日本からの輸出に関する制度健康食品の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

調査時点:2025年7月

本ページで定義する健康食品のHSコード

共和国法第9711号(Food and Drug Administration Act of 2009)に基づき、同法で「健康関連製品(Health Products)」として定義される、健康に影響を及ぼし得る製品は、フィリピン食品医薬品管理局(Food and Drug Administration:FDA)の規制対象となります。

次の製品区分が健康関連製品(Health Products)として規制対象に含まれます。

  • 食品(Food)
  • 医薬品(Drugs)
  • 化粧品(Cosmetics)
  • 医療機器(Devices)
  • 生物製剤/ワクチン(Biologicals / Vaccines)
  • 体外診断用試薬(In-vitro diagnostic reagents)
  • 家庭・都市環境向け有害化学物質(Household / Urban Hazardous Substances:漂白剤、塗料など)

同法上、「健康食品」という独立した法的区分は存在せず、日本で一般に「健康食品」と呼ばれる製品のうち、次の条件に該当するものは、食品(Food)の分類下に含まれる「栄養補助食品(Food/Dietary Supplement)」として規制されます。栄養補助食品とは、食事を補うことを目的とした加工食品であり、次のうちいずれか一つ以上の栄養成分を含み、一般にカプセル、錠剤、液体、ゲル、粉末、丸薬などの形態を取るものと定義されています。

・ 含まれる栄養成分:

  1. ビタミン
  2. ミネラル
  3. ハーブ(Herb)
  4. その他植物由来成分、アミノ酸など、栄養補助を目的とするその他の食品由来成分

これらの成分は、フィリピン推奨のエネルギーおよび栄養素摂取量、または国際的に合意された最小日量要件に適合する量で含まれていることが求められます。
また、「薬の代替」または「食事の完全な代替」として使用・表示される製品は、栄養補助食品には該当しません。

本ページで定義する栄養補助食品に該当し得るHSコードは次のとおりです(医薬品として扱われる漢方薬やビタミン剤などは除く)。

  • 2106.90.69~2106.90.72 : その他補助食品
  • 2936:(自然もしくは人工的に複製されたものかを問わず)プロビタミン、ビタミンおよびそれらの派生品

フィリピンでの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2025年7月

一部のハーブ製品、栄養補助食品については、フィリピン食品医薬品管理局(FDA)行政命令(Administrative Order)第184号s.2004およびフィリピン国家規格(Philippine National Standards)において、次のとおり食品規格が定められています。また、フィリピンにおいて食品規格が定められていない製品については、コーデックス委員会(CODEX)が定める規格値が参考情報として参照されます。

ハーブ製品(Herbal Food Products)の食品規格
製品 基準項目
栄養補助製品
(すぐ飲めるタイプのもの)
安息香酸ナトリウム 最大0.1%
着色 適正製造基準(GMP)基準に沿ったもの(サプライヤーから分析証明書‘CoA’が必要)
残留農薬 FAO/WHO及びコーデックス委員会によって取り決められた基準に準拠
乾燥植物を用いた製品(大人用) アフラトキシン 20 ppb
アフラトキシン B1 10 ppb
(ELISAまたは Liq Chromテストによって計測)
重金属 鉛 10 ppm (最大)
カドミウム 0.3 ppm (最大)
ヒ素 0.3 ppm (最大)
水銀 0.5 ppm (最大)
加工用に収穫された未加工の植物性製品 大腸菌 陰性(Negative)
カビ(Mould)
散布体(Propagules)
105 cfu/g (最大)
ブドウ球菌 陰性(Negative)
前処理が行われる植物性製品
(ハーブティーを作る場合のハーブ等)
好気性細菌 107 cfu/g もしくはmL (最大値)
酵母菌及び
糸状菌
104 cfu/g もしくはmL (最大値)
大腸菌 陰性(Negative)
サルモネラ spp./ 25g(25g中の値を算出) 陰性(Negative)
黄色ブドウ糖菌 陰性(Negative)
その他腸内細菌叢 104 (最大値)cfu/g
モリンガパウダー(Malunggay(Moringa) Powder)の食品規格
根拠法 PNS/BAFPS 109:2012 ICS 67.080.10
基準 含水量 8%(最大)
製品の粒度(メッシュで測定) 粗悪(Coarse):0.25mmより大きい
普通(Fine):0.25~0.048mm
良い(Very fine):0.048mmより小さい
好気性細菌 104 cfu/g もしくはmL (最大値)
酵母菌及び糸状菌 103 cfu/g もしくはmL (最大値)
大腸菌 陰性(Negative)
サルモネラ spp./25g
(25g中の値を算出)
陰性(Negative)
黄色ブドウ球菌 陰性(Negative)
その他腸内細菌叢 102 (最大値)cfu/g

