ジェトロ、「ミャンマーの貿易投資年報」を公開、貿易額・対内直接投資認可額で中国が最大
(ミャンマー)
調査部アジア大洋州課
2026年10月16日
ジェトロは10月2日、「ミャンマーの貿易投資年報」を公開した。2025年(1~12月)のミャンマーの貿易額(輸出入)と、2025年度(2025年4月~2026年3月)の対内直接投資認可額は、国別で中国がいずれも最大だった。また、外務省の「2025年度海外における対日世論調査」
のミャンマーでの結果においても、中国は重要なパートナーや最も信頼できる国・機関を問う3項目でいずれも1位となった。
2025年のミャンマーの輸出は前年比2.4%減の145億6,500万ドル、輸入は18.8%増の147億9,000万ドルだった。国・地域別では、中国向け輸出が24.7%増の43億1,200万ドルとなり、構成比は前年の23.2%から29.6%に上昇した。中国は前年に続き最大の輸出相手国となった。中国からの輸入も42.6%増の59億5,200万ドルに拡大し、構成比は前年の33.5%から40.2%に上昇、前年に続き1位だった。輸出入総額に占める中国の割合は前年の27.8%から35.0%となり、貿易面で中国への集中が一段と進んだ。
対内直接投資でも中国の存在感が高まった。2025年度の対内直接投資認可額(ティラワ経済特区を除く)は前年度比31.5%減の4億7,260万ドルと低迷した一方、中国からの投資認可額は約2.1倍の2億110万ドルとなった。中国は国・地域別で前年度の2位から1位となり、認可総額の42.6%を占めた。2位のシンガポールは1億5,500万ドル、3位の香港は5,490万ドルだった。日本からの投資は150万ドルで、構成比は0.3%だった。
外務省の「2025年度海外における対日世論調査」によると、ミャンマーで中国を挙げた回答者の割合は、「現在重要なパートナー」が66%、「今後重要なパートナー」が61%で、いずれも1位となり、日本はそれぞれ35%、31%で2位だった。「最も信頼できる国・機関」でも、中国が41%で1位、日本が15%で2位だった。2019年度調査では3項目とも日本を挙げた回答者の割合が中国を上回っていたが、2025年度調査では中国が日本を上回った。
ミャンマーでは、政変後の治安情勢の悪化や経済制裁、電力不足、厳しい外貨管理などを背景に、対内直接投資が低迷している。こうした中、中国は輸出、輸入、対内直接投資のいずれでも最大の相手国となり、世論調査でも3項目いずれも1位となった。対外経済関係と国民意識の双方で、中国の相対的な存在感の高まりがうかがえる。
(アジア大洋州課)
(ミャンマー)
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