シリーズ「おいしいビーガン」 英国に見る食の新たな潮流
2019年07月18日
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動物性の食品を全く口にしないビーガンが、環境保護への意識の高まりなどから欧米を中心に広がっている。しかし、市場をけん引しているのは厳格な菜食主義者だけでなく、実は肉や魚も時々食べるといった人たちも含まれ、ビーガン食品は健康志向の幅広い層の受け皿になっている。英国ではビーガン料理を提供する飲食店が急増しており、全ての料理が植物由来をウリにしたパブはビーガンのほか、おいしいものを食べたいという客でにぎわう。小売市場でも、スーパー各社がビーガン総菜を次々に発売、また、オーガニック専門店もビーガン商品の取り扱いを増やす。ブームの域を超え、市場に定着しつつある「ビーガン」の最前線、ロンドンを取材した。
(11分52秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。 地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。白とオレンジのボーダー柄が入った紫の半袖シャツワンピース姿。
テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)
八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。
テロップ: Vegan(ビーガン)
八木(やぎ)キャスター: 動物性の食品を全く口にしない「ビーガン」が、健康や環境保護への意識の高まりから欧米を中心に広がっています。イギリスでは、ビーガン食品は、もはやブームではなく、定着しつつあります。ロンドンで、その最前線を取材しました。
テロップ: シリーズ「おいしいビーガン」 英国に見る食の新たな潮流
映像説明: パブの店内。黒と白のストライプが入ったオレンジのカットソーを着た女性が、ビールサーバーから、こはく色(いろ)のビールをグラスに注いでいる。
テロップ: ザ・スプレッド・イーグル THE SPREAD EAGLE
ナレーション: ロンドンで今、人気のこちらのパブ。
映像説明: パブの店内。青い壁には、あちこちに絵が飾られ、小さなレンガ色(いろ)の植木鉢がたくさん並べられた飾り棚が段違いに5つ取り付けられている。天井からはペンダントライトがいくつも下がっている。さまざまなデザインの椅子が置かれた木のテーブルのあいだを、 黄色いトップスを着て白いズボンをはいた女性が、グラスや白いカップを手に持ちながら店内中央のカウンターに向かって歩いていく。水や酒の入ったボトル、グラスなどが並ぶカウンターには、背の高い水色のスツールが置かれ、黒いカーディガンを羽織ったグレーヘアの女性とフード付きのパーカーを着た男性が並んで座っている。大きな窓のそばにもテーブルが置かれ、外の光が差し込んでいる。 カウンターの中。黄色いトップスを着た女性が話をしながら、手にしたノズルから飲み物を注いでいる。シルバーのホースがつながったプラスチック製のノズルには、小さなボタンがたくさんついており、親指でボタンを押しながら透明の液体をグラスの中に注ぎ込む(そそぎこむ)。カウンターの上にはたくさんの赤と白のストライプのストローが挿し込まれた黒い箱や、黒いペーパーナプキン、黒いカバーが付いたメニューが置かれている。
テロップ: メニューすべてが植物由来の 「ビーガン・パブ」
映像説明: Uの字になったカウンター席の一角。カウンターの内側に置かれたビールサーバーは、コックの1つがアヒルの頭のかたちになっている。右手手前に座る眼鏡をかけた男性の前には、ビールが注がれたパイントグラスが置かれている。隣には、グレーのTシャツ姿の女性と並んで黒いキャップをかぶった男性が座り、ピンクのTシャツを着た女性店員とカウンター越しに話をしている。隣には茶色い髪の男性が、正面のカウンターには3人の男女が座っている。
ナレーション: 一見、ごく普通のパブのようだが、実は、提供するもの全てが植物由来というビーガンのパブだ。
映像説明: カウンター横のテーブル席。木製のテーブルの上にはサラダやジャガイモのフライが盛りつけられた皿や、赤と白のストライプのストローを挿したグラスが置かれている。赤いジャケットにピンクの髪、濃いピンクのサングラスをかけた女性がサンドイッチを手にインタビューに答える。 ピンクの髪の女性が隣の椅子に座っている毛の長い黒の中型犬ちゅうに食べ物を与える。
ピンクの髪の女性・英語: 私たちはビーガン。 (この店は)すべてがビーガンなので大好き。すてきな人々もいる。
映像説明: スマートフォンやグラスビールが置かれたカウンター席。ピンクと白のストライプのシャツを着た男性の隣に座るデニムのシャツを着た男性がインタビューに答える。
デニムのシャツを着た男性・英語: ここの食べ物はおいしい。
映像説明: 赤ワインが入ったグラスが置かれたカウンター席で、黒いカーディガンを羽織ったシルバーヘアの女性がインタビューに答える。 カウンターには、新聞のクロスワードパズル欄が開かれ、ペンが置かれている。
シルバーヘアの女性・英語: (ビーガンではなかったが)少しずつなっている。 ビーガンワインは軽い感じがして本当においしい。
映像説明: 木製のテーブルの上に、白い円い皿に載せられたピザのような料理、だ円形の白い皿に盛られたトルティーヤ チップス、ハンバーガー、ひょうたんのような形の深さのある白いさらに盛られた茶色い揚げ物とピクルスが並ぶ。 白い円い皿には、ピンクや緑の野菜などをトルティーヤに載せた3つのタコスのが盛り付けられ、中央にライムが添えられている。
ナレーション: ビーガンではない人にも、おいしいと言わせるこの店のメニューは、メキシコ料理が中心。
映像説明: 白い円い皿に載せられた、小さな丸いトルティーヤの上に、茶色いフライと、スライスしたビーツ、赤いパプリカのスライスを載せ、白いソースとチリペッパー、パセリを散らしたタコス。
テロップ: 魚のフライ風 トーフィッシュタコス
テロップ: 魚のフライに見立てたのは 豆腐にのりを巻いて揚げた物
ナレーション: 1番人気は、トーフィッシュタコス。魚のフライに見立てた、豆腐にのりを巻いた揚げ物がのっている。
映像説明: 大きめの丸い皿と小さめの丸い皿をつなげた、深さのあるひょうたんのような形の白い皿。大きめの円い皿に茶色い揚げ物に白いソースとトマトソース、赤とうがらしのスライスが盛られ、小さめの円い皿にはピクルスが盛られている。