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2025年7月

フィリピンでは、栄養補助食品に特化した残留農薬規制は設けられていません。実務上は、2013年施行の食品安全法(Republic Act No.10611)に基づき、国際的基準であるコーデックス委員会(CODEX)のガイドラインが参照されています。ハーブ製品など一部の栄養補助食品については、FDA行政命令により基準が定められていますが、残留農薬に関しては、これらもコーデックス委員会(CODEX)のガイドラインを参考としています。一方、食品規格が存在しない栄養補助食品については、残留農薬に関する明確な規制はなく、全体としてリスクが低いとみなされていることから、完成品に対する残留農薬検査の義務は課されていないのが現状です。このため、規制上の責任は主として原材料の供給業者に帰属するというアプローチが採用されています。

フィリピン食品医薬品管理局(FDA)は、「製品登録証明(CPR)」の申請手続きにおいて、原産国が発行する自由販売証明(CFS)などの提出を義務付けています。これにより、当該輸入食品には残留農薬などの問題がないという証明がなされているとみなし、特にフィリピン側で厳しい残留農薬規制を課す必要はないとの考え方が採られています。 また、フィリピンには1992年制定の消費者保護法(共和国法第7394号)があり、「人体にとって危険な物質」が発覚した場合には、保健省(DOH)などが中心となり、危険物や当該物質を含む食品の販売を即時禁止し、製造業者や輸入者に対する取締まりを行うこととされています。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2025年7月

フィリピンでは、健康食品に含まれる重金属や汚染物質に関して、明確な規制制度は設けられていません。フィリピン食品医薬品管理局(FDA)は、2013年食品安全法(Republic Act No.10611)に基づき、コーデックス委員会(CODEX)が定めるガイドラインを実務上参照しています。なお、特定の健康食品については、フィリピン国家規格(Philippine National Standards)に定められた食品規格により、重金属および汚染物質の基準値が設定されている場合があります。輸出する健康食品に食品規格が存在するかどうかは、関連リンク「フィリピン食品医薬品管理局(FDA)-食品規格」にて確認してください。

4. 食品添加物

調査時点:2025年7月

栄養補助食品はFDA通達第2006-016号に基づき食品添加物規制の対象となります。フィリピンではコーデックス委員会(CODEX)の「食品添加物に関する一般規則」(CODEX STAN 192-1995)における基準を採用しており、食品添加物ごと、食品カテゴリーごとに使用可能な基準量を示しています。具体的な添加物の使用および最大基準値については、関連リンクの「食品添加物に関する一般規則GSFA」を参照してください。なお、フィリピン国家規格(Philippine National Standards)において、輸出対象の健康食品に関する食品規格が定められている場合、その規格内で使用可能な食品添加物の基準が規定されていることがあります。該当する食品に関しては、関連する食品規格の内容を確認してください。輸出する健康食品に食品規格が存在するかどうかは、関連リンク「フィリピン食品薬品管理局(FDA)-食品規格」にて確認してください。

