品目別輸出ガイド

水産物

検疫

調査時点:2016年1月

輸入水産物にかかる検疫に関しては、政府令2000年第82号「動物検疫」および政府令2002年第15号「魚類の検疫」が規定しており、海洋水産省の水産物検疫・品質・安全性管理庁(BKIPM)が養殖生産工程管理(Good Aquaculture Practice)、適正取扱規範(Good Handling Practice)、Hazard Analysis Critical Control Point証明書の発行ならびに衛生証明書の発行を行っている。BKIPMは海洋水産省大臣規程に基づいて検疫の審査、申請を受け付けている。
日本からインドネシアへの水産物の輸入については、海洋水産大臣規程2011年第12号「日本の水産物輸入および魚類養殖生産施設からの輸入について」において次のように規定され、申請者は、BKIPMに下記の書類を提出する必要がある。

  1. 輸出元である国の責任機関が発行した、衛生証明書(Fish Health Certificate)および輸出水産物に放射性物質が含まれていないことを証明する書類(詳細はBKIPMに確認のこと)
  2. 輸出元である国の責任機関が発行した原産地証明書(Certificate of Origin)
  3. 輸出元である国で発行された「インドネシア国家基準またはその他の基準に沿い、微生物汚染、残留物質、有害科学物質が含まれていないことを証明する」検査書、等。

また、農業大臣規程2014年第66号でも、日本からインドネシア国内に輸入される水産物を含む食品に監視、非放射能汚染証明の添付が義務付けられている。水産物に該当する規制はセシウム137で、1キログラム当たり500ベクトルまでとなっている。
海洋水産大臣規定2015年第87号「特定商品輸入に関する規程(改訂)」により、水産物を含むすべての食品は、限られた港あるいは空港を通じて輸入することが決められている。
輸入禁止品目については、海洋水産省(KKP)のサイトを確認のこと。

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関係省庁
根拠法等
その他参考情報

食品衛生

調査時点:2016年1月

水産物を輸入するためには、インドネシアの安全基準を満たす必要があり、輸入業者はAPI(輸入業者登録番号)の取得が必要である(詳細は後述「販売に関する免許・登録」に記載)。特にAPI-P(製造輸入業者)の場合は、検疫申請のためにHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)認証が必要となる。 また、輸入対象の水産物が養殖生産であった場合にはGAP(Good Aquaculture Practices)認証も必要となる。
水産物加工品の輸入には、適正製造規範(GMP=Good Manufacturing Practice)と衛生標準作業手順書(SSOP:Sanitation Standard Operating Procedure)のコピーも必要。

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関係省庁
根拠法等
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農薬・抗生物質・添加物

調査時点:2016年1月

国内市場で流通している水産物は、水産物競争力強化総局(PDSPKP)が監視している。一方、輸入される水産物と水産加工品は海洋水産省の水産物検疫・品質・安全性管理庁(BKIPM)が監視している。また、輸入物の処分を含め、輸入監視は、商業省貿易関税総局長が取り扱う。
食品添加物については、健康保健省大臣規程2012年第33号「食品添加物について」付表の「食品添加物許容リスト」と「禁止されている食品添加物」を確認のこと。また、加工食品における防腐剤については、BPOM長官令2013年第36号「加工食品における防腐剤について」付表の「食品ごとの最大使用量許可リスト」を、調味添加物の使用許容範囲についてはBPOM長官令2013年第23号「調味料の消費許容範囲について」付表を確認のこと。
なお、養殖魚類の残留物質については、海洋水産大臣規程2007年第02号「養殖魚類における残留物、化学物質、生体物質および汚染物質の監視」の第3章第3条において、定期的な水質・飼料・飼育方法検査の実施により監視されることが定められている。

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関係省庁
根拠法等
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ヒ素および有害重金属等

ヒ素および有害重金属等の許容範囲(単位:mg/kg)

項目 品目別最大規格・基準値
新鮮マグロのロース 新鮮刺し身用 マグロ 冷凍調理用 マグロのロース 冷凍魚 冷凍魚フィレ 減菌包装缶詰魚 新鮮魚 すり身
一般魚 捕食魚 一般魚 捕食魚 一般魚 捕食魚 一般魚 捕食魚 一般魚 捕食魚
ヒ素
Arsenic (As)
 - 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
水銀
Mercury (Hg)
1.0 1.0 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0 0.5 1.0
カドミウム
Cadmium (Cd)
0.1 0.1 0.1 0.1 0.5 0.1 0.5 0.1 0.5 0.1 0.5 0.1 0.5
六価クロム
Hexavalent Chromium
 -  -  -  -  -  -  -  -