テロップ: 大豆を原料とした チキンウイング
ナレーション: 大豆を原料としたチキンウイング。
映像説明: 白いだ円形の皿の上に、キャベツやトマトなどの野菜と、焦げ目の付いた肉のようなものが、トーストされたバンズに挟まれ、クリーム色のソースがかかったハンバーガーが盛られている。
テロップ: ベジミートと植物性チーズを使った ハンバーガー
ナレーション: ベジミートと植物性チーズを挟んだハンバーガーも好評だ。
映像説明: カウンターの中の木製の棚。左手の2段の棚には、アルファベットで「KOKO KANU」や、「DonJulio(ドンフリオ)」と書かれたものなど、さまざまな種類の酒のボトルが30本ほど並んでいる。 右手の上の棚には、「ALBIZU」や「MALBEC」と書かれたラベルが貼られたワインボトルが並べられ、下の棚に取り付けられたグラスホルダーに、ワイングラスが逆さに吊るされている。 黒と白のストライプの入ったオレンジのカットソーを着た女性店員が、ビールサーバーからビールを注いでいる。ビールサーバーのコックには、骸骨などのイラストが描かれた缶が取り付けられている。 カウンターの中の木製の棚。「ALBIZU」や「MALBEC」など、5種類の赤ワインのボトルが数十本並んでいる。ナレーション: アルコール類もビーガンが飲めるものを置いている。実は、ビールやワインの添加物には、卵白やゼラチンなど、動物性のものがあるのだという。
映像説明: カウンターの上に黒と白のストライプのストローを挿したワイングラスが置かれている。中にはカットしたレモンと氷、紅茶のような茶色い飲み物が入っている。
テロップ: 発酵飲料コンブチャを使った ノンアルコールカクテル
ナレーション: こちらは、最近イギリスで人気の発酵飲料、コンブチャを使ったノンアルコールカクテル。
映像説明: サーバーやグラスが置かれたカウンターの中。黒と白のストライプの入ったオレンジのカットソーを着た女性店員が話をしながら、プラスチックボトルの中の茶色い液体をメジャーカップに入れ、量を測り、たくさんの氷が入ったワイングラスに注ぐ。 ステンレスの注ぎ口(そそぎぐち)が付いた瓶から、茶色い液体をメジャーカップに入れ、量を測り、先ほどのワイングラスに注ぎ入れる。 黒と白のストライプの入ったオレンジのカットソーを着た女性店員が、左手を腰に当ながら、右手に持った英語で「KOMBUCHA(コンブチャ)」と書かれた茶色い瓶から、透明の液体を同じグラスいっぱいに注いでいく。
テロップ: コンブチャは 「紅茶キノコ」と呼ばれた発酵飲料
ナレーション: コンブチャとは、海藻の昆布(こんぶ)ではなく、かつて、日本でも紅茶キノコと呼ばれブームになった、紅茶に酵母を加えて発酵させた飲み物だ。
映像説明: 車やバイクが行き交う市街地の通り。道路の左手には、1階部分が商店になっている白い壁と茶色のレンガのツートンカラーの建物や白っぽい石造りの3階建ての建物が並び、薬局の緑十字の看板や、黄色いフライドチキンの看板などが道に向かって突き出している。 右手の赤いレンガ造りの建物は1階部分がパブになっており、窓の上部が紺色に塗装され、金色の文字で「SPREAD EAGLE」と書かれている。アーチ型の入口の上には翼を広げた鳥の像が彫られており、柱の上部に白い花をつけた鉢植えがぶら下げられている。店の前の路肩には「Royal Mail」と書かれた赤いバンや、窓の部分にも塗装がされたシルバーのバンが駐車されている。青い壁のパブの中。中央の木製の棚を取り囲むように、紺の板壁のカウンターが四角い形に設置されている。手前の面には背の高い青のスツールが並べられ、アヒルの頭のコックのついたビールサーバーや紅白のストライプのストロー、黒いペーパーナプキンなどが置かれている。 左側には、グレーヘアの女性と黒いシャツを着た男性がグラスワインを前に話をしている。女性の傍らにはつながれた犬が座っている。
ナレーション: イーストロンドンで最も古いパブのひとつが、去年、ロンドンで最初のビーガンパブとして生まれ変わった。
映像説明: カウンターの中。酒のボトルやグラスがたくさん並んだ木製の棚の前で、黒いシャツを着てひげを生やした(はやした)男性がインタビューに答える。
ナレーション: オーナーは、自身もビーガンだというマクロフランさんだ。
テロップ: ザ・スプレッド・イーグル ルーク・マクロフラン オーナー
マクロフランオーナー・英語: 食事や飲み物を楽しめる所がなかったので、ビーガンパブをオープンすることにした。
映像説明: 入口の青い扉を抜けて、青い壁のパブに入る。カウンターの中ではピンクのTシャツ姿の女性店員がアヒルのコックのビールサーバーの前でビールを注いでいる。カウンターの前には、男性3人と女性1人が並んで座っている。カウンターの右手には、白いシャツの女性が水色のスツールの後ろに立って、カウンターに座る青いデニムのシャツを着た男性と話をしている。 青い板壁に茶色いテーブルをのせたカウンターの前に、ベルベットの水色のスツールが4脚並んでいる。脚は金属のパイプでできている。傍らのテーブル席には黒と白のストライプのストローが刺さった、飲みかけのワイングラスやスマートフォンが置かれ、木製の椅子にはベージュの鞄が置かれている。パブの一角。青い壁に、風景や、月、猫、女性の顔など、大小さまざまな額縁に入ったモノクロの絵や写真が30点ほど飾られている。中には、細長い4枚の板を張り合わせたものの上に描かれた白いウサギの絵や、緑の鳥の絵もある。天井からはペンダントライトが垂れ下がり、壁の前にはベルベットのからし色(いろ)のソファーと大理石のローテーブルが置かれている。
ナレーション: インテリアにも、動物性の素材は全く使わないという徹底ぶりのマクロフランさん。ビーガン関連のビジネスに、さらなる期待を抱く。
映像説明: カウンターの中。お酒のボトルやグラスがたくさん並んだ木製の棚の前で、黒いシャツを着たマクロフランオーナーがインタビューに答える。
マクロフランオーナー・英語: 今後、ビーガンドリンク専門のバーを運営する会社を設立する予定だ。 ニッチなところをねらって。