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2025年7月

2025年7月現在、食品容器に関する規定はありません。フィリピン食品医薬品管理局(FDA)によると、明文化はされていないものの、輸入元が日本である場合、日本の基準に従っているものであれば問題ないとのことです。 なお、FDAは、FDA通達第2022-011号(FDA Circular No.2022-011)に基づき、容器や包装資材などに使用される食品接触物品(Food Contact Articles: FCA)について、任意の認証制度を設けています。この任意認証は、FDAの共通サービス研究所(Common Services Laboratory: CSL)が実施し、FCAが食品の包装、輸送、保管に適しているかどうかを評価するものです。FCAの製造、輸入、輸出、販売、販売の申出、流通および譲渡に関与する事業者は、使用、販売、商業流通前に、CSLに申請することで自主的に認証を取得することができます。
評価に際しては、次のいずれか、または複数の資料が用いられます:

  • 食品衛生法に基づく食品・食品添加物等の規格基準(関連リンクを参照)
  • 食品衛生法に基づく食品、器具および容器包装、おもちゃ、洗浄剤の規格基準および試験法(関連リンクを参照)
  • 米国食品医薬品局(US FDA)のCFR(連邦規則集)第21編 第170〜199部
  • ASEAN加盟国で採用されているその他のFCA関連規制文書
  • 輸出を目的とした製品については、輸入国の規制要件(必要に応じて)

関連リンク

関係省庁
フィリピン保健省食品薬品管理局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
フィリピン食品薬品管理局通達第2022-11号(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(4.3MB)
容器や包装資材などに使用される食品接触物品(Food Contact Articles: FCA)についての任意の認証制度を規定
その他参考情報
厚生労働省「器具・容器包装、おもちゃ、洗浄剤に関する情報」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

6. ラベル表示

調査時点:2025年7月

栄養補助食品のラベル表示については、共和国法第3720号(Republic Act No.3720 : Food, Drug and Cosmetics Act)、FDA行政命令第88-B(Administrative Order 88-B)、およびその改訂版にあたるFDA行政命令第2014-0030(Administrative Order No.2014-0030)などによって規定されています。これらの規制で表示が義務付けられている情報は次のとおりです。また、栄養分および健康強調表示(Health Claim)については、フィリピン食品医薬品管理局(FDA)通達第2007-02号に基づき、関連リンクのコーデックス委員会(CODEX)「栄養分および健康強調表示に関する一般規則」に準拠しています。表示言語は英語、タガログ語またはその両方での表記が義務付けられています。言語のフォントについて規定はありませんが、通常の購入や使用の際に消費者がはっきりと読み取れるように印字する必要があります。
なお、薬としての漢方薬やビタミン剤などにおけるラベル表示は食品医薬品管理局行政命令第2016-008が適用され、次のラベル表示義務とは異なる場合があります。

