができないため注意が必要です。
輸入・販売にあたって、菓子は必ずしもハラール認証を取得する必要はありませんが、原材料などチェックの際にアルコールや豚由来原料(ゼラチンなど)が含まれている場合は輸入ができないことがあります。ハラール証明書は、輸出国にあるイスラーム団体(Halal Certification Body:HCB)が産業先端技術省(MoIAT)に申請を行い、産業先端技術省(MoIAT)の関連組織で、HCBとしての適正を審査し、認可する組織(例:Emirates International Accreditation Center:EIAC)が認可(Accredit)したHCBのみが発行できます。
ハラール証明書は、動物および家きん類由来の派生品輸入時の許可条件の必要書類となっており、2020年10月時点では、宗教法人日本イスラーム文化センター(Japan Islamic Trust)、エミレーツハラールセンター(Emirates Halal Center for Standards & Quality Certificate Corporation)、NPO法人日本ハラール協会(Japan Halal Association)、プライムサーティフィケーション&インスペクションカンパニー(Prime Certification & Inspection Company Ltd.) の4カ所が認証します。
UAEでは、特定の場所を除き、国内で流通しているものは原則ハラール食品となっています。そのため、輸入にあたって産業先端技術省(MoIAT)が発行するUAEのハラールマークを、肉などを含む食品へ貼付することは義務ではなく、また、UAE国内での販売には特に必要ありません。ハラールマークの取得に関する規制の詳細は、産業先端技術省(MoIAT)が2015年4月発行したUAE規格「UAE.S 2055-1:2015ハラール製品-パート1:ハラール食品の一般要件」に定められています。規格は産業先端技術省(MoIAT)へ登録して購入が可能です。
なお2024年1月時点でのUAE向け輸出に対応している国内のと畜場・食肉処理施設は次の7カ所が該当します。
UAE向け輸出に対応していると畜場・食肉処理施設
施設情報 と畜場又は食肉処理場 認可自治体
名称 住所
株式会社北海道畜産公社北見工場北見
地区総合食肉流通センター
北海道網走郡大空町東藻琴千草72番地の1 と畜場 北海道
食肉処理場
羽曳野市立南食ミートセンター
埴生ミートパッカー株式会社
大阪府羽曳野市向野2丁目4番14号 と畜場 大阪府
食肉処理場
三田食肉センター 兵庫県神戸市北区長尾町宅原11 と畜場 神戸市
食肉処理場
株式会社にし阿波ビーフ 徳島県三好郡東みよし町足代890番地3 と畜場 徳島県
食肉処理場
株式会社熊本中央食肉センター 熊本県宇城市豊野町巣林548番地 と畜場 熊本県
株式会社杉本本店 熊本県宇城市豊野町巣林538番地 食肉処理場