映像説明: 水色の建物の前。開け放たれた入口の上には、「MILDREDS(ミルドレッズ)」と書かれたシルバーの文字の立体看板が掲げられている。入口の両脇は十字の格子窓になっており、窓の奥にはシェードが付いたライトや、犬の絵と文字が描かれたカードが掲げられている。両方の窓の前は金属製の黒いテーブル1台と椅子が2脚ずつ置かれ、右手のテーブルの傍らに立つ男女が、入口の横に掛けられたメニューを見つめている。左手のテーブルのそばで、黒いジャケット姿の男性と緑のTシャツを着た女性が立ち話をしており、その前を黒いリュックを背負った男性が通り過ぎていく。 木製のテーブルに置かれたワンプレート・ディッシュ。白い丸皿(まるざら)の上にグリルした鶏肉(とりにく)のような料理が盛り付けられ、スライスしたニンジンや紫キャベツなどの野菜と、くし形にカットしたレモンが載せられている。シルバーのカップに入った茶色いソースの横にはパイのようなものが置かれ、隣の黒い小皿には、さいの目にカットされた黄色いマンゴーのようなものが入っている。 市街地のレンガが敷き詰められた道路。路肩には「LACOSTE(ラコステ)」の広告を掲げた黒いタクシーや白いバンが駐車しており、歩道には多くの人々が行き交っている。道路脇の茶色いレンガの壁の建物は、1階が緑の柱のガラス張りの店舗になっている。右手の入口の上にはピンクのの文字で「LEON」と書かれ、壁の左端には金色の文字で「NATURALLY FAST FOOD」と書かれている。 大きなガラスの壁には、1口サイズのフライが5個と赤いソースの入った丸い容器の写真が貼られ、写真の上部には、オレンジの文字で「VEGAN(ビーガン)」、 緑にオレンジの縁取り(ふちどり)のある文字で「JACK」、赤の文字で「Wings(ウイングス)」、下部には、オレンジの文字で、「VEGANISM(ビーガニズム) TAKES FLIGHT」、緑の文字で「3.95」と書かれている。その下には白い長方形の中に黒の文字で「NATURALLY FAST FOOD」と書かれている。 店内の壁にはフードやドリンクなどのメニューボードが掲げられ、天井から垂れ下がった鎖の先端にはアルミシェードのライトや透明のボールのようなランプが12個ほどぶら下がっている。ガラスに面したテーブル席では、髪を後ろで束ねた女性がスマートフォンを見つめ、少し離れた席で、黒いTシャツを着た男性が食事をしている。
ナレーション: 現在、イギリスでは、ビーガン料理を提供する飲食店が急増。今や、ファストフードでも手軽にビーガン食が楽しめる。
映像説明: 一面ガラス張りの建物のエントランス。上部の立体看板には、赤字で「TESCO(テスコ)」と書かれ、文字の下に青い平行四辺形が5つ横に並んだデザインのロゴが掲げられている。ロゴの右のガラスには、 赤地に白抜きで「Open 24hrs(トゥエンティーフォー アワーズ)」と書かれている。看板の上には大きな日よけのひさしが設けられ、建物の前には上部に黄色いラインが入ったステンレス製の低いポールが十数本並んでいる。 半透明のガラステーブルの上に、英語で「WICKED(ウィキッド) KITCHEN」と書かれた4種類の総菜が並ぶ。「SPICY MUSHROOM & VEG(ベジ) SOURDOUGH PIZZA」と書かれた四角いパッケージには、丸い生地の上にトマトソースとコーンや千切り野菜が載ったピザが入っている。「PESTO LASAGNE(ラザニア)」と書かれたパッケージには、一番上に白いスライスチーズのようなものを載せた銀色の四角い容器が入っている。「CHINESE BBQ SHREDS & GREENS」は、ライスの上にインゲン豆とキノコのような赤茶色の総菜が載っており、「HIPSTER SALAD (ヒップスター サラダ)」は、丸いプラスチック容器に、さまざまな豆のサラダが入っている。
テロップ: 大手スーパーマーケットが発売した ビーガン向けの総菜
ナレーション: さらに去年、イギリス最大手のスーパーマーケットが、手軽に食べられるビーガン総菜を発売。
映像説明: 市街地にあるグレーのコンクリート造りの建物の入口。ガラスのドアの上には、黒の文字で「M&S FOODHALL」と書かれた立体看板が掲げられ、建物の端には店名が書かれた白い突き出し看板が取り付けられている。両開きのドアの周りは幅広のかまちが取り付けられ、緑のタイルでグラデーションが作られている。ドアの左右はガラス張りになっており、左手の壁ぎわには白や紫の花束やショッピングカートが置かれ、右手の壁ぎわにはオレンジのような果物が並び、奥にはたくさんの商品が置かれた陳列棚がある。店内から、商品を手にした3人の男性が出てくる。 木目調の板の上に、パッケージに、「M&S FOOD」、「PLANT KITCHEN」と記された5つの商品が 並べられている。「MOROCCAN LENTIL STEW」と書かれたパッケージと、「CAULIFLOWER COCONUT & LENTIL DAHL(ダール)」は丸い容器に入っており、パッケージにはレンズ豆の入った茶色いペーストの写真がついている。「CARROT BITES WITH CANNELLINI(カネリーニ) BEAN DIP」と書かれたパッケージには、オレンジと緑色(みどりいろ)のペーストが入っている。「VELVET HOUMOUS(フムス)」と書かれたパッケージには、ひよこ豆の写真がついており、薄い黄色(きいろ)のクリームが入っている。茶色と青に塗り分けられた縦長の紙パックには、「ALMOND DRINK」と書かれている。 高層ビルや茶色い建物が建つ市街地の一角。コンクリート造りの平屋の建物の上部に、黒い文字で「GLOUCESTER(グロスター) ARCADE」という黒い立体看板が掲げられ、下の壁面には「Waitrose」という緑色(みどりいろ)の立体看板が取り付けられている。歩道の一角には、若い男性や、子連れの女性、ベビーカーを押す女性など、8人ほどの人々が立っている。 半透明のガラステーブルの上に、「WAITROSE」、「VEGAN(ビーガン)」と書かれたソーセージやチーズ、サラダ、コフタなど、7種類の総菜が並べられている。パッケージには「MISO ROASTED(ローステッド) SWEET POTATO」、「Beetroot risotto(ビートルート リゾット)」、「Tandoori kofta kebabs(タンドリー コフタ ケバブ)」、「MAC & MUSHROOM」などの商品名が記載されている。
ナレーション: ほかのスーパーマーケット各社も、家庭用の新たなビーガン商品を次々に発売している。
