米マサチューセッツ州とロードアイランド州、地域バイオバンク設立に向け覚書を締結

(米国)

ニューヨーク発

2026年11月05日

米国マサチューセッツ州のマサチューセッツ・ライフサイエンス・センター(MLSC)とロードアイランド州のロードアイランド・ライフサイエンス・ハブ(RILSH)は10月27日、地域におけるバイオバンク構築に向けた覚書(MOU)を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。州境を接するマサチューセッツ州とロードアイランド州には、ライフサイエンス産業が集積している(2019年11月22日付地域・分析レポート参照)。今回の取り組みは、両州が海洋技術分野「オーシャンテックハブ」に続き、州境を越えた連携を進める動きの一環とみられる(2023年10月25日記事参照)。

覚書に基づき、ロードアイランド州の病院がMLSCのバイオバンク・ネットワークに参加するための計画を策定する。これにより、統一された手法と厳格な管理の下で収集した高品質な検体とデータを、両州の研究者が利用できる共有基盤の構築を目指す。また、産業界からは、倫理審査や規制対応などに関する専門知識の提供を受ける予定だ。

当初は、ロードアイランド州が研究上の強みを持つアルツハイマー病などの脳疾患を重点対象とし、将来的には対象疾患を拡大する計画だ。今後数カ月以内に、MLSCとRILSHはインフラ整備およびガバナンス体制に関する共同計画を策定し、最終合意を目指す。

ブラウン大学(ロードアイランド州)のバーラト・ラムラトナム氏は、「脳疾患研究における最大の課題は、十分な人数から同じ手法で収集された質の高いデータを確保することだ。地域ネットワークへの参加により、ロードアイランド州の研究者は、いずれか一方の州だけでは達成できない規模で研究を進められる。これが(研究成果の)創出の加速につながる」と述べた。

バイオバンクの整備により、研究者は標準化された手法で収集された大規模かつ多様な検体とデータを利用できるようになる。今回の取り組みは、アルツハイマー病をはじめとする脳疾患の研究を促進するとともに、投資や雇用の創出を通じて、ニューイングランド地域のライフサイエンス分野の競争力強化につながると期待される。

(大垣ジャスミン)

(米国)

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