ペルー経済財政相、経済成長に見合った税収確保に徴税強化の方針

(ペルー)

リマ発

2026年10月16日

ペルーのエルメル・クバ経済財政相は10月7日、ペルー日本経済委員会(CEPEJA-PERU)主催のセミナーで講演し、ペルーの実質GDP成長率について、2025年と2026年はともに3.4%、2028年から2030年までは各年4.0%になるとの見通しを示した。

一方、2025年の成長率は3.4%だったにもかかわらず、成長に見合った税収を確保できていないことを課題として挙げた。その対策として、消費税と法人所得税の徴収強化を進める方針を示した。具体的には、納税者登録番号(RUC)を取得していない法人や個人事業主に対して取得を促すほか、RUCを取得済みの事業者についても、納税手続きに不備がある場合は是正を図るため、現場での監督・指導を徹底するという。なお、税率の見直しは行わないとしている。

また、労働監督当局と連携し非合法労働者の合法化も進める。クバ氏は、中小零細企業の約9割が非合法労働者を雇用しており、これを解消することは国家財政基盤の強化と産業の国際競争力向上につながると指摘した。

財政運営上の当面のリスクとして、中東情勢の緊迫化に伴う原油・エネルギー価格の高騰、エルニーニョ現象の影響、米国および欧州の金利上昇の3点を挙げた。エルニーニョ現象については、短期的には農業や繊維産業に影響を与えるものの、原油価格などの高騰ほど大きなリスクにはならないとの見方を示した。また、金利については、政府からの独立性を維持するペルー中央銀行が判断する事項だとした上で、経済財政省としてその動向を注視していると述べた。

さらに、マルティン・ペレスCEPEJA-PERU委員長は、「エルニーニョ現象のさらなる強まりが予測されている。ペルーは官民連携のもと、防災対策を迅速に進める必要がある。そのためには手続きを簡素化した公共工事の枠組みを活用しなければならない(2026年9月4日記事参照)。防災分野で豊富な経験と高い技術力を有する日本からの投資は重要だ」と述べた。

写真 講演するクバ経済財政相(ジェトロ撮影)

講演するクバ経済財政相(ジェトロ撮影)

(石田達也)

(ペルー)

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