コメの輸入規制、輸入手続き
品目の定義
本ページで定義するコメのHSコード
1006 :コメ
1102.90:その他の穀粉(米粉)
関連リンク
- 関係省庁
-
マレーシア関税局(英語)
- その他参考情報
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マレーシア関税局HSコード検索サイト(英語)
マレーシアの輸入規制
1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)
調査時点:2026年2月
コメについては、輸入が全面的に禁止されているわけではないものの、現時点において自由に輸出が行える状況ではありません。
具体的には、2013年3月に発効された「2012年関税(輸入禁止)令 〔Customs (Prohibition of Imports) Order 2012〕」により、すべての国からのコメのマレーシア国内への輸入は「特定の方式でのみ輸入可能な品目」として指定されており、輸入許可が必要となっています。
なお、マレーシア農業食品産業省(現・農業食糧安全省)は2022年5月に、コメの輸入には承認許可証(AP)が必要である旨を発表しました。現在、コメのAPを唯一保有しているのはパディベラス・ナショナル社(ベルナス社)であり、同社は2020年から10年間延長された特恵措置の下、国内へのコメの輸入を担っています。
また、コメ・米粉は、「2023年関税(輸入禁止)令〔CUSTOMS (PROHIBITION OF IMPORTS) ORDER 2023 Second Schedule〕に基づき、輸入許可証を有しない限り、マレーシアへの輸入が禁止される商品として指定されており、マレー半島およびラブアンへの輸入の場合は、(1)米穀管理局長またはその代理が発行した輸入許可証、(2)マレーシア検疫検査局(MAQIS)による検査および承認、サバ州およびサラワク州への輸入の場合は、(1)米穀管理局長またはその代理が発行した輸入許可証、(2)サバ州またはサラワク州の農業局による検査および承認が必要となっています。
コメ・米粉は、承認許可証(AP)を取得したうえで、マレーシア検疫検査局(MAQIS)が発行する輸入許可証が必要です。
なお、コメの輸入許可はマレーシア政府によりパディベラス・ナショナル社(Padiberas Nasional Berhad: BERNAS)に独占的に付与されています。輸入企業は、同社にコメの銘柄を指定して、輸入を代行してもらう形となるため、日本からの輸入に際しては、輸入企業が同社と交渉のうえ、同意を得る必要があります。詳細は「輸入手続き」の「1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等」の項目も参照してください。
なお、東日本大震災以降、日本産食品の輸入に際し、産地証明が必要などの規制が実施されていましたが、これらの規制は2013年3月1日をもって撤廃されました。
関連リンク
- 関係省庁
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マレーシア保健省(マレー語)
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マレーシア農業食糧安全省(英語)
-
マレーシア検疫検査サービス局(MAQIS)(英語)
-
マレーシア農業食糧安全省米穀産業開発部(英語)
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Padiberas Nasional Berhad(パディベラス・ナショナル社)(英語)
- 根拠法等
-
2023年関税(輸入禁止)令 CUSTOMS (PROHIBITION OF IMPORTS) ORDER 2023 Second Schedule(英語)
(3.3MB)
- その他参考情報
-
平成28年度日本産コメ・コメ加工品輸出ハンドブック(一般社団法人 全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)
(10.5MB)
- ジェトロ「貿易管理制度」
2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類
調査時点:2026年2月
農林水産省では、販売などの目的でコメを輸出する場合には、事前に地方農政局などへ輸出数量の届け出を行うことを義務付けています。届け出を行わなかったり、虚偽の届け出によりコメを輸出したりした場合には、20万円以下の過料に処せられることがあるため注意が必要です。詳細は、関連リンクの「米麦等を輸出される方へ」(農林水産省)を確認してください。ただし、個人的使用に供するため非商業的に輸出される米穀は届け出義務が免除されます。
日本から米粉を輸入するにあたっては、輸出者側で施設登録・輸出事業者登録などを行う必要はありません。
また東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う政府発行の産地証明書についても不要です。