映像説明: 道路沿いに茶色のレンガ造りの建物が立ち並び、1階はすべて小さな店舗になっている。路肩には、グレーヘアの男性が乗った、白いオープンカーが停車している。「PROCEED CLOCKWISE」や「E2 VAPES(イーツー ベイプス)」と書かれた看板の店のあいだに、オレンジに白抜きの文字で「MEAT‐FREE BUTCHERS(ミート フリー ブッチャーズ)」と書かれた看板の店がある。ショーウィンドウの上にはオレンジと白のストライプのシェードが取り付けられ、前の歩道には緑色(みどりいろ)の立て看板が置いてある。強い日差しの中で10人程の人々が列を作っている。行列の先にある入口の上部には、オレンジの文字で「Sainsbury’s(セインズベリーズ)」と書かれている。短パン姿の男性や、黒いキャミソールを着た女性が行列に並び、入口横のショーウィンドウを見ている。
テロップ: ロンドン ショーディッチ
ナレーション: こちらは、ロンドンのおしゃれな若者が集まるエリアに、大手スーパーが期間限定でオープンした店。
映像説明: ショーウィンドウの中。芝生のようなシートの上に、ソーセージやハム、茶色のパティ、プチトマトのような食材が載ったホーローのプレートが8個ほど置かれている。傍らには木製のまな板に乗ったトマトなどの野菜が並んでいる。
テロップ: 植物性素材のベジミート
ナレーション: おいしそうな肉製品に見えるが、これも全てが植物性素材のべジミートだ。
映像説明: 路肩に多くの車が駐車する通り。道路沿いのレンガ造りの建物の1階には、ネイルショップや飲食店などの小さな店が立ち並ぶ。入口脇に取り付けられた突き出し看板が、歩道に向かってずらりと並んでいる。 その中に「the canvas: cafe(カフェ) & creative venue」と白抜きの文字で書かれた黄色い看板が あり、その下には「100% VEGAN(ビーガン)」と黒い文字で書かれた黄色い板が鎖で吊り下げられている。 ガラスのテーブルの上に置かれたさまざまな種類のビーガンの商品。「WICKED(ウィキッド) KITCHEN」のピザや、「PLANET KITCHEN」のアーモンドドリンク、「Waitrose」のビーガンのコフタなど、14種類の商品が並んでいる。
テロップ: 英国の植物性食品市場 約600億円 (2018年) 出所:The Vegan(ビーガン) Society
ナレーション: イギリスにおける市場規模は、およそ600億円に上り、ヨーロッパでも有数のビーガン食品の市場だ。
映像説明: 赤いレンガの壁に黒とクリーム色(いろ)のトタンの壁を組み合わせた、2階建ての倉庫のような建物が建ち並ぶ。中央の建物のレンガ造りの壁には、 白い文字で「19A(ナインティーン エー)、白地に黒の文字で「Clearspring(クリアスプリング)」と書かれた看板が掲げられ、左手の入口には白のシャッターが下ろされている。建物の前にはたくさんの木製のパレットが立てかけられており、赤いレンガの壁の周りには板張りの柵で囲まれたスペースが作られ、細長い板が立てかけられている。隣の建物はベージュのトタン造りの2階建てで、1階と2階の両方にたくさんの窓が連なっている。
テロップ: クリアスプリング Clearspring(クリアスプリング)
映像説明: 室内。ジャムのような瓶詰めが、黒い棚にきれいに並べられている。ラベルには、イチゴやミカンなどの果物の写真や、パフェの写真がついている。下の棚にはパスタ用の赤いソースが入った大小さまざまな瓶が並び、ラベルには「ARRABBIATA(アラビアータ)」、「BASILICO(バジリコ)」などと書かれている。左隣には黒い雫のマークにひまわりやオリーブなどの植物のイラストが描かれ、「ORGANIC FLAX OIL」や、「ORGANIC SOYA(ソーヤ) OIL」などと書かれた瓶が20本ほど陳列されている。一番左の棚には、「ORGANIC QUICK COOK」と書かれ、コメや穀物、豆類などの写真の入ったさまざまな箱や袋が、十数種類置かれている。
ナレーション: 25年以上も前から、イギリスをはじめ、世界中へビーガン商品を届けてきた商社に、イギリスのビーガン市場について聞いた。
映像説明: オイルのボトルやインスタント食品の箱が並べられた黒い棚の前で、柄(がら)が入った赤のトップス姿の女性がインタビューに答える。 交通量の多い道路脇の角(かど)にあるカフェの前。建物上部は一面赤いプレートが貼られ、2つの星印のあいだに白い文字で、フランス語で「PRET A MANGE(プレタマンジェ)」と書かれた立体看板が掲げられている。 1階のカフェは一面ガラス張りになっており、中央部分の端から端まで赤い帯が貼られ、「LATTE(ラテ)」や「SOUP」などと白い文字でメニューが書かれている。店の前の広い歩道にはテラス席が作られており、赤いTシャツを着た男性や、ピンクの髪の女性など6人ほどがそれぞれのテーブルで食事などをしている。テラス席の周囲は金属製の低いポールのあいだに星印の入った赤い布を張って囲っている。手前を黒いパーカーにグレーのチェックのズボン姿の女性が歩いていく。 濃いグレーのビルの1階にある別のカフェの前。ガラスのドアの両脇はガラス張りになっている。 入口上部の壁には、2つの星印のあいだに、白い文字で「VEGGIE PRET(ベジプレ)」と書かれた立体看板が掛かっている。店内は大勢の人々でにぎわっている。店の前でグレーのジャケットを着た男性と、ピンクのシャツの男性が手振りを交えながら話し、2人で同じ方向に歩いていく。 オイルのボトルやインスタント食品の箱が並べられた黒い棚の前で、柄(がら)が入った赤のトップス姿の女性が笑顔を浮かべながら話を続ける。
テロップ: クリアスプリング 海外営業部 ユーリア・アラブリ さん
アラブリさん・英語: 今、英国のビーガン市場は、非常に速いペースで大きく成長している。 ビーガンメニューを導入するために、 多くのレストランやカフェから、毎日のように商品の発注が来る。 人口の3%がビーガンで、 約10%が植物ベースの食事に、動物性食品も時々食べる。 環境などに配慮された魚や肉を少し食べている。
映像説明: ガラス張りのスーパーマーケットの中。白や黒のプラスチック容器に入った総菜や小さなボトルなどが陳列された冷蔵ディスプレイの前で、黒いタンクトップを着た女性が足を止めている。奥の野菜コーナーでは白い布を頭に巻いた女性が野菜の袋を手にし、奥の棚の前では、キックボードを持った黒いパーカー姿の女性が果物を見つめている。
