日本からの輸出に関する制度 ペットフードの輸入規制、輸入手続き
韓国の輸入規制
1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)
調査時点:2025年8月
放射性物質に関する規制
日本から飼料の輸入は可能ですが、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う輸入規制措置により、一部地域からの輸入は禁止されています。
茨城県、栃木県、群馬県、福島県からの飼料は、放射性物質の含有量と関係なく、輸入できません。
また、水産物の場合は、8県(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県)からの輸入が禁止されています。詳細については、農林水産省が発表している「韓国の輸入規制措置の概要〔令和4年(2022年)1月6日時点〕」を参照してください。
韓国の「飼料等の基準および規格」別表16の飼料内有害物質の範囲および許容基準によると、飼料に対する放射性物質基準値は、放射性ヨウ素(131I)の場合、すべての飼料において300ベクレル/キログラム(Bq/kg)です。 放射性セシウム(134Cs+137Cs)の基準値は、対象飼料の種類により異なります。肉用牛・乳牛・馬用飼料は100Bq/kg、豚用飼料は80Bq/kg、家きん類(鶏、鴨、キジ、ウズラ、七面鳥、ダチョウなど)用飼料は160Bq/kg、養殖水産動物用飼料は40Bq/kg、その他飼料(ペットフードなど)は100Bq/kgです。
飼料管理法上の規制
韓国の「飼料管理法」によると、輸入業者または販売業者は、次のいずれかに該当する飼料を輸入、販売、あるいは飼料の原料として使用することはできません。
- 人体または動物などに有害な物質が許容基準を超えて含まれるか、または残留するもの
- 動物用医薬品が許容基準を超えて残留するもの
- 人体や動物などの病気の原因となる病原体に汚染されているか著しく腐敗や変質して飼料として使用することができないもの
- 前述の3点のほか、動物などの健康維持や成長に支障をきたし、畜産物の生産を著しく阻害するものであって農林畜産食品部長官が定めて告示したもの
- 成分登録をせずに製造または輸入されたもの
- 「飼料管理法」第19条第1項による輸入申告をせずに輸入されたもの
- 人体または農林畜産食品部長官が定めて告示した動物などの疾病原因となることが懸念され、飼料として使用することを禁止した動物などの副産物、残飯などの農林畜産食品部長官が定めて告示したもの
動植物検疫に関する規制
韓国の「家畜伝染病予防法」第32条および韓国農林畜産食品部告示「指定検疫物の輸入禁止地域」別表の指定検疫物別輸入禁止地域(第3条第1項関連)に基づき、牛海綿状脳症(BSE、Bovine Spongiform Encephalopathy)関連品目など指定検疫物を含む品目は、飼料として輸入することができません。
指定検疫物の詳細については、関連リンクの「家畜伝染病予防法施行規則」(韓国語)を参照してください。BSE関連の管理対象品目を輸入しようとする場合は、韓国の「飼料検査基準」第17条に基づき、関連書類(※)を提出しなければなりません。
一方、畜産物は、滅菌、殺菌、加工を行うことにより家畜伝染病病原体の流入を防ぐことができるため、一定のプロセスを経た畜産物は輸入できます。詳細は韓国農林畜産検疫本部告示「指定検疫物の滅菌、殺菌、加工の範囲と基準」を参照してください。
韓国の「植物防疫法」に基づき、植物の輸入禁止地域からは植物を輸入できません。具体的には、(1)病害虫危険分析の結果、国内に流入した場合に国内の植物に大きな被害を与えると認められる病害虫が分布する地域で生産したり、その地域から発送されたり、あるいはその地域を経由した植物であって、韓国農林畜産食品部令で定めるもの、(2)病害虫、(3)土や土が付いている植物などは輸入できません。 詳細は、「植物防疫法」第10条、同法施行規則第12条および別表1ならびに韓国の「輸入禁止植物の該当可否の適用基準」などを参照してください。
(※)提出が必要なBSE関連書類は次のとおりです。
- 当該飼料の生産国(輸出国)政府が発行または公証する反芻(はんすう)動物由来タンパク質非使用証明書2部
- 病原性微生物などによる疾病の予防のために単味飼料のうち動物性タンパク質類飼料は、韓国の「飼料等の基準および規格」第8条第6項および別表9に基づく滅菌および殺菌処理を行ったことを証明する書類として輸出国の生産業者が発行し、関連機関および団体から公証を受けた証明書、または当該国の飼料関連の国家公認機関・団体が発行した証明書2部。ただし、韓国の「輸入飼料事後管理基準」第11条の2第1項に基づき飼料の用途変更を申請した不適合食品のうち、動物性タンパク質類は例外とする。
関連リンク
- 関係省庁
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韓国農林畜産食品部(韓国語)
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韓国農林畜産検疫本部(韓国語)
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韓国企画財政部(韓国語)
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韓国関税庁(韓国語)
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農林水産省
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動物検疫所
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水産庁
- 根拠法等
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飼料等の基準及び規格(韓国語)
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飼料管理法(韓国語)
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飼料管理法施行規則(韓国語)
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飼料検査基準(韓国語)
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家畜伝染病予防法(韓国語)
