ビジネス短信は70カ所を超えるジェトロ海外事務所の駐在員から送られる国際ビジネス関連ニュースです。
過去記事一覧
ジェトロ・メンバーズ向け
その他コンテンツ
国・地域別記事一覧
テーマ別記事一覧
産業別記事一覧
イスラエル総選挙開票終了、与野党とも過半数確保できず
(イスラエル)
テルアビブ発
2026年10月30日
イスラエルで10月27日に実施された第26期クネセト(国会、一院制・定数120)総選挙について、中央選挙管理委員会(CEC)は10月29日に開票作業を完了した。CECが公表した開票結果を基に、イスラエル主要メディアが議席換算したところ、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる右派・宗教政党陣営は53議席、元イスラエル国防軍(IDF)参謀総長のガディ・アイゼンコット氏率いる野党陣営は48議席、アラブ系政党は19議席となった(添付資料表参照)。いずれの陣営も過半数の61議席には届かず、連立協議の行方が焦点となっている。
なお、CECは選挙の適正性に関する確認作業を経た後、11月4日に正式結果を公表する予定だ。
イスラエル総選挙で使用、投票スペースに並ぶ政党別投票用紙(ジェトロ撮影)
政党別では、ネタニヤフ首相が党首を務める右派政党「リクード」が27議席を獲得し、第1党を維持した。野党側では、アイゼンコット氏が党首を務める「ヤシャール」が21議席で第2党、ナフタリ・ベネット元首相率いる「ベヤハド」が12議席を獲得した。アラブ系政党では「共同リスト」が11議席、「ラアム」が8議席となった。CECによると、有効投票数は567万8,352票、投票総数は570万4,141票、無効票は2万5,789票だった。
今回の選挙では、リクードが前回2022年総選挙の32議席(2022年11月4日記事参照)から後退した。一方、共同リストは前回の5議席から11議席、ラアムは前回の5議席から8議席へと議席を伸ばし、アラブ系政党の躍進が際立つ結果となった。
今後の政権樹立を巡っては、アラブ系2政党が組閣の行方を左右する存在として注目されている。10月28日付「タイムズ・オブ・イスラエル」紙は、アラブ系政党が政権樹立の行方を左右する「キングメーカー」となった一方、主要野党の一部にアラブ系政党への依存に慎重な勢力もあるため、反ネタニヤフ陣営による政権樹立は容易ではないと分析した。
また、10月28日付「エルサレム・ポスト」紙は、(1)反ネタニヤフ陣営とアラブ系政党による政権樹立、(2)ネタニヤフ氏と野党主要勢力による大連立政権、(3)連立協議決裂による再選挙、を主なシナリオとして挙げている。
今後は、アイザック・ヘルツォーク大統領が各党との協議を行った上で組閣担当者を指名する。イスラエルの基本法では、組閣担当者には28日間の組閣期限が与えられ、さらに14日間の延長が認められており、連立協議が不調に終わった場合は別候補への指名や再選挙に発展する可能性がある。
イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。
(中溝丘)
(イスラエル)
ビジネス短信 b2321ffa77e0842d





閉じる