アウディ初の米国完成車工場をジョージア州に建設へ、約40億ドル投資し4,500人雇用創出

(米国、ドイツ)

アトランタ発

2026年10月29日

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)・グループの高級車ブランドのアウディは10月25日、米国では同社初となる生産拠点をジョージア州ペリー市の「ミドル・ジョージア・メガサイト」に建設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。投資額は約40億ドル、雇用創出数は約4,500人を見込む。工場の年間生産能力は最大20万台で、2027年に着工し、2030年代初頭の生産開始を予定している。北米市場向けのプレミアム・スポーツ用多目的車(SUV)を現地生産し、欧州と中国に続く第3の生産拠点として北米事業の強化を図る。

発表は、ドナルド・トランプ米大統領がジョージア州ペリー市で開催した支持者集会の場で行われた(CNBC、10月24日)。トランプ政権は、自動車メーカーに米国内での生産拡大を促すとともに、自動車や部品などへの関税措置を導入してきた。共和党側からは、今回の投資案件についても、政権の通商・産業政策の成果と位置付ける声があがっている。発表のタイミングや場所から、2026年11月の中間選挙(2026年10月15日記事参照)を見据えた政権の政策アピール材料としても注目される。ジョージア州は、中間選挙で連邦議会上下院選と知事選が行われ、特に上院選や知事選は各種世論調査で共和党候補の劣勢または民主党候補との接戦となっている。

なお、同社は、米国を世界第2位のプレミアム車市場であり成長余地が大きいと位置付ける。現地生産により、物流コストや為替変動リスクの低減を図ることに加え、供給網の強靭(きょうじん)化を図る。また、ジョージア州について、自動車関連サプライヤー集積、熟練労働力、物流インフラなどの事業環境を評価したとしている。ジョージア州は近年、電池・電気自動車(EV)関連投資が集中する「バッテリーベルト」の中核州で(2023年9月27日付地域・分析レポート参照)、今回のアウディ進出は同州の自動車産業集積をさらに強化する動きといえる。

(檀野浩規)

(米国、ドイツ)

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