ナレーション: この市場を支えているのは、ビーガンの人々だけではない。
映像説明: 乳製品などが置かれた陳列棚。上部の板張りの壁に緑の文字で「Dairy and Dairy Free」、赤の文 字で「・CHEESE」「・MILK」「・SPREADS」と書かれた看板が掲げられている。棚には、チーズやクリームのようなパッケージや、青や黄緑、赤のフタの白い液体が入ったボトルなど、さまざまな種類の商品が並ぶ。
テロップ: Free From
映像説明: 棚の上に、青や紫、茶色の箱が並んでいる。「RUDE HEALTH」と書かれた箱には、「Brown Rice Crackers」や「Corn Crackers」などの商品名と、「ORGANIC」、「GLUTEN FREE」の表示がある。丸い透明のセロハンから中のクラッカーが見え、それを食べるかのように大きく開いた口のイラストが描かれている。 別の棚の一角。白いビニール袋のパッケージには、「ORGANIC RICE CAKES」や「ORGANIC CORN CAKES」と書かれ、オリーブやクリームなどが盛り付けられたクラッカーの写真と、「GLUTEN FREE」と書かれたマークが入っている。
テロップ: フリーフロム(Free From) 「○○フリー」のように 何かが含まれていないことを表す
ナレーション: 健康志向の高まりから欧米で人気を集めている「フリーフロム」。これは、グルテンフリーやシュガーフリーなど、「何かが含まれていない」ことを表す。
映像説明: 茶色のレンガ造りの建物が並ぶ、道幅の狭い通り。道路の先には「TRUMAN(トルーマン)」と書かれた煙突のような背の高い塔が建っている。路肩には黒い車や、缶のドリンクの模型が付いた車が駐車してある。建物の1階部分は店舗になっており、落書きだらけのシャッターが下りた店や、はしごが立てかけられ、改装中の店が並ぶ。シャッターの下りた店舗の隣に、黒い壁の店。開け放たれた入口の上に白い文字で「VIDA(ヴィーダ)」、その右隣にピンクで「Bakery」、左端には白い文字で「139 BRICK LANE」と記されている。 入口横のショーウィンドウには「EAT THE RAINBOW」という文字がレインボーカラーで描かれており、窓の左右にはさまざまな色の紙テープがカーテンのように束ねられ、飾りつけられている。「Vida Bakery」、「Free‐From cafe(フリーフロム カフェ)」と白い手書きの文字で書かれた透明のケースの上に、たくさんのケーキが飾られている。中央のピンクのケーキスタンドには、白いホールケーキの上にピンクのクリームをトロリとかけ、一番上にチョコやピンクのアイシングをかけたドーナツを飾りつけたもの。左右に置かれた白いケーキスタンドには、上から赤、オレンジ、黄色(きいろ)、緑、青、紫でレイヤーを作ったホールケーキが置かれ、いくつかカットされて、レインボーカラーの断面を見せている。ケーキスタンドの足元には、ピンクや紫、チョコなどのアイシングや傘やハートのピックで飾られた7つのカップケーキが並べられている。 白いホールケーキの左右には、「egg and dairy free」や「gluten free + vegan(ビーガン)」と白の手書きの文字で書かれた黄色(きいろ)と青のプレートが置かれている。
ナレーション: この「フリーフロム」のジャンルの一つとして、ビーガン食品の需要が増加。ビーガン市場は、急速に成長している。
映像説明: 緑が生い茂る庭にたくさんの鉢植えが置かれている。白いTシャツにジーンズ姿でロングヘアーの女性が、鉢植えの中から背の高い植物の葉を取り、鼻に近づけて香りを確かめたあとで歩きだす。左手にフキのような大きな葉や細い葉の束を持って、鉢植えの脇に置かれた木製のベンチの前を通り、レンガ造りの建物へと向かう。建物には木製の扉と白い格子窓が付いている。1階の裏口のそばに植えられた植物が壁に沿って緑の葉を伸ばしている。
ナレーション: では、家庭でビーガン食を取り入れている人は、ふだん、どのようなものを食べているのだろうか。
映像説明: 水色の腰壁のある白い壁のダイニングキッチン。庭に面した窓のあいだの細い壁に板が6枚取り付けられ、ガラス瓶がたくさん並べられている。窓際のグレーのテーブルには、白い入れ物やガラスの瓶、リンゴなどが置かれている。 画面の右の方にあるキッチンカウンターで、白いTシャツ姿でロングヘアーの女性が縦長の缶から粉のようなものを金属製の容器に入れている。カウンターにはキッチンペーパーやグレーの紙パックなどが置かれており、上部の壁に設置された木の棚には大小さまざまな大きさの瓶が並ぶ。棚の下に取り付けられた金属製のハンガーラックには、おろし金や軽量スプーンなどの調理器具がぶら下がっている。左端の天井にはライトがついており、その下にはコンロが設置されている。奥には、腰壁の上が白いタイル張り(ばり)になった部屋があり、弓なりに曲がった蛇口が付いたシンクが置かれている。洗った食器が置かれたカゴの下のスペースには、ドラム式の洗濯機が置かれている。
テロップ: サラ・ポポワ さん
ナレーション: こちらは、ロンドン在住のサラさんのお宅。
映像説明: 正方形の写真が並んだ画面。半袖のワンピース姿でロングヘアーの女性が赤い花のピアスを着けて笑顔を向ける写真や、タッパーに入ったブロッコリー、生地をこねる手の写真などが並ぶ。 画面が下の方にスクロールされると丸いプレートに盛りつけられたサラダの写真や、きれいに並べられたカボチャやネギ、ニンジンなどの野菜の写真などが流れていく。
テロップ: サラさんのインスタグラム Shiso Delicious
ナレーション: サラさんは、自分で作ったビーガン料理をSNSなどで発信している。
映像説明: 白いTシャツ姿でロングヘアーのサラさんが、キッチンカウンターの前で、身振りを交えてインタビューに答える。 シルバーの冷蔵庫横のカウンターで、白いTシャツ姿でロングヘアーのサラさんがミキサーを使い、白い液体をかき混ぜている。
サラさん・英語: (英国では)食べ物から健康になることが、ファッショナブルでテーマになってきている。 ビーガン料理を作るのは楽しいし、簡単においしくできることを伝えたい。
映像説明: 窓際にあるグレーのテーブルで、白いTシャツ姿でロングヘアーのサラさんが湯気の立つ白い液体を、白いミルクパンから陶器のマグカップに移し入れている。小さな泡立て器で、ミルクパンの中の白い液体をかき混ぜながら移し入れる。
