ジェトロ、ベンガルールとハイデラバードで宇宙テック企業視察ツアー開催

(インド、日本)

アーメダバード発

2026年10月02日

ジェトロは9月10~11日、インド南部の宇宙テック企業の集積地であるベンガルールとハイデラバードで、現地企業視察ツアーを開催した。宇宙関連企業を含む日系企業約15社が参加した。宇宙分野での日印の事業連携機会の探索を目的として、同月7~9日にベンガルールで開催された宇宙分野展示会「ベンガルール・スペース・エキスポ(BSX)2026」に合わせて実施した。

ツアーでは、ベンガルールのベラトリックス・エアロスペース、ピクセル、ディガンタラ、ハイデラバードのスカイルート・エアロスペース、XDLINXスペース・ラボ、Azista Spaceの計6社を訪問した。各社による事業紹介に加え、工場や研究開発ラボの見学、日系企業との協業可能性などに関する意見交換を行った。

訪問先の事業領域は、ロケット、衛星、推進システム、地球観測、宇宙状況把握(SSA)など多岐にわたる。スカイルート・エアロスペースは、小型衛星向けロケットを開発し、2026年7月にはインドの民間企業として初めて軌道投入ロケットの打ち上げに成功した(2026年7月23日記事参照)。2026年末までに2度目の打ち上げを予定している。ディガンタラは、衛星やスペースデブリを観測してインテリジェンスに活用するSSA技術を手掛け、日系投資家からも出資を受けている。Azista Spaceは、小型衛星の設計・製造から試験までを一貫して行い、グジャラート州アーメダバードに年間最大50基、将来的には250基まで生産能力を拡張できる衛星工場を構える。

写真 スカイルート・エアロスペースのオフィス兼工場(ジェトロ撮影)

スカイルート・エアロスペースのオフィス兼工場(ジェトロ撮影)

訪問先企業の多くは、政府機関とのプロジェクトを事業拡大の足掛かりとし、衛星の量産やコンステレーション(注)構築、海外市場への展開を進めている。一部企業は既に日系企業とパートナーシップを構築し、共同開発や技術協力などの協議を進めているという。

写真 Azista Spaceでの参加者集合写真(ジェトロ撮影)

Azista Spaceでの参加者集合写真(ジェトロ撮影)

参加した日系企業からは、「日本と比べ、創業初期のスタートアップでも政府などから大規模案件を受注し、事業を拡大できるスピード感が印象的」「1日3社を訪問できるほど、この地に宇宙テック企業が集積し、産業エコシステムが成長していることに驚いた」との声が聞かれた。

インド中央政府は2020年以降、宇宙産業への民間参入を本格的に進めている。民間宇宙活動の促進・認可を担うインド国立宇宙推進認可センター(IN-SPACe)がアーメダバードに設置され、衛星、打ち上げ、地上設備、衛星データなどの分野で民間投資が急速に拡大している。

(注)多数の人工衛星を宇宙に配置し、それぞれが連携しながら一体として運用するシステム。「constellation(星座)」に由来する。

(中舘尚人、林田勇太)

(インド、日本)

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