米連邦下院議員、ジョーンズ法適用免除下の外国籍船運航に関する監督強化を要求

(米国)

ヒューストン発

2026年10月22日

米国連邦議会下院の沿岸警備隊・海上輸送小委員会で民主党筆頭委員を務めるサールド・カルバハル議員(カリフォルニア州)は10月19日、米国国土安全保障省(DHS)に対し、ジョーンズ法(注)の適用免除措置(2026年8月19日記事参照)の運用・監督状況について説明を求める書簡外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを送付した。外国籍船が必要な情報開示を行わないまま、米国内の港間で4,000万ドル超の石油製品を輸送した、との米国メディアのブルームバーグの報道(10月18日)を受けたもの。

ジョーンズ法は、米国内の港間輸送を行う船舶を、原則として米国建造・米国所有・米国籍船に限定している。ただし、国家防衛上必要な場合には適用免除が認められる。2026年3月に発動された適用免除措置は、石油輸送船不足の緩和やエネルギー価格高騰への対応を目的に、外国籍船による米国内輸送を60日間可能とするもので、その後5月、8月と延長されてきた。8月の再延長では、外国籍船を輸送に利用する際に、米国運輸省海事局(MARAD)や税関・国境警備局(CBP)への事前申請を義務付けるなど、手続きも厳格化された。これにより、MARADが代替となる内航船の有無を確認し、免除を認めた場合のみ外国籍船で輸送を実施できる仕組みとなっている。

カルバハル議員はこの適用免除措置に対し、ジョーンズ法の適用免除はあくまで内航輸送規制の緩和に限られるものであり、税務、移民、労働、環境、安全保障など他の連邦法の適用を免除するものではないと指摘している。このことから、DHSに対し、外国籍船の運航者の税務順守や乗組員の在留資格管理などについて説明を求めた。

今後、仮に当局による監督や法令順守確認が強化されれば、米国内の港間輸送に外国籍船を活用する海運・エネルギー関連企業に対し、税務や労務管理を含むコンプライアンスの徹底が一層求められる可能性がある。

(注)1920年商船法のこと。米国内の地点間の物品輸送を行う船舶は、米国船籍、米国人配乗、米国人所有、米国建造でなければならないと定めている。

(疋田文子)

(米国)

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