なお、経済連携協定(EPA)の適用を受ける場合には、日本商工会議所が発給する特定原産地証明書が必要です。詳細は、関連リンクの日本商工会議所「EPAに基づく特定原産地証明書発給事業」を参照してください。
3. 動植物検疫の有無
調査時点:2026年2月
マレーシアにおける植物検疫は、「1976年植物検疫法(Plant Quarantine Act 1976)」ならびに「1981年植物検疫規則(Plant Quarantine Regulations 1981)」に基づき、マレーシア農業食糧安全省農業局作物保護および植物検疫課が管轄しています。
精米、玄米および米粉については、植物検疫証明書を添付することなく輸入することが可能となっています。
マレーシアでの輸入手続き
1. 輸入許可、輸入ライセンス等、商品登録等
調査時点:2026年2月
食品輸入管理は、マレーシア保健省(MOH: Ministry of Health)の食品安全品質管理部(Food Safety and Quality Division)がマレーシア関税局と協力しながら実施しています。具体的には、オンラインの食品安全情報システム(FoSIM:Food Safety Information System of Malaysia)を通じて、国内で消費される輸入食品が安全であるかどうかも含めた輸入食品の管理が行われています。
コメ・米粉は、2023年関税(輸入禁止)令 CUSTOMS (PROHIBITION OF IMPORTS) ORDER 2023 Second Scheduleに基づき、輸入許可証がない限りマレーシアへの輸入が禁止されている商品に指定されており、マレー半島およびラブアンへの輸入の場合は、(1)米穀管理局長またはその代理が発行した輸入許可証、(2)マレーシア検疫検査局(MAQIS)による検査および承認。サバ州およびサラワク州への輸入の場合は、(1)米穀管理局長またはその代理が発行した輸入許可証、(2)サバ州またはサラワク州の農業局による検査および承認が必要です。
マレーシアにコメを輸入する際には、輸入業者はFoSIMにアクセスし、輸入者・輸入エージェント登録をはじめ、必要な登録を行うことによって輸入手続きを行います。
マレーシア関税局の「輸入禁止付則(Import Prohibition Schedule)」によると、マレー半島およびラブアンへの輸入の場合:(1)米穀管理局長またはその代理が発行する輸入許可証、(2)マレーシア検疫検査局(MAQIS)による検査および承認が必要。サバ州およびサラワク州への輸入の場合:(1)米穀管理局長またはその代理が発行する輸入許可証、(2)サバ州またはサラワク州農業局による検査および承認が必要となっています。
なお、コメ(精米、玄米)はマレーシアにおいて保護品目とされており、輸入は農業食糧安全省傘下の米穀会社であるパディベラス・ナショナル社が独占的に行っています。このため同社に対して輸入したいコメの品種(ブランド)を申請し、代理で輸入を行ってもらう手順となります。
パディベラス・ナショナル社に依頼する前に、まず農業食糧安全省米穀産業部(IPB)のウェブサイトを通じて、コメのホールセールライセンスを取得する必要があります(申請サイト
。ホールセールライセンスの申請者は、21歳以上のマレーシア国民、もしくはマレーシア法人であること、流動資金としてブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)は10万リンギット以上、非ブミプトラは15万リンギット以上を有していること、100トン以上の卸売りをすること、地上階で洪水に遭う懸念のない保管場所を所有していること、同一住所で既にコメのライセンスを保有していないことが条件となります。
申請に必要な書類は、コメのホールセールを事業内容としていることを示した会社委員会(Company Commission of Malaysia, SSM)の登記書類の写し、ブミプトラは10万リンギット以上、非ブミプトラは15万リンギットの払込済み資本を証明する書類、ブミプトラは10万リンギット以上、非ブミプトラは15万リンギット以上の資金を有していることを示した銀行取引明細書、事務所の賃貸契約書もしくは不動産売買契約書の写しが求められます。
手数料は最初の100トンまでは年間200リンギット、以降100トンごとに10リンギットとなっています。
ホールセールライセンスの交付を受けた後、同じウェブサイトを通じて輸入ライセンスを申請します。
必要書類は、コメ販売を行っている事を示した会社委員会(Company Commission of Malaysia, SSM)の登記書類の写し、 有効なホールセールライセンスの写し、です。
手数料は200リンギットであり、これらの手続きには1~2カ月を要します。
これらの二つのライセンスを取得した後、パディベラス・ナショナル社の営業部に連絡し、申請フォームに輸入元、品種、数量(最低コンテナ1個分)など必要事項を記入して提出します。手続きにはおおむね2カ月を要し、あわせてマレーシア国内における販売先の詳細、サンプル米の提出、販売価格などの情報提示が求められます。
