吉林省松原市でグリーン水素・アンモニア・メタノール一体化プロジェクト第2期が着工

(中国)

大連発

2026年11月05日

中国能源建設集団(以下、中国能建)は10月20日、吉林省松原市でグリーン水素・アンモニア・メタノール一体化プロジェクトである中能建松原水素産業園(産業団地)プロジェクト第2期に着工したと発表した。同プロジェクトは完成後、年間9万トンのグリーン水素、40万トンのグリーンアンモニアの生産能力を備える計画で、生産規模は第1期の約2倍となるとされる(2025年12月24日記事参照)。中国能建によれば、すでに複数の海外企業と長期供給契約を締結しているという。また第2期では、風力・太陽光発電を中心とする新エネルギー設備容量は800メガワット(MW)から1,600MWへ拡大され、経済性の向上により、第1期比で生産コストの10%以上の低減も見込まれている。

同プロジェクト第1期で生産されたグリーンアンモニアが、2026年10月に浙江省舟山市で船舶燃料として充填(じゅうてん)され、中国におけるグリーンアンモニアのサプライチェーン(生産・輸送・供給・利用)の実証事例となった。第2期で生産されるグリーンアンモニアについては、遠洋海運向け燃料やアンモニア混焼発電向け燃料として活用する予定とされる(「新華社」10月20日)。

吉林省の第15次5カ年規画(2026~2030年)では、水素産業チェーンの構築を重点項目に位置付け、「西部で供給、中部で利用、東部で調整」の発展モデルを推進する方針を示した。白城市・松原市・四平市を中心とする西部地域では、風力・太陽光資源を活用した大規模グリーン水素製造基地の整備を進めており、2030年までに年間グリーン水素生産能力80万トンを目指している。また、グリーンアンモニアやグリーンメタノールの広域輸送体制整備も検討している。将来的には、「陸運+海運」「パイプライン+海運」を組み合わせ、国内沿海部向け供給に加え、東アジアやEU市場への展開も視野に入れている。

今回の第2期着工を受け、吉林省ではグリーン水素由来燃料の生産から輸送、利用までを一体化した産業エコシステムの整備が進められており、グリーン水素・グリーン燃料産業クラスターの形成が加速している。

(李穎)

(中国)

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