  1. 商品名
  2. ブランド名、トレードマーク(ある場合のみ)
  3. 原料成分(すべての原材料を含有割合の高い順に表示)
    2025年7月現在、遺伝子組換え食品(GM食品)のラベル表示義務は施行されていません。国連食糧農業機関(FAO)遺伝子組換え食品プラットフォームにおいても、フィリピンはGM食品表示の規則を策定中と記載されています。
  4. 容量(メートル法でネット表示)および固形量
    容量の許容誤差については、食品医薬品管理局通達第6-A s.1998(Bureau Circular No.6-A s.1998)を参照してください。
  5. 輸入者の会社名、住所および原産地
    外国ブランド製品もしくは外国企業の許認可に基づき製造された製品については、当該製品を製造する外国企業の名称および住所はローカル企業(フィリピン国内で当該食品の製造・再包装・販売・輸入のいずれかの責任を負う事業者)のそれらより小さな文字で記載する必要があります(ローカル企業名が記載される場合)。
  6. ロット識別番号
  7. 保存方法
  8. 消費期限
    消費期限は「日」、「月」、「年」の順序で記載し、「日」と「年」は数字、「月」は混乱を避けるため単語で表記することが求められています(例:Expiry date: 01 January 2012 または 01 Jan 12)。
  9. アレルゲン表示(該当する場合)
    該当する場合に記載が必須のアレルゲンは次のとおりです。当該製品における原材料名は総称ではなく、具体名(サーモン、サバ、クルミ、アーモンドなど)を記載します。対象のアレルゲンについてはFDAの判断により適宜追加される可能性があり最新の情報を確認してください。なお、フィリピンFDAでは公定検査方法を明記されていません。
    • グルテンを含む穀物(小麦、ライ麦、大麦、オート麦、スペルト小麦、当該穀物混成品およびこれらを含む製品)
    • 甲殻類および当該製品
    • 卵および当該製品
    • 魚および当該製品
    • ピーナツ、大豆および当該製品
    • 牛乳および当該製品(ラクトース(乳糖)を含む)
    • 木の実および当該製品(アーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーカン、ピスタチオ、クルミなど)
    • 濃度10mg/kg以上の亜硫酸塩
  10. 当該商品の正しい使い方(食べ方)
  11. 栄養成分表示(表形式で)
  12. 添加物に関する表示
  13. No Approved Threptic Claim (治療効果について試験を行い承認を受けたものではない)の記載

栄養成分表示のサンプルは次のとおりです。%RENI値は、FNRI(フィリピン科学技術省 食品栄養研究所)による19~29歳の成人の基準所要量に基づいています。なお、特定の別の年齢層を対象とする製品の場合は、その年齢層に対応するFNRI基準所要量に基づいて%RENI値を算出します。また、ココナッツ製品では、中鎖トリグリセリド(MCT)が主要成分となります。

栄養成分表のサンプル
Nutrition Facts
Serving Size:
No. of Servings per container/pack:
Amount per Serving: % RENI
Calories(kcal) Calories from Fat
Totl Fat(g)
Saturated(g)
Trans Fat(g)
Cholesterol(mg)
Sodium (mg)
Total Carbohydrates(g)
Dietry Fiber(g)
Sugar(g)
Total Protein(g)

なお、一部の栄養補助食品における栄養成分表示については、FDA行政命令第2014-0030(Administration Order No.2014-0030)に基づき免除されています(グルテンフリー食品やグルテンの量が20∼100mg/kg以下の食品)。詳細はFDA行政命令第2014-0030およびコーデックス委員会グルテン不耐症者のための特別用途食品向け基準を参照してください。

また、GMO(遺伝子組換え)に関するラベル表示義務はなく、国単位で規制する法律などは2025年7月現在存在しません。国家での取り組みとして、遺伝子組換え食品(GMO Foods)に対しさまざまな政府機関が共同・協力して監視するという規則が2016年に策定されています。

7. その他

調査時点:2025年7月

食品安全・衛生規制

フィリピンで販売される栄養補助食品は、2013年食品安全法(共和国法第10611号)により定められた衛生基準に適合している必要があります。また、次のすべての要件を満たす場合は、フィリピン食品医薬品管理局(FDA)の証明書なしでフィリピンに持ち込むことができます。

  1. 個人使用の目的で持ち込む場合
  2. 次に該当する場合
    1. 店頭販売型の医薬品で、50g以下であること
    2. 処方箋薬
      処方箋薬については次の要件を満たす必要があります。
      • 持ち込む量が処方箋に明記された量と同一であること
      • 処方した医師の専門職規制委員会(PRC)発行のID番号が処方箋に記載されていること
      • 処方箋が外国で発行された場合も前述と同様の内容が記載されていること
    3. ビタミン剤、サプリメント、その他健康サプリメントで合計500g以下であること
  3. 次のいずれかの方法で持ち込まれる場合
    • 乗客の荷物として持ち込む場合
    • バリクバヤンボックス(Balikbayan boxes)で輸送する場合
    • 郵便や宅配便サービスを通して輸送する場合

