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イタロなど競争事業者向け線路枠確保ルール、ケルン行政裁判所が仮保護手続きで違法と判断
(ドイツ、イタリア)
ベルリン発
2026年10月28日
ケルン行政裁判所は10月8日、連邦ネットワーク庁が7月に決定した長距離旅客鉄道市場の新規参入促進措置(競争事業者向け線路枠確保ルール)について、仮保護手続き(注)において違法と判断したことを発表した(プレスリリース
、ドイツ語)。同措置は、2028年にドイツ高速鉄道市場への参入を計画するイタリアの高速鉄道運営会社イタロによる申し立てを受け、国内の鉄道インフラを管理するドイツ鉄道(DB)のグループ会社であるDB InfraGOに対し、「競争事業者条項」の導入を義務付けるものだった(2026年7月30日記事参照)。DB InfraGOは、この決定を不服として8月に提訴し、仮保護手続きを申し立てていた。
「競争事業者条項」とは、工事などにより容量が制約されている区間で線路使用枠が競合した場合に適用されるルール。同条項はDB InfraGOに対し、同じグループ会社の長距離旅客鉄道事業会社DB Fernverkehrへの割り当てを長距離旅客鉄道向け容量の60~75%までに制限し、残りをイタロなど競合事業者向けに確保することを求める内容だった。同措置は2028年ダイヤからの適用が予定されていた。
裁判所は、欧州法およびドイツの鉄道規制法に同条項導入を義務付ける法的根拠はなく、また、連邦ネットワーク庁が目指した新規参入事業者の投資促進という目的を達成する手段としても適切ではないと判断した。さらに、連邦ネットワーク庁がDB InfraGOに対して求めていた駅ラウンジへのアクセスに関する利用ルール整備についても、ラウンジは鉄道運行に関連するサービス施設には該当しないとして違法と判断した。ただし、この判断は長距離旅客鉄道市場における競争や特定事業者の市場参入そのものを否定するものではなく、今回の措置の適法性のみを対象としたことも明確にした。
本件の仮保護手続きを申し立てていたDB InfraGOは、今回の判断によって現行の線路枠配分ルールの適法性が確認されたと評価した。また、容量に余裕のないドイツ鉄道網にとっても望ましい判断だとしている。
イタロの反応として「フランクフルター・アルゲマイネ」(10月8日付)は、今回の司法判断を受けても新型車両の調達などに向けた投資計画を既に進めていることを踏まえ、ドイツ市場参入に向けた準備を計画どおりに進める考えを報じている。
(注)「仮保護手続き」(Eilverfahren)は本案判決前に行われる暫定的・緊急的な手続き。
(打越花子)
(ドイツ、イタリア)
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