関連リンク
- 関係省庁
-
マレーシア関税局(英語)
-
マレーシア農業食糧安全省米穀産業開発部(英語)
-
Padiberas Nasional Berhad(パディベラス・ナショナル社)(英語)
- 根拠法等
-
1967年関税法(Customs Act 1967)(英語)
(1,2MB)
-
1983年食品法(Food Act 1983)(マレー語)
/ (英語)
-
1985年食品規則(Food Regulations 1985)(英語)
-
CONTROL OF PADI AND RICE ACT 1994(英語)
(163KB)
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2023年関税(輸入禁止)令 CUSTOMS (PROHIBITION OF IMPORTS) ORDER 2023 Second Schedule
(3.3MB)
- その他参考情報
-
マレーシア食品安全情報システム(FoSIM)(英語)
(10.5MB)
-
平成28年度日本産コメ・コメ加工品輸出ハンドブック(一般社団法人 全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)
(10.5MB)
- マレーシア農業食糧安全省米穀ライセンス許可システム(eLPPB)(マレー語)
-
ジェトロ「輸出入手続き」
2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)
調査時点:2026年2月
マレーシアでは「Dagang.Net」とよばれる 官庁間の統合通関登録システムが導入されており、輸入申請から認可の取得、通知、関税諸税、手数料などの支払い手続きまでが自動的に一括処理されています。
また、コメ(精米)・米粉のような加工食品については、商品ごとにマレーシア食品安全情報システム(FoSIM=Food Safety Information System of Malaysia)
を通じて、保健省食品安全品質管理部(Food Safety And Quality Division)にオンライン登録を行う必要があります。
申請状況は、随時オンラインで確認することができ、登録内容は自動的に税関当局と共有されます。
保税区域から商品を搬出する際には、「Dagang.Net」を通じて取得した輸入許可証の原本をプリントアウトしたものに加え、次の書類が必要になります。
- 税関申告書(K1フォーム)
- インボイス
- 船荷証券
- 梱包リスト
関連リンク
- 関係省庁
-
マレーシア関税局(英語)
-
マレーシア農業食糧安全省(英語)
-
マレーシア保健省(マレー語)
-
マレーシア検疫検査サービス局(MAQIS)(英語)
- 根拠法等
-
1967年関税法(Customs Act 1967)(英語)
(632KB)
-
1983年食品法(Food Act 1983)(マレー語)
/ (英語)
-
1985年食品規則(Food Regulations 1985)(英語)
-
2023年関税(輸入禁止)令 CUSTOMS (PROHIBITION OF IMPORTS) ORDER 2023 Second Schedule
(3.3MB)
- その他参考情報
-
オンライン輸入許可システム(ePermit)(英語)
-
統合通関登録システム(Dagang.Net)(英語)
- 保健省マレーシア食品安全情報システム(FoSIM)
-
ジェトロ「輸出入手続き」
3. 輸入時の検査・検疫
調査時点:2026年2月
現在、日本から輸入するコメ・米粉については、日本側の植物検疫証明書は不要となっています。
マレーシア側の空港や港湾で書類検査、現物検疫が実施され、不合格の場合は輸入が許可されません。
輸入時に「2013年マレーシア検疫検査サービス規則」(Malaysian Quarantine and Inspection Services Regulations 2013)に基づき、動植物検疫/残留農薬/重金属/ラベル検査などが行われます。
関連リンク
- 関係省庁
-
マレーシア農業食糧安全省(英語)
-
マレーシア関税局(英語)
-
マレーシア検疫検査サービス局(MAQIS)(英語)
(632KB)
- 根拠法等
-
1967年関税法(Customs Act 1967)(英語)
(632KB)
-
1983年食品法(Food Act 1983)(マレー語)
/ (英語)
-
1985年食品規則(Food Regulations 1985)(英語)
(47.3KB)
-
1976年植物検疫法 (Plant Quarantine Act 1976)(英語)
(48KB)
-
1981年植物検疫規則(Plant Quarantine Regulations 1981)(英語)
(741KB)
-
2013年マレーシア検疫検査サービス規則(Malaysian Quarantine and Inspection Services Regulations 2013)(英語)
(578KB)
- その他参考情報