フィリピンでの輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2025年7月

栄養補助食品の輸入・流通・販売業者や再包装業者は、FDA行政命令第2014-0029号(Administrative Order No.2014-0029)に基づき、フィリピン食品医薬品管理局(FDA)から営業許可(License to Operate:LTO)と製品登録証明(Certificate of Product Registration: CPR)を取得する必要があります。

栄養補助食品の輸入販売に特化した免許(ライセンス)はありません。

1. 営業許可(LTO)の取得

栄養補助食品の輸入・流通・販売業者もしくは再包装業者は、まずフィリピン食品医薬品管理局(FDA)から営業許可(LTO)を取得しなければなりません(共和国法第3720号(Republic Act No.3720))。輸入者の業態(輸入業、卸業、その他一般企業、個人)により必要とされる登録、許認可の種類は異なります。LTOの有効期間は2年で、以後5年ごとの更新が必要です。輸入者がLTOを申請する場合の要件は次のとおりです。なお、実際の申請手続きは、FDA通達第2021-012号(FDA Circular No.2021-012)に基づきオンラインで行うことができます。審査期間の目安は、14営業日です(※実際にはこれより長くかかる可能性もあります)。

初回登録の場合
  1. 電子申請フォームの提出
    電子申請システム「FDA eSerivces Portal」にアクセスし、誓約書に同意したうえで、次の情報を入力して電子申請フォームを提出します。
    • 事務所と倉庫の住所
    • GPS情報
    • 権限者および有資格者の氏名
  2. 事業名登録を証する書類の提出
    次のいずれかの書類の写しを添付資料として電子申請システム上で提出します。
    • 個人事業主の場合:貿易産業省(DTI)への事業登録証明書(Certificate of Business Registration)
    • 株式会社、パートナーシップ、その他の法人の場合:証券取引委員会(SEC)への登録証明書および基本定款(Articles of Incorporation) の写し
    • 協同組合の場合:協同組合の所管省庁への登録証明書
    • 政府により所有または支配されている会社の場合:会社設立に関する法律がある場合は当該法律、ない場合はSECへの登録証明書および基本定款
  3. 収入証明書(最新の監査済み財務諸表など)の提出(添付資料として電子申請システム上で提出)

    食品取引業者の場合、資本金を記載した貸借対照表付きの最新の監査済み財務諸表の写しなど、所得・資本を証明する書類を提出します。

  4. 新規に設立された会社で財務諸表がまだない場合は、会社所有者または会計士の署名入りの資本金証明書を提出します。
  5. 申請料の納付
    初回申請料:8,080ペソ(2年間有効)となります。
    支払いには、申請後にメールで送付される支払指示書(OP)に記載された参照番号が必要です。支払方法は次の3とおりです。
    • LANDBANKのATMカード経由(関連リンク「Link.BizPortal支払い手続き」を参照)
    • BancNet経由の他行
    • セブンイレブンおよび Bayad Centerでの現金支払い
  6. 事業名または住所がDTIやSECに登録された内容と異なる場合:管轄の市長が発行する営業許可証(Mayor’s Business Permit)、またはバランガイ(フィリピンの地方自治単位) が発行するバランガイ営業許可証(Barangay Clearance)を提出します。
  7. 追加要件(該当する場合)
    次のいずれかの書類を、添付資料として電子申請システム上で提出します。
    • フランチャイズの場合、フランチャイズ契約書の写しの提出が推奨されます。フランチャイズ契約書に記載された事業名が営業許可証に記載され、事業名登録と整合している必要があります。
    • 営業許可証に記載される活動を適切に判断するため、申請者(輸入事業者)とその販売先またはサプライヤーとの契約書の写しを提出することが推奨されます。

2. 製品登録証明(CPR)