テロップ: オーツ麦から作ったミルク
ナレーション: この日の朝食は、牛乳の代わりにオーツ麦から作ったミルクをたっぷり入れたコーヒー。
映像説明:: チョコレートケーキのような一口サイズの四角いお菓子が2つと、ドライフルーツやナッツが入った タルトが1切れ載った白い皿が木製のテーブルの上に2皿置かれている。
ナレーション: こちらのケーキも、もちろんビーガン食だ。
映像説明: 「OAT‐LY!(オートリー)」と書かれた1リットル入りのグレーの紙パックが木製のキッチンカウンターに置かれている。パックには、 「OAT DRINK BARISTA(バリスタ) EDITION」と書かれた白い下向き矢印の下に、マグカップのイラストが描かれている。 2つのマグカップが置かれた窓際のグレーのテーブルの前で、ロングヘアーのサラさんがインタビューに答える。
サラさん・英語: オーツ麦のミルクは、環境にも優しいので人気がある。
映像説明: カウンターの左端にある4口のコンロ。右手前のコンロで、油を敷いた鉄製のフライパンが熱せられている。薄茶色(うすちゃいろ)の平たい肉のような食材が入れられると、油が勢いよく跳ね上がる。 鉄製のフライパンの上で3枚の薄茶色(うすちゃいろ)の平たい食材が焼かれている。
テロップ: インドネシアの大豆発酵食品 テンペ
ナレーション: この日のランチは、大豆を発酵させた、テンペ。インドネシアの伝統食品で、食感(しょっかん)は肉に似ている。
映像説明: ステンレスのザルから、茶色いソースがからんだキノコが、テンペが入ったフライパンの中に入れられ、白い煙が立ち昇る。
ナレーション: 調味料に漬け込んだきのこも一緒に炒める。
映像説明: コンロの前で、フライパンの中身を箸で炒めながら、ロングヘアーのサラさんがインタビューに答える。
サラさん・英語: きのこはおいしくなるし、肉っぽいので、 ビーガン食には、肉のような食べ応えのある料理が必要。
映像説明: 窓際のグレーのテーブルにまな板を載せ、サラさんがネギのような緑色(みどりいろ)の細い野菜を切っている。 まな板の上には黒いフタの瓶が載っており、テーブルの上には白いホーローのボウルや黒いキャップのついたさまざまな種類のボトル、白と黒の穀物が入った瓶が並んでいる。サラさんが切ったネギのような細い野菜を、四角いステンレスの容器に入れる。 ステンレスの容器には、紫色のご飯の上に、炒めたテンペやアスパラガス、プチトマトやレタス、チェリーなどが彩りよく盛り付けられている。
ナレーション: ビーガン食でも満足感のある食事にするために、テンペのような発酵食品は欠かせないという。
映像説明: 窓際のグレーのテーブルの前で、サラさんがプラスチックのタッパーを手にしている。表面にかぶせたラップをめくり、タッパーを鼻に近づける。薄い茶色のペーストが敷き詰められたタッパーの側面には、「11(イレブン) May」や「MISO」などと英語で書かれた手書きのメモが貼られている。
ナレーション: 中でもお気に入りは、なんと自家製のみそ。
映像説明: キッチン横の部屋。スケールや、2段重ね(にだんがさね)の弁当箱、ガラスの容器などが並ぶ棚の前で、サラさんがインタビューに答える。
テロップ: サラ・ポポワ さん
サラさん・英語: みそは大好き。 マヨネーズやソースにも使う。
映像説明: 入口上部の黒い壁に、白い文字で「PLANET ORGANIC」と書かれた建物の前。一面ガラス張りになっており、店内には白地にオレンジのロゴと文字が描かれた縦長ののぼりが2本、ガラスの壁のそばに立てられている。黒い犬を連れた青いデニムジャケットに黒のズボン姿の女性が、店の前に置かれた白い立て看板を見つめたあと、ガラス越しに店内を見る。赤いシャツにジーンズ姿の女性が、両開きのガラスのドアの中へと入っていく。
テロップ: プラネット・オーガニック PLANET ORGANIC
映像説明: 天井の高い店内。壁沿いの陳列棚の上には「Sushi」や「Salad & Meals BOWLS」、「Sweet Treats」、「BREAKFAST」などと書かれた看板が掲げられ、さまざまな食品が並べられている。通路の中央に置かれた木製の陳列台には木枠の中にバナナやリンゴ、アボカドが積まれ、黒いキャップをかぶった男性スタッフがピッチャーから液体を注いでいる。別の白い台の上にはマフィンやドーナツなどがプライスカードとともに陳列されている。その奥にはピンクの看板に黄色(きいろ)の文字で「RHYTHM 108」と書かれた大きな陳列台が置かれ、水色やピンクのカラフルな紙袋が並べられている。右手の壁沿いには冷凍食品の青いケースがあり、隣のレジカウンターには、黒いTシャツを着て三角巾を着けた3人の女性スタッフが立っている。レジの前で、白いシャツに黒のズボン姿の男性が会計をしている。奥の天井に近い壁には「JUICES(ジューシーズ)」と書かれた白の電光看板が掛かっており、さらに奥の部屋にはポスターが貼られ、陳列台が並べられている。
ナレーション: 健康志向がトレンドのロンドンで、すでに一般的になっているのが、オーガニックの専門店だ。
映像説明: 陳列棚の一角。「VEGAN(ビーガン) SAUSAGES」などと書かれた商品が並んでいる。パッケージにはマッシュポテトの上にサヤインゲンとソーセージが盛りつけられた写真や、トマトソースと豆を和えた料理の上にソーセージが置かれた写真などが載っている。 グレーの紙素材の卵パックのような容器にオレンジのラインが入ったクリーム色(いろ)の紙が巻 かれ、「VEGAN(ビーガン) EGG」、「Plant‐Based Egg Replacer」、「EGG FREE」、「GLUTEN FREE」などと書かれている。 冷凍食品のガラスのドアが、上部はオレンジ、左右は緑で縁取り(ふちどり)され、上部にはレンガ色(いろ)のアルファベットで「MiiRO」、オレンジで「Vegan(ビーガン)」の文字が組み合わされたロゴが描かれている。左右の緑の縁取り(ふちどり)にはチョコレートが掛かった楕円形(だえんけい)のスティックアイスの絵と、黒の文字で「178 CALORIES」と書かれている。冷蔵庫の中には、同じ「MiiRO」のロゴが入った青やピンクのアイスのパッケージがずらりと並び、ピンクのパッケージ には「33% LESS SUGAR」と記されている。
ナレーション: オーガニックスーパー大手のこの店では、ビーガン商品に力を入れており、売り場の大部分を占めている。