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家畜伝染病予防法施行規則(韓国語)
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指定検疫物の輸入禁止地域(韓国語)
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指定検疫物の滅菌・殺菌・加工の範囲と基準 (韓国語)
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植物防疫法(韓国語)
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植物防疫法施行規則(韓国語)
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関税法(韓国語)
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輸入飼料事後管理基準(韓国語)
- その他参考情報
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分かりやすいペット用飼料検疫ガイド(韓国語)
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農林水産省「韓国の輸入規制措置の概要(令和4年1月6日時点)」
(132KB)
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農林水産省「東京電力福島第一原子力発電所事故及びALPS処理水の海洋放出に伴う諸外国・地域の輸入規制への対応」
-
農林水産省「韓国向け輸出に必要な手続について」
-
一般社団法人ペットフード協会「韓国による日本産飼料の輸入規制変更について」
- ジェトロ「貿易管理制度」
2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)
調査時点:2025年8月
施設登録
2025年1月、韓国政府は家畜伝染病予防法に基づき、新たなペットフードの輸入衛生条件を制定しました。
これにより、2026年1月1日以降、動物由来原料を含む犬・猫・ハムスター・フェレット用ペットフードを韓国に輸出する製造施設は、次の手続きに従わなければなりません 。
- 輸出国政府(動物検疫当局)が関連規定に基づき製造施設として登録すること。
- 輸出国政府が当該製造施設を調査し、韓国の告示「ペットフードの輸入衛生条件」に適合した製造施設を韓国政府(動物検疫当局)へ通知すること。
- 韓国政府が現地調査またはその他の方法により、当該製造施設を承認すること。
詳細については、関連リンク農林水産省「韓国向け輸出ペットフードについて」を参照してください。
書類
- 【成分登録に必要な書類】
- 成分登録は輸入者に求められる手続きになりますが、輸出者である日本の事業者が提出資料を準備する必要があります。飼料管理法第12条に基づき、飼料輸入業者は、市長や道知事に輸入する飼料の種類および成分と成分量、その他農林畜産食品部長官が定める事項を登録(「飼料管理法」による「成分登録」という)しなければなりません。単味飼料、補助飼料および配合飼料の成分登録事項は、それぞれ「飼料等の基準および規格」別表11、別表12および別表13を参照してください。
- 【放射性物質に関する規制で必要な書類】
- 輸入通関にあたって輸出者側で用意すべき書類は、原産地証明書、放射性セシウム(134Cs+137Cs)または放射性ヨウ素(131I)の放射性物質検査証明書などがあります。詳細については、関連リンクの農林水産省「韓国向け輸出に必要な手続きについて」を参照してください。
3. 動植物検疫の有無
調査時点:2025年8月
飼料の原材料により、動物検疫または植物検疫が必要な場合があります。個別商品の検疫の要否については、韓国側の税関に確認してください。
動物検疫
「家畜伝染病予防法」に基づく「指定検疫物」を輸入する者は、動物検疫機関の長に検疫を申請し、検疫官による検疫を受けなければならず、輸出国(日本)の政府が発行または証明した検疫証明書を添付しなければなりません。
この場合の「指定検疫物」とは、(1)動物およびその死体、(2)骨・肉・皮・卵・毛・蹄・角などの動物の産物とその容器または包装、(3)その他家畜伝染性疾病の病原体を拡散するおそれのある飼料、飼料原料、器具、乾草、敷わら、その他これらに準ずる物であって、生乳、卵白・卵粉などの卵加工品および殺菌処理されていない乳加工品など、「家畜伝染病予防法施行規則」第31条に該当する物を指します(詳細は、関連リンクを参照してください)。
従って、動物成分を含む飼料またはその容器・包装は、病原体の有無、滅菌処理・殺菌処理・加工処理の有無などにより、指定検疫物の対象となる可能性があります。 詳細は、関連リンクの「畜産物の輸出検疫相談窓口」を参照してください。
植物検疫
「植物防疫法」に基づく「植物検疫対象物」を輸入する者は、植物検疫機関の長に検疫を申告し、植物検疫官による検疫を受けなければなりません。また、「植物検疫対象物」のうち、植物またはその植物の容器・包装材を輸入しようとする者は、輸出国(日本)の政府が発行した「国際植物防疫条約」の書式による植物検疫証明書または電子植物検疫証明書を添付・送信する必要があります。
ここでいう「植物検疫対象物」とは、「植物((1)種子植物、シダ植物、コケ植物、きのこ類、(2)これらの種、果実および加工品)」と、その植物の「容器・包装材」、「病害虫」、「土」を指します。
ただし、植物のうち、(2)の加工品については、病害虫が潜伏できないように加工されたものであって、・化学薬品、塩、砂糖、油、その他防腐効果のある物質で防腐処理されたもの、・その他、病害虫が生息できない程度に植物が加工されたものなどについては、植物検疫の対象となる「植物」とはみなされません。
植物成分を含む飼料は、植物検疫対象物のうち、前記の植物(2)の加工品に該当する可能性がありますが、防腐処理または加熱処理・密封などにより病害虫が潜伏できないように加工されている場合には、当該飼料またはその容器・包装材は検疫対象に該当しない可能性があります。
詳細は、関連リンクの「植物の輸出検疫相談窓口」を参照してください。
その他
調査時点:2025年8月
なし





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