LTOを取得後、フィリピン食品医薬品管理局(FDA)から製品登録証明を取得する必要があります。製品登録証明の申請要件は次のとおりです(初回申請時の場合の要件)。申請が承認されると製品登録証明(CPR)が交付されます。有効期間は2年から5年で、以降は5年ごとの更新が必要です。なお、申請手続きはFDA通達第2020-033号(FDA Circular No.2020-033)に基づきオンラインで行うことができます。申請から製品登録証明の発行までの目安は20営業日とされていますが、申請件数の状況などにより、実際には3〜6ヶ月程度かかる場合があります。

  1. 有効な営業許可(LTO)
  2. 電子申請フォームの提出
    電子登録システム「ePortal v2.0」上で必要情報を入力し、電子申請フォームを提出します。
  3. ラベルおよび製品に関する書類の提出
    次の書類を添付資料として電子登録システム上で提出します。FDAのラベル表示規制については、「食品関連の規制」の「6.ラベル表示」を参照してください。
    • FDAのラベル表示規制に基づく、明確かつ完全なラベルまたは図版の写し(包装サイズが複数ある場合は、各サイズについて提供)
    • あらゆる角度、また各角度について複数の距離から撮影した製品写真(包装サイズが複数ある場合は、各サイズについて提供)
  4. 製品の販売権、および製品の規格などへの準拠を証する書類の提出
    次の書類を添付資料として電子登録システム上で提出します。
    • 事業者の正式な権限を持つ代表者が署名した、次のいずれかの書類の写し
      • 外国代理店契約書(Foreign Agency Agreement)
      • 販売代理店証明書(Distributorship Agreement)
      • アポイントメントレター
      • プロフォーマインボイス
      • 製造業者との契約書
    • 次の書類のいずれかの写し
      • 適正製造規範(Good Manufacturing Practice: GMP)の規定を順守していることの証明書
      • 植物検疫証明書(Phytosanitary Certificate)または衛生証明書(Health Certificate)
      • 国際標準規格ISO 22000の要求事項を順守していることの証明書
      • 原産国で発行されたHACCP適合証明書
      • 原産国の管轄規制官庁が発行した、または商工会議所などの公認の組織が発行し、輸出国のフィリピン領事館が公証した自由販売証明 (Certificate of Free Sales)
  5. 分析証明書(Certificate of Analysis)の提出
    食品分類ごとに求められる分析証明書を添付資料として電子登録システム上で提出します。具体的な分析証明書については、FDA通達第2020-033号(FDA Circular No. 2020-033)のAnnex Dを参照してください。
    なお、試験場所について特に規定はなく、日本でもフィリピンでも可能。また、日本で行う試験について具体的な試験項目などは規定されていません。
  6. 食品のラベルや広告において栄養や健康面の効果などに関する訴求(Claim)をする場合、当該内容を裏付ける書類(関連する研究や報告書など)を提出します。
  7. 栄養補助食品(Food Supplements)についての追加要件
    • 安定性データを含む保存可能期間の試験
    • 最終製品の物理化学的パラメータおよび微生物学的パラメータの分析証明書
    • 販売用のサンプル(サンプル数は1個)
    • 乾燥植物の場合、最終製品に含まれる重金属の分析証明書
    • “Food Supplement”(栄養補助食品)という用語および“NO APPROVED THERAPEUTIC CLAIMS”(治療効果について試験を行い承認を受けたものではない)という文言を記載した明確かつ完全なラベルまたは図版
    • 薬局方に含まれていない新規成分やハーブの場合、安全性データ(急性毒性試験やLD50(50%致死量)試験の結果など)
  8. 申請料(「250ペソ/年」x「有効期間の年数」+「1%のリーガルリサーチ料」)の納付
    支払いには、申請後にメールで送付される支払指示書(OP)に記載された参照番号が必要です。支払方法は次の3とおりです。
    • LANDBANKのATMカード経由(関連リンク「Link.BizPortal支払い手続き」を参照)
    • BancNet経由の他行
    • セブンイレブンおよび Bayad Centerでの現金支払い

