トヨタ・アルゼンチンの電動車生産事業、大型投資奨励制度(RIGI)に認定
(アルゼンチン、日本)
ブエノスアイレス発
2026年10月02日
トヨタ・アルゼンチン(Toyota Argentina S.A.)は9月30日、電動車を生産する新事業が大型投資奨励制度(RIGI)の適用案件として承認されたと発表
した。自動車生産でRIGIに認定された案件は今回が初めて。日系企業が事業主体となる認定案件もこれが初めてとなる。
新事業は、ブエノスアイレス州サラテ市の同社工場で電動車を生産するというもの。投資額は約13億ドル。同社の発表によれば、この額はアルゼンチンの自動車産業史上最大規模。同社はこの新事業をRIGIに申請しており、政府の評価委員会から承認・認定された。同社は、今回の認定によって「トヨタ自動車本社による最終承認プロセスを前進させることができる」と説明している。
RIGIは鉱業、エネルギー、石油・天然ガス、インフラ、テクノロジーなど8つの分野で2億ドル以上の投資を実施する案件に対し、法人減税や関税の減免、資本取引規制の例外措置などの恩典を30年間保証して与える制度。企業の申請を受けて政府が認定するもので、2026年9月末時点で23の案件が認定
されている(今回の案件除く)。そのほとんどは鉱業、エネルギー、石油・天然ガス関連だ。
今回認定されたトヨタ・アルゼンチンの新事業案件は、テクノロジー分野(注)に該当するものとみられる。ルイス・カプート経済相は自身のX(旧Twitter)で、今回の同社新事業を「アルゼンチン国内では現在適用されていない技術によるものだ」と紹介している。
また、政府は2026年8月14日にRIGIの施行規則を改正し、テクノロジー分野において新製品を生産する場合は、工場の新設・拡張を伴わなくともRIGIの対象になり得ることを明文化している(2026年8月20日記事参照)。今回の同社新事業が工場の新設や拡張を伴うか否かは現時点では不明だが、こうした制度改正も認可を後押しした可能性がある。
カプート経済相は自身のXで、同社新事業の投資額は13億4,100万ドルで、生産された電動車の70%が輸出される計画だと紹介している。生産車種や駆動方式については各種報道で憶測されているが、同社は今回の発表ではそれを明らかにしておらず、いずれ適切な時期に公表するとしている。
(注)テクノロジー分野の定義は、革新的な性質を持つ、基礎的、応用的な技術に基づく商品およびサービスの生産を主な目的とする活動で、具体的には、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、新しいモータリゼーション技術に基づくモビリティー、エネルギー転換技術、航空宇宙・衛星産業、原子力産業、ソフトウエア産業、ロボット産業、人工知能、軍備・防衛産業。
(峯村直志)
(アルゼンチン、日本)
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