映像説明: 「Smoked Tofu」と書かれた茶色い豆腐や、「Tofu BASILICO(バジリコ)」と書かれた黄緑の豆腐が入ったパックなど、数種類の豆腐が並べられた棚。 「Black Forest Tofu」と記され、黒い森が描かれたパッケージに入った茶色い豆腐や、「Fermented Tofu」と書かれた、白い豆腐も置かれている。
ナレーション: ビーガンに人気の豆腐は、さまざまなタイプのものが並ぶ。
映像説明: シャンプーやコンディショナー、せっけんなどが置かれた棚。上の段には、「organic children」と書かれたチューブや箱が並び、下の段には、 白いボトルにクリーム色(いろ)やライトグリーンでフルーツのような絵が描かれ、黒い文字で「JASON」、緑の長方形のなかに白い文字で「kids ONLY」と書かれ、いちごのイラストが入ったボトルが置かれている。隣には、アザラシやカバのイラストが描かれた「WELEDA(ヴェレダ)」のシャンプーや、オレンジのフタのボトルや箱が並ぶ。 白い棚の上に、黒い文字で「GREEN SOAP HAND DISHWASH」と書かれた緑、赤、オレンジのラベルがついた白い四角いボトルが並ぶ。隣には「DR. BRONNER'S SAL SUDS(ドクター ブロナーズ サル サッズ)」と書かれた洗剤のボトルや、「ATTITUDE」と書かれた四角い箱の商品、「Mulieres (ムーリアス)」と書かれた洗濯用洗剤のベージュのボトルが並んでいる。 洗濯用洗剤の「Mulieres (ムーリアス)」のパッケージには、パラベンフリーのマークや、エコサートのマークと並んで、ひまわりのイラストに英語の「Vegan(ビーガン)」の文字を組み合わせたマークなどが描かれている。テロップ: 食品だけでなく洗剤などの日用品(にちようひん)も ビーガン商品が並ぶ
ナレーション: 食品だけでなく、洗剤などの日用品(にちようひん)も、植物性の原料だけを使ったビーガン向けのものを取り扱っている。
映像説明: さまざまな瓶やボトルが並ぶ棚の横の柱に、黒い看板が取り付けられている。円の中にアルファベットが書かれたマークが7つ並んでおり、緑や青、オレンジなどで色分けされている。マークの横には英語で説明が書かれている。 緑の円の中に白い文字で書かれた「V」のマークの横に「VEGETARIAN」と書かれている。その下に「Contains no meat, fish, poultry(ポートリー), game, shellfish or products of animal slaughter」と書かれている。青い円の中に白い文字で「V」と「+」と書かれたマークの横に「VEGAN」と書かれている。その下に「Contains no ingredients of animal origin, including meat and fish as well as eggs(エッグス), dairy products or honey.」と書かれている。オレンジの円の中に白い文字で書かれた「WF」のマークの横には「WHEAT(ウィート) FREE」と書かれ、「Contains no ingredients made from wheat(ウィート), spelt and kamut(カムット).」と書かれている。ナレーション: ビーガンやグルテンフリーなど、商品の特性はマークで分類されていて、一目(ひとめ)で見分けられるようになっている。
映像説明: 店内。プラスチックの円筒形(えんとうけい)の容器や袋入りの商品が並べられた棚の前で、黒いTシャツを着た男性がインタビューに答える。
インタビュアーの女性・英語: あなたはビーガン?
黒いTシャツを着た男性・英語: ビーガンです。 豆腐やパン、クラッカーなどをよく買いに来る。
映像説明: ガラス窓を背に、グレーのワイシャツに黄色いベストを着た男性がインタビューに答える。男性の後ろでは、オレンジのベストを着た女性が、黒いトレーナー姿の女性と話をしている。
グレーのワイシャツに黄色いベストを着た男性・英語: (ビーガンではないが)食事は健康的なものを選んでいる。 ビーガン食と魚を食べている。
映像説明: 7段ある陳列棚には、シルバーのトレイに入った桃やチェリー、レモンなどの果物が並んでいる。棚の下のスペースには、「PLANET ORGANIC」と書かれた大きな木の箱がいくつか置かれ、小玉のスイカや黄色いメロン、アボカド、リンゴが、箱いっぱいに入っている。大きな黒いパーカーに黒の細身のズボン姿でエコバックを持った女性がキックボードを押しながら商品を見ている。 壁ぎわのレジカウンター。カウンターの下の棚に、英語で「ENERGISE(エナジーズ)」と書かれた袋など、小さな商品がたくさん並べられている。カウンターの前には、グレーヘアの男性と、デニムジャケットを着た女性が立ち、商品の入ったショッピングカートを横に置いて会計をしている。カウンターの中では黒いTシャツを着た女性が、商品をスキャンしている。隣のレジにいた2人の女性が、財布をしまいながらカウンターをあとにする。 冷蔵ディスプレイの前で黒いタンクトップ姿の女性と頭に白い布を巻いた女性が足を止め、黒や白のプラスチック容器に入った総菜や小さなボトルを見つめている。黒いタンクトップ姿の女性が商品に手を伸ばす。
ナレーション: ビーガンはもちろん、そうではない人の中にも、健康的な食生活を意識している人が多いロンドン。
映像説明: 白い壁の部屋で、黒いトレーナーを着て眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。
ナレーション: そこに、顧客が求める商品のヒントがあると話すのは、購買部長のオーバトンさんだ。
テロップ: プラネット・オーガニック アル・オーバトン 購買部長
オーバトン購買部長・英語: 健康的な食生活のために、新しい食品を求める客からトレンドが起こる。 だから私たちは、その傾向を先取りした品ぞろえをしていく。