更新時に必要となる手続きは、次のとおりです。

  1. 有効な営業許可(LTO)
  2. 電子申請フォームの提出
  3. ラベルおよび製品に関する書類の提出
  4. 製品の販売権、および製品の規格などへの準拠を証する書類の提出
  5. 分析証明書(Certificate of Analysis)の提出
  6. 申請料(「250ペソ/年」x「有効期間の年数」+「1%のリーガルリサーチ料」)の納付

栄養補助食品の中でもリスクカテゴリーでハイリスク(幼児向けの食品や特殊用途食品など)に分類されている製品についてはフィリピン食品医薬品管理局(FDA)から追加の書類提出を求められることがあります。詳細についてはFDA行政命令第2014-0029号(FDA Administrative Order No.2014-0029)を参照してください。

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2025年7月

日本から栄養補助食品を輸入する場合、営業許可(LTO)と製品登録証明(CPR)の提出に加え、関税局通達第No.11-2014(Custom Memorandum Order No.11-2014)、関税局通達第No.05-2018(Custom Memorandum Order No.05-2018)、関税局通達第No.31-2019(Custom Memorandum Order No.31-2019)、および関税局通達第No.08-2022(Custom Memorandum Order No.08-2022)に基づきフィリピン関税局(BOC)アカウントマネジメントオフィス(AMO)に対して輸入者としての登録を行う必要があります。当該登録に必要な書類(初回の場合の要件)は次のとおりです。また、輸入者登録の申請には、アカウントマネジメントオフィス(AMO)への書類提出が必要です。手続きは対面で行われます。登録は1年間有効です。

  1. 公証済み申請書(Application Form)の原本
    • 申請書は、client.customs.gov.phから入手可能
    • 個人事業主の場合はオーナー、会社の場合は役員、組合の場合は会長、パートナーシップの場合は権限のある社員による署名が必要
  2. 申請費用の納付証明書(BOC発行の領収書の原本)
  3. 輸入における正式な署名者を証明する書類の写し
    • 会社の場合、秘書役証明書(Corporate Secretary Certificate)
    • 個人事業主の場合、宣誓書
    • パートナーシップの場合、パートナーシップの決議書
  4. 申請者、社長、責任者などの政府発行の有効な身分証明書2点の写し
  5. 申請者の無犯罪証明書(3カ月以内に発行されたNBI Clearanceの原本)
  6. 次のいずれかの写し
    • 個人事業主の場合、貿易産業省への登録
    • 会社の場合、証券取引委員会の登録および最新の年次・企業情報書(General Information Sheet)
    • パートナーシップの場合、パートナーシップの定款および最新の年次・企業情報書
    • 組合の場合、協同組合開発庁(CDA)への登録および最新の組合年次業績報告書
  7. 申請者、社長および役員の個人プロフィール(写真付き)
  8. 会社のプロフィール(会社の事務所および倉庫エリアの写真付き)
  9. 最新の賃貸契約書、所有者からの同意書など、事務所および倉庫の合法的な占有の証明書(契約書の場合は写し、宣誓書または証明書の場合は原本)
  10. 輸出入者情報を登録するデータベース(CPRS)への登録を証明する書類
    通関手続を行う輸入者は、関税局(BOC)の輸出入者情報を登録するデータベース「Client Profile Registration System: CPRS」への登録が義務付けられており、BOC公認の次のプロバイダーを通じて登録できます。
    • E-konek
    • Intercommerce
    • CDEC
  11. 内国歳入庁(BIR)への登録証明書
  12. 内国歳入庁(BIR)に提出した直近3年間の所得税申告書類の写し(該当する場合)
  13. 管轄市長発行の営業許可証(Mayor’s Permit)
  14. 商品を輸入する資金力があることを証明する書類(Top1000納税者とスーパーグリーンレーン(SGL)の対象業者については免除)
  15. 集荷業者による承認書類

