ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ ボストン

大学、病院、研究所、スタートアップ、大企業、支援機関が密接に絡み合うことで多くのスタートアップが生まれ、伝統的に強みのあるハードやライフサイエンス等の技術が様々な分野に応用されている。

エコシステムの特徴・トレンド

特徴
起業支援機関、世界最高峰の学術・研究機関、インキュベーター、大企業、全米有数の病院の密集地。
ハーバードやMITを含む50以上の大学が集積しており、様々なアイデアと優れたエンジニアやビジネスパーソンを輩出している。
東海岸に位置するため、大企業や投資家が集まるニューヨークへのアクセスがよく、ヨーロッパとのビジネスにも便利。
注目分野
ライフサイエンス:最先端の研究開発機関や世界トップクラスの病院や武田薬品、Pfizer、Sanofi、Novartisなど多数の製薬会社が拠点を置き、バイオテックスタートアップへのVC投資額が全米で第1位。新型コロナウイルスのパンデミックで一躍注目を集めたModernaもボストンで生まれた。
ロボティクス:Boston Dynamicsをはじめ、産業オートメーションやヘルスケア向けのロボティクスにおけるイノベーションを先導する企業が本社を置き、 産業界と研究機関の間に強固な協力関係が築かれている。独立非営利イノベーションセンターのMassRoboticsは、ロボティクスのスタートアップエコシステムを新たな高みへと押し上げている。
クリーンテック:クリーンテックのスタートアップが台頭し、投資家の大きな注目を集めている。その例として、エネルギー融合企業のCommonwealth Fusionや再生可能エネルギー企業のLongroad Energy、バッテリー企業のForm Energy、冶金企業のBoston Metalは近年大規模な資金調達に成功している。
フィンテック:多くの金融機関やヘッジファンド、プライベートエクイティ企業が集積し、力強い金融産業と活気あるフィンテックエコシステムを形成している。2022年には、官民パートナーシップのMassachusetts Fintech Hubが新たなフィンテックフォーラム、キャリアフェア、フィンテックブートキャンプを発表した。
サイバーセキュリティ:100社近くのサイバーセキュリティのスタートアップが本社を置く。その中でも、レイターステージのスタートアップSnykや、2015年にIPOを果たしたRapid7や、2019年にVMwareが21億ドルで買収したCarbon Blackなどが特筆される。

「ジェトロ・グローバルアクセラレーション・ハブ ボストンにて、ジェトロが提携するCICケンブリッジイノベーションセンターが、現地エコシステムを紹介します。」

提携先

CIC ケンブリッジイノベーションセンター

  • GoogleのアンドロイドやHubspotなどを輩出した世界最大級のスタートアップ支援機関
  • 1999年以来10,000社以上の企業がCIC関連施設を利用
  • 研究機関やテック企業、MITなどの高等教育機関が密集するイノベーション地区として世界的に知られるケンダル・スクエアの中心に位置
  • CICジャパンデスクの日英バイリンガルのスタッフが日本 x ボストン企業の連携を強力にサポート

メンター例

Mr. Avihou Barkay, Caja Robotics外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ロボティクスやエレクトロニクス、3Dプリンティング、電気通信業界において、複雑な事業の経営と技術の商業化に20年以上携わってきたエキスパート。
Mr. Joel Berniac, BioFuturis, LLC
製薬業界での創薬および事業開発における10年以上の経験と専門知識をもつスペシャリスト。
Dr. Ester Caffarel-Salvador, Chiesi USA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
科学者としての大手製薬会社との共同開発の経験を活かし、米国と海外のスタートアップをサポート。
Mr. Mark Michelman, Pax8外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ヘルスケア、フィンテック、eコマース、B2B SaaS、CRM、データ・アナリティクス、エドテックなど幅広い分野で経験を持つ、ソフトウェアのプロダクトマネジメントとイノベーションのスペシャリスト。
Mr. Dan Paikowsky, New Markets Advisors外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ボストンとイスラエルでアーリーステージのスタートアップから大手企業までを顧客としたコンサルティングの経験を持つ、GTM戦略や成長戦略のスペシャリスト。
Ms. Hiroko Sato, The Pitch Room外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
長年米国地方紙記者として勤めていた経験を生かし、英語圏の投資家や取引先を対象としたピッチ作成を支援。
Mr. David Saxner, Longfellow Associates外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ライフサイエンス分野に関するリソースの専門家。海外進出の戦略の相談や、製薬会社やバイオテックに特化した投資家の紹介によりスタートアップをサポート。
Ms. Keiko Schlabach, English-Empowered, LLC外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
日本人が米国でビジネスを行う際によく直面する課題を踏まえ、言語を超えた包括的なコミュニケーショントレーニングを提供。

コワーキングスペースの無料提供

あり:拠点設立準備とネットワーキング機会を提供するためコワーキングスペースを3ヶ月無料で提供。

関連ニュース

米国東海岸のペンシルベニア州に位置するピッツバーグは、かつては「鉄鋼の町」として栄えましたが、カーネギーメロン大学・ピッツバーグ大学等による革新的な研究やイノベーション・エコシステムの進展によって、近年では、先端製造やIT・ロボティクスなどの分野を中心としたテクノロジーハブとしての存在感を高めています。

当レポートは、Ryan O’Shea氏(ジェトロNY投資アドバイザー)が、現地の最新ニュースや、注目を集めている企業、非営利団体、投資会社などを紹介し、ピッツバーグの現在そして未来の姿を映し出します。

ジェトロ担当者

高橋 英行(たかはし ひでゆき)
国内では東京本部のほか、熊本事務所長、アジア経済研究所、また出向で外務省北米局にて勤務。海外ではニューヨーク事務所、マドリード事務所にて勤務の後、メキシコ事務所長を務め、今回、次長として2度目のニューヨーク勤務。
中嶋 大騎(なかじま だいき)
米国のニュージャージー州で生まれ育ち、国籍も米国。2011年、ジェトロ・ニューヨークのナショナルスタッフとして採用。対日投資事業を中心に数々の米企業を支援。2019年以降、米国北東部の州政府等との連携した対米投資支援を担当、さらに2021年からニューヨークで日系スタートアップ企業支援にも加わる。

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※2024年3月15日受付終了予定

ご質問・お問い合わせ

ジェトロ・スタートアップ課
E-mail: JHUB@jetro.go.jp