映像説明: プラネット・オーガニックの店内。壁際の7段ある野菜コーナーの陳列棚には、シルバーのトレイに入ったブロッコリーやニンジン、玉ねぎやアスパラガスなど、さまざまな種類の野菜が並べられている。通路中央の陳列棚には木箱に入ったスイカやアボカド、バナナなどが積まれており、天井からは「Organic MINI WATERMELONS」「ORIGIN: SPAIN」の文字とスイカのイラストが入った看板が吊り下げられている。 右手の壁側には買い物かごやショッピングカートが重ねて置かれ、隣には「MiiRO」のロゴとチョコレートがかかったスティックアイスのイラストの入った青い冷凍庫が置かれている。すぐ横のレジカウンターでは、黒いキャップをかぶり、上下黒の服を着た男性が支払いを済ませて透明のボトルを手に歩き出す。奥のレジでは、柄(がら)の入った白のロングスカートに白のカットソーと黒のカーディガンを羽織った女性がカートの中からバックを取り出している。
ナレーション: 健康志向の人たちに、今、注目されているのが、腸内環境に良いと言われる発酵食品だ。
映像説明: 木製の壁に、水色と緑の文字で「BIOLIVE FOODS」、「RAW SAUERKRAUT(ザワークラウト), KIMCHI(キムチ) & PICKLES(ピクルス)」と書かれた立体看板が掲げられている。 ステンレス製の冷蔵ショーケースに、赤やオレンジのラベルのついた瓶や、四角いプラスチックや紙のパックに入った箱などの商品がずらりと並んでいる。
テロップ: 発酵食品のコーナー
ナレーション: この店では、そのニーズに合わせて、発酵食品を集めた専門コーナーを設けている。
映像説明: 発酵食品の棚の一角。さまざまな種類の瓶詰がきれいに並べられている。 オレンジの文字で「KIM KONG KIMCHI(キムチ)」と書かれた緑のラベルが貼られた瓶には、赤いキムチがぎっしりと入っている。隣には、「ORGANIC GHERKINS(ガーキンズ) IN BRINE」と書かれたラベルが貼られた瓶には、きゅうりのピクルスが入っている。下の段には「BROWN RICE MISO」や「WHITE MISO」と書かれ、四角いプラスチック容器に入った味噌や、フムスのパックが並んでいる。 缶詰や瓶が並んだ棚。「TOFU」と書かれた紙の箱や缶詰の商品の隣に、「Tempeh(テンペ)」と書かれた黄色(きいろ)や黒の缶詰がある。下の段には、「MISO」と書かれた瓶詰やプラスチックのパウチ、紙の箱が並べられている。 オレンジのパッケージのテンペの缶詰には、焼いたテンペに野菜が添えられた写真が、黒いパッケージの缶詰には、四角く切ったテンペを黄色いソースで絡めてライスと一緒に盛り付けた写真が入っている。
ナレーション: ザワークラウトやキムチ、みそなどが並ぶ。サラさんのランチにも登場したテンペは、売れ筋の商品だという。
映像説明: 色とりどりの飲み物が入ったボトルや缶、紙パックが並ぶ棚。上部には「KOMBUCHA(コンブチャ)」と書かれた木製の看板が掛かっている。かごを持った白いワイシャツ姿の男性が商品を見ながら歩いていく。 「RASPBERRY LEMONADE」や「CHERRY PLUM」、「ORIGINAL」、「Ginger」、「Passion Fruit」などと書かれた、複数のメーカーのコンブチャの茶色いボトルが並んでいる。
ナレーション: そして、冒頭のパブで人気だった発酵飲料、コンブチャは、およそ70種類の品ぞろえを誇る。
映像説明: 「PLANT BASED Protein」とで書かれた看板の下の冷蔵ショーケースに、瓶詰や紙の箱、プラスチックの容器に入った商品が並ぶ。 テンペや豆腐が並べられた棚に、「NATTO」と書かれた箱が置かれている。パッケージには、白い皿に緑の野菜をまぜたライスが盛り付けられ、納豆を載せたスプーンが置かれた写真が入っている。
ナレーション: この日から、ベルギーの食品会社(しょくひんがいしゃ)が作った納豆の販売も開始した。
映像説明: 棚に並ぶ黒いフタの瓶詰には、白いラベルが貼られ、「ORGANIC JAPANESE」、「BROWN RICE MISO」と書かれ、豆腐やネギ、わかめが入ったみそ汁の写真がついている。うどんの写真の入った瓶には、「BARLEY MISO」と書かれ、その下に「有機玄米みそ」と書かれている。
テロップ: グルメなビーガンの間(あいだ)では うまみのある発酵食品が人気
ナレーション: うまみ成分が豊富な発酵食品は、今、ビーガンの中でも、特にグルメな客に人気だという。
映像説明: 白い壁の部屋で、黒いトレーナーを着て眼鏡をかけたオーバトン購買部長がインタビューに答える。 棚に並ぶ赤い白菜キムチの瓶詰めには「Vegan Kimchi(ビーガン キムチ)」と書かれた、白と焦げ茶のラベルが貼られている。 テンペが入った緑の紙のパッケージには、アボカドやトマト、レタスの上に細長いテンペを載せた写真が入っており、箱の隅に四角くくり抜かれた窓から、ビニールパックに包まれた茶色のテンペがのぞいている。 白い壁の部屋で、オーバトン購買部長が話を続ける。 オーガニックの豆腐のパックが並べられた棚。水を充填させた豆腐のパックや、真空パックになった豆腐が並んでいる。 一列に並べられた紙パックの豆腐。パッケージには黒い丸皿(まるざら)の上に大葉が敷かれ、その上にネギとしょうがを載せた四角い豆腐と、箸が載せられた写真。「ORGANIC TOFU」と書かれ、その下に「有機絹にがり豆腐」と書かれている。 白い壁の部屋で、オーバトン購買部長が身振りを交えて話を続ける。
テロップ: プラネット・オーガニック アル・オーバトン 購買部長
ナレーション: 最後に、ビーガン市場における日本の食品の可能性について聞いた。
オーバトン購買部長・英語: 腸内の健康と植物ベース(ビーガン)という2つの大きなトレンドの中で、 例えば発酵食品などには2倍のチャンスがある。 トレンドの両方の客をつかめるからだ。 大豆製品には、さまざまな可能性がある。 私たちは肉より新鮮な豆腐をもっと売りたい。大きな売り上げになるからだ。 納豆も英国で商機があると思う。
スタジオの八木(やぎ)キャスター: 私も、ビーガン料理を食べたことがあるんですが、想像以上においしかったです。ビーガン料理の うまみを補うみそなど、植物性の発酵食品の人気も高まっています。世界でビーガン食のニーズが広がる中で、日本食材の輸出拡大に期待したいと思います。
映像説明: 八木(やぎ)キャスターがお辞儀をする。
次の番組も併せてご覧ください:
- シリーズ「おいしいビーガン」 世界が恋するMISO! 発酵食品に商機(2019年8月29日)
- 食のニーズをつかむ! 新発想の商品開発(2021年5月20日)
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