また、日本から栄養補助食品を輸入する際の通関への提出書類は次のとおりです。

  1. 輸入申告書(The Single Administrative Document)
  2. 船荷証券(Bill of Lading)または航空貨物運送状(Air Waybill)
  3. 商業インボイス(Commercial Invoice)または試算送り状(Pro-Forma Invoice)
  4. 産地証明書(提出を求められた場合)
  5. 輸入品のリスト
  6. 輸入品の価格書類(Supplemental Declaration of Valuation)(公証が必要)
  7. 必要に応じて次の書類の提出も求められる。
    • 輸入許可書(Import PermitまたはClearance)
    • フィリピン内国歳入庁(BIR)による輸入品リリース許可証(Authority to Release Imported Goods)
    • 自由貿易協定(FTA)を証明する書類(関税局へのヒアリングでは、輸入者がオンラインなどでFTAの締結・規定の写しなどで差し支えないとのこと)
    • 優遇措置などを適用する場合に当該特例を証明する書類
    • 免税を証明する書類、など

なお、輸入申告書(The Single Administrative Document)は、関税局通達第No.29-2015(Custom Memorandum Order No.29-2015)に基づき、関税局(Bureau of Customs:BOC)が認める次のサービスプロバイダーなどを通じてオンラインで取得することができます。

  • E-konek
  • Intercommerce
  • CDEC

関連リンク

関係省庁
フィリピン食品医薬品管理局(FDA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
フィリピン関税局(BOC)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
共和国法第3720号(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(928KB)
関税局通達第No.11-2014号(Custom Memorandum Order No,11-2014)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.0MB)
関税局通達第No.05-2018号(Custom Memorandum Order No,05-2018)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(162KB)
関税局通達第No.31-2019号(Custom Memorandum Order No,31-2019)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(219KB)
関税局通達第No.08-2022号(Custom Memorandum Order No,08-2022)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.3MB)
関税局通達第No.37-2001号(Custom Memorandum Order No,37-2001)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.4MB)
関税局通達第No.20-2019号(Custom Memorandum Order No,20-2019)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.2MB)
本通達に基づき、2019年4月からアカウントマネジメントオフィス(AMO)にて輸入者登録が可能
関税局通達第No.29-2015号(Custom Memorandum Order No,29-2015)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(726 KB)
Section2,aにおいてe2m Custom System (オンラインシステム)にて申告書の申請ができる旨が規定
関税局市民憲章(BOC Citizen's Charter of 2021)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3.1MB)
その他参考情報
ジェトロ「2016年度 日本からの農林水産物・食品 輸出に関する各国・地域の制度調査 (フィリピン)」PDFファイル(656 KB)
E-konekウェブサイト(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
InterCommerce Network Services社のウェブサイト(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
CDECウェブサイト(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ「輸出入手続き」

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2025年7月

フィリピンへ輸入される栄養補助食品は、関税局(Bureau of Customes)のリスク評価と貨物分類システムに基づき、通関手続きが進められます。製品は、さまざまなリスク要因に応じて自動的に異なる検査レーンに振り分けられます。各レーンにおける検査内容は次のとおりです。なお、輸入時点での検査・検疫の費用は不要です。

通関時の審査内容
レーン 審査内容
グリーン 書類審査および実地検査は実施されません。
イエロー 書類審査が実施されます。
オレンジ 書類審査および非開扉によるX線検査が実施されます。なお、X線画像に不審な点が認められた場合には、物理的検査も実施されます。
レッド 書類審査、非開扉によるX線検査、および物理的検査が実施されます。

4. 販売許可手続き

調査時点:2025年7月

栄養補助食品の販売にあたっては営業許可(LTO)と製品登録証明(CPR)以外の販売許可手続きは不要です。具体的な手続きについては「輸入手続き」を参照してください。

5. その他

調査時点:2025年7月

なし