Copper (Cu)
 -  -  -  -  -  -  -  -

Lead (Pb)
0.4 0.2 0.3 0.3 0.4 0.3 0.4 0.3 0.4 0.3 0.4 0.3 0.4
マンガン
Manganese (Mn)
 -  -  -  -  -  -  -  -
亜鉛
Zinc (Zn)
 -  -  -  -  -  -  -  -
スズ
Tin (Sn)
 - 40.0 40.0 40.0 40.0 40.0 40.0 40.0
アンティモニー
Antimony (Sb)
 -  -  -  -  -  -  -  -
当該インドネシア国家基準番号 SNI 7530.1:2009 SN 2693:2014 SNI 7968:2014 SNI 4110:2014 SNI 2696:2013 SNI 2712:2013 SNI 2729:2013 SNI 2694:2013

表示ラベル

調査時点:2016年1月

食品のラベル表示は原則インドネシア語、数字はアラビア数字、文字種類(letter)はアルファベットでの表記が義務付けられている。食品には栄養表示義務があり、2012年食品法により規定されている。
ラベルは見やすく判りやすい形で商品に貼付されなければならず、下記事項は最低限盛り込まれるべき項目である。

  1. 品名
  2. 原材料名/成分表記(使用量の多いものから記載)
  3. 内容量
  4. 輸入業者および製造業者名と住所
  5. ハラール表示(ハラール食品である場合のみ
  6. 製造年月日・コード
  7. 賞味期限・消費期限年月日
  8. 加工食品の場合輸入食品登録番号(ML)
  9. 特定食材の原産地

なお、ラベルは食品事前登録(BPOM承認)済みのものを使用すること。

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根拠法等
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税制

調査時点:2016年1月

関税については、日本の原産品を輸出する場合、2008年7月に発効されたJIEPA(日インドネシア経済連携協定)に基づき、日本商工会議所が発給する特定原産地証明書(フォームJIEPA)の提出など原産地規則を充たすことで、特恵関税の適用を受けることが出来る。
関税に関する詳細については、財務大臣規程2012年第209号「IJEPAによる輸入関税について」附表「特恵関税適用品目および輸入関税率リスト(p.6~)」を確認のこと。
国内では付加価値税(VAT)として一律10%が賦課される。

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関係省庁
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販売に関する規制

調査時点:2016年1月

商業許可書(SIUP)/商事事業許可(IUP)の取得
企業がインドネシア国内で商業活動をするためには、Surat Izin Usaha Perdagangan (SIUP: 商業許可書)、または外資企業の場合には商事事業許可(IUP)を取得しなければならない。SIUPは地方政府、外資企業の事業許可は投資調整庁(BKPM)から取得する。商業許可書/商事事業許可は、以下に述べるAPI申請の際に提出を求められることがある。

水産物輸入に必要な手続きについて
[ 輸入業者登録番号(API)の取得 ]
水産物を輸入する輸入業者はAPI(輸入業者登録番号)を取得しなければならない。 輸入業者登録番号(API)には、次の2種類がある。

  • 一般輸入業者登録番号(API-U):最終生成物や第三者との取引を目的とした製品を輸入するために用いられる認定番号
  • 製造輸入業者登録番号(API-P):生産工程で使用する資本財、原材料、補助材、材料を自社使用の為に輸入する場合に限られる認定番号

[ 水産物輸入許可の取得 ]
水産物輸入には、水産物輸入許可(Surat Izin Pemasukan Hasil Perikanan)の取得も必要である。
輸入する産品によって、輸入業者は個別に輸入許可申請を行う必要がある。輸入が可能な品目は、海洋水産省水産製品加工・マーケティング局が管轄しており、9種別(15HS分類)の輸入が認められており、その他該当しないものは、個別に申請を行う。輸入には、品目の条件のほか、輸入許可が必要。輸入許可は海洋水産省より発行されるが、そのためには、当該輸入品の流通先となる地方自治体より流通可能量および、流通可能時期などについて記された輸入推薦書が必要となる。当該推薦書の内容を加味して海洋水産省において、輸入許可を出す仕組みとなっている。

