ハリーファ経済特区アブダビが日本企業向けイベント開催、投資機会と進出事例を紹介

(アラブ首長国連邦、日本)

企画部企画課

2026年10月27日

ジェトロは10月14日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビでイベント「Japan Gathering at KEZAD」を開催した。ハリーファ経済特区アブダビ(KEZAD)(2024年10月31日付地域・分析レポート参照)を運営するKEZADグループ、および英国の金融機関HSBCとの共催だった。UAEの経済見通しやアブダビの投資環境、進出企業による事例が紹介され、約80人の日本企業関係者らが参加した。

開会あいさつで、KEZADグループを傘下に置くAD Portsグループのアブドラ・アルハメリ経済都市・フリーゾーンクラスターCEO(最高経営責任者)が、2026年3月に交渉妥結した日・UAE包括的経済連携協定(CEPA)(2026年3月6日記事参照)を背景に、投資や先進製造業分野での協力拡大への期待を示した。在UAE日本大使館の中川周公使は、中東情勢が不透明な中でもUAEが安定したビジネス環境を維持していることを評価した。

写真 開会あいさつをするAD Portsのアルハメリ氏(ジェトロ撮影)

開会あいさつをするAD Portsのアルハメリ氏(ジェトロ撮影)

KEZADグループのハリド・アル・マルズーキ国際事業開発担当副社長は、KEZADが港湾、物流施設、工業用地などを一体的に提供するUAE最大級の産業拠点であると説明した。また、食品、自動車、金属、ライフサイエンス、化学分野を中心に産業クラスター形成を進めていると述べた。

HSBCの欧州・中東・アフリカ地域チーフエコノミスト、サイモン・ウィリアムズ氏は、地政学的緊張や外部ショックにもかかわらず、UAE経済は高いレジリエンスを示したと指摘した。また、強固な財政基盤と非石油部門の成長を背景に、中長期的な成長見通しは依然として良好との見方を示した。政府系ディベロッパーMiralの上級企画開発マネージャー、スルタン・アルラマヒ氏は、アブダビのサディヤット文化地区で開業した「teamLab Phenomena Abu Dhabi」を例に、日本企業との協業事例を紹介した。

進出企業事例として、アブダビの政府系ファンドADQ、JFEスチールおよび伊藤忠丸紅鉄鋼の3社が出資するAL GHARBIA PIPE COMPANY(AGPC)の三船法嗣社長代行は、KEZADの魅力として港湾インフラの充実を挙げたほか、地域情勢の変化による物流上の課題に対し、代替港湾や航空輸送を活用して対応した経験を共有した。

写真 講演するAGPCの三船氏(ジェトロ撮影)

講演するAGPCの三船氏(ジェトロ撮影)

アブダビ経済開発局のオサマ・トーメ戦略・知識担当部門エグゼクティブ・ディレクターは、アブダビ・日本経済協議会(ADJEC)が両国政府および企業を結び付ける重要な枠組みであると説明した。閉会あいさつでジェトロの鈴木崇文理事は、日本企業にとってUAEは中東・アフリカ市場への重要なビジネス拠点であり、経済多角化を進める同国と日本企業との連携余地は大きいと述べた。

(福山豊和)

(アラブ首長国連邦、日本)

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