-
農水省植物検疫所 諸外国に植物等を輸出する場合の検疫条件一覧(早見表):貨物編
(418KB)
4. 販売許可手続き
調査時点:2026年2月
コメ・米粉を含むマレーシア国内での食品販売に関しては、販売店舗の形態に応じて外資系企業に対する参入規制が設けられています。国内取引・生活費省(KPDN :Ministry of Domestic Trade and Cost of Living)は2020年2月、規制緩和策を盛り込んだ最新版「流通取引・サービスへの外国資本参入に関するガイドラインGuidelines on Foreign Participation in the Distributive Trade Services Malaysia、MDTCAガイドライン)」を公表しましたが、百貨店、スーパーマーケット、スーパーストアなど小売店の業態ごとに外資系企業の参入規制が定められています。
コメ・米粉をマレーシア国内で販売する場合、日本企業を含む外資が51%以上を出資する企業は卸売・小売許可(WRTライセンス)を取得する必要があります。
WRTライセンスは国内取引・生活費省(KPDN)に申請します。
最低払込資本金は、100万リンギット以上であることが要件です。卸売業、小売業、フランチャイズ、直販、国内市場向けサプライヤー、国際貿易業者の現地代理人などを含む流通サービス業が対象となります。
また、事業ライセンス電子支援システム:Business Licensing Electronic Support System(BLESS)を通じて、オンライン申請することができます。企業概要、ビジネスプラン、役員のリスト(会社委員会=SSM登記書の写し)、内国歳入庁(IRB)登録書の写しが必要です。
このほかマレーシア資本か外資かを問わず、事務所や店舗を置く地方自治体(市、郡など)から、PBTとよばれる開業ライセンスを取得する必要があります。
販売ライセンスを申請する場合には、基本的に次の書類が必要です。
- 会社の登記書
- 会社委員会(CCM)における覚書および定款、会社登録証明のフォーム24、44、49の写し。(フォーム24:資本金&株主構成、フォーム44:事業所の所在地や営業時間、フォーム49:取締役リスト)
5. その他
調査時点:2026年2月
なし
マレーシア内の輸入関税等
1. 関税
調査時点:2026年2月
日本からマレーシアへの輸出に際し、関税は次の5区分に分類されますが、コメは経済連携協定(EPA)税率の適用対象外となっています。
- マレーシアが国外からの輸入品に課している一般的な関税(PDK: Perintah Duti Kastam)による区分
- 環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP: Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific)による区分
- 地域的な包括的経済連携協定(RCEP: Regional Comprehensive Economic Partnership Agreement)による区分
- 日本・マレーシア経済連携協定(JMEPA: Japan-Malaysia Economic Partnership Agreement)による区分
- 日本・ASEAN包括的経済連携(AJCEP: ASEAN-Japan Comprehensive Economic Partnership)による区分
コメ・米粉の関税率は、次のとおりです。
HS1006:40%(PDK)、7.2%(CPTPP)、0%(AJCEP、RCEP)
HS1102.90:0%(PDK、 AJCEP、JMEPA、CPTPP、RCEP)
関連リンク
- 関係省庁
-
マレーシア関税局(英語)
(1,190KB)
- 根拠法等
-
1967年関税法(Customs Act 1967)(英語)
(1,2MB)
- その他参考情報
-
経済産業省 日マレーシアEPA
-
経済産業省 日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定
-
日本商工会議所「EPAに基づく特定原産地証明書発給事業」
- マレーシア関税局のウェブサイト“JKDM HS Explorer” (HSコードごとの関税率など)(英語)
- ジェトロ「世界各国の関税率(World Tariff)」
-
ジェトロ「関税制度」
(10.5MB)
-
平成28年度日本産コメ・コメ加工品輸出ハンドブック(一般社団法人 全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)
(10.5MB)
2. その他の税
調査時点:2026年2月
マレーシアでは、2018年6月から物品・サービス税(GST)が廃止され、同年9月から売上・サービス税(SST)が導入されています。コメ・米粉のSST税率は0%となっています。
3. その他
調査時点:2026年2月
なし





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