  • 水産物輸入許可取得のために必要な書類
    1. 輸入の理由と目的
    2. 学名と商品名
    3. 10桁のHSコード
    4. 総量および明細
    5. 原産国
    6. 輸送手段
    7. 搬入場所
    8. 流通計画
    9. 輸入スケジュール
    10. 水産物原産地
    11. 地域政府機関(輸出元、または輸入元の漁業を管轄する機関)からの推薦状
    12. API-P輸入業者の場合には、HACCP適用の証明書など、API-U輸入業者の場合は加工適正証明書(SKP)の写本とSKPとPMMT/HACCP適用証明書の写しなど
      (注)SKP:貿易局によって審査された財団法人、工業団体、商業団体、農会、漁会、省級以上の農業合作社または省級以上の農産品生産販売協会によって発行。
      PMMT/HACCP:自治体、協会、業界団体、民間機関、有識者等によって発行。
  • 申請処理所要期間:10営業日
  • 申請費用:無料
  • 有効期間:6カ月

また、農業大臣規程2014年第66号により、日本からインドネシア国内に輸入される水産物を含む食品に関し、非放射能汚染証明の添付が義務付けられている。水産物に該当する規制はセシウム137で、1キログラム当たり500ベクレルまで。

輸入港について
水産物を輸入できる港は限られており、商業大臣規程2015年第87号「特定商品輸入に関する規程(改訂)」で特定製品カテゴリーに含まれる製品(水産物を含む飲食品)を、インドネシアに輸入する場合、搬入港は下記に制限され、船積み前検査や輸入品実績報告が義務付けられている。

  • 空港:クアラナム空港(メダン)、スカルノハッタ空港(ジャカルタ)、アフマッドヤニ空港(スマラン)、ジュアンダ空港(スラバヤ)、ハサヌディン空港(マカッサル)
  • 海港:べラワン港(メダン)、タンジュンプリオック港(ジャカルタ)、タンジュンウマス港(スマラン)、タンジュンペラック港(スラバヤ)、スカルノハッタ港(マカッサル)、ドゥマイ港(リアウ)、ジャヤプラ港(パプア)、タラカン港(北カリマンタン)、クルンゲウク港(北アチェ)、ビトゥン港(北スラウェシ)
  • 陸港:チカラン・ドライポート

一方、海洋水産大臣規程2014年第46号「インドネシアに輸出される魚類の品質・安全性の管理について」では、上記商業大臣規程で定める搬入港とは別の港も記載されているが、日本からの水産物輸入に関しては上記商業大臣規程2015年第87号が優先される。

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関係省庁
根拠法等
その他参考情報

その他

調査時点:2016年1月

2012年食品法の第6部(第82~85条)では、包装について次のとおり規定している。

  1. 販売用食品を生産する者は、人体に有害な汚染物質を発生させる材料を使用しない
  2. 販売用食品の包装には、腐敗や汚染を防止する方法が使用されなければならない
  3. インドネシア政府は、特定食品の包装で禁止される包装材料および包装方法などを定義する
  4. 小型包装を目的とするバルク食品を除き、すべての食品の封切りおよび再包装は禁止する。

また、2011年食品医薬品監督庁(BPOM)規程HK.3.1.23.07.11.6664「食品包装に関する規定」およびその2014年改訂規程第16号では、食品包装において許容または禁止される材料のリストを挙げている。
包装規格と関連して適用される産業規定や実務指針は存在せず、重量および尺度単位としてはメートル法が使用される。

関連リンク

関係省庁
根拠法等
  • 2012年法律第18号「食品法」第6部「食品包装に関する規程」
  • BPOM長官令HK.03.1.23.07.11.6664外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます「食品包装監督に関する規定」
    (上部[Cari]の左枠内に HK.03.1.23.07.11.6664 と入力し検索>”PENGAWASAN KEMASAN PANGAN”を選択)
  • BPOM長官令2014年第16号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(HK.03.1.23.07.11.6664の改訂規程)
    (上部[Cari]の左枠内に HK.03.1.23.07.11.6664 と入力し検索>”PERUBAHAN ATAS PERATURAN KEPALA BADAN PENGAWAS OBAT DAN MAKANAN NOMOR HK.03.1.23.07.11.6664 TAHUN 2011 TENTANG PENGAWASAN KEMASAN PANGAN” を選択。)

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