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ブラジル大統領選の決選投票でルーラ大統領が再選
(ブラジル)
サンパウロ発
2026年10月28日
ブラジルで10月25日、大統領選挙の決選投票が行われた。高等選挙裁判所(TSE)の集計結果(開票率100%)によると、現職のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領〔労働者党(PT)〕の得票率は51.79%となり、野党のフラビオ・ボルソナーロ上院議員〔自由党(PL)〕の48.21%を上回った。これにより、ルーラ大統領の再選が確定した。10月4日に実施された第1回投票ではボルソナーロ氏が首位だったが(2026年10月6日記事参照)、ルーラ氏は今回、決選投票制度(注1)の導入後初めて、第1回投票で首位とならずに当選した候補者となった(注2)。
現地紙「グローボ」(10月26日付)によると、今回の選挙結果に影響した要因として、ルーラ氏に有利に働いた棄権率の低下(21.08%から19.22%へ)と、白票・無効票の減少(4.77%から3.24%へ)が指摘されている(注3)。また、決選投票に進めなかった候補者の支持層の一部がルーラ氏に投票した可能性に加え、ルーラ氏は第1回投票でボルソナーロ氏に投票した有権者の一部を取り込んだ可能性も報じられている。
連邦最高裁判所(STF)は投票当日、全国の投票所のうち、午後5時の投票終了時刻を過ぎても開いていた投票所を対象に、投票時間を午後7時まで2時間延長した。これは、一部の自治体が選挙当日に無料の公共交通サービスを提供する義務を十分に履行できず、有権者の投票に影響が生じたことを受けた措置だ(注4)。
一方、ボルソナーロ氏は10月25日夜の記者会見で、選挙の実施・運営を管轄するTSEではなく、STFのクリスチアノ・ザニン判事が投票時間延長の決定を下したことを批判し、選挙結果を認めず、大統領選決選投票の無効を求める意向を示した。その後、同氏は26日に自身の公式ユーチューブチャンネルで、大統領選決選投票の無効には言及せず、選挙運動中の政治的・経済的影響力の不当行使を理由として、ルーラ大統領とジェラルド・アルキミン副大統領の正副大統領候補ペアの当選取り消しを求める方針を示した。
(注1)1988年憲法では、大統領選挙の第1回投票で最多得票者が有効投票の過半数を獲得できなかった場合、上位2候補による決選投票が実施されることが規定されている。
(注2)第1回投票後、ボルソナーロ氏は主要世論調査でリードしていたが、その差は縮小傾向にあった。
(注3)棄権者や白票・無効票の影響については、民間調査会社クエストのフェリペ・ヌネスCEOが、現地ニュースサイト「テラ」(10月22日付)に対し、この層は学歴が比較的低く、高齢者や女性の割合が高いなど、ルーラ氏が所属するPTの支持基盤に近い人口動態的特徴を有する傾向があると指摘していた。クエストの調査では、第1回投票で棄権または白票・無効票を投じた有権者のうち、決選投票でルーラ氏に投票すると答えた人が40%、ボルソナーロ氏に投票すると答えた人が36%だった。
(注4)STFの決定は、ルーラ大統領を支持する政党連合が、選挙当日に公共交通機関の運行を減らしたバイア州サルバドール市などを相手取って行った申し立てを受け、ザニン判事が下したもの。同判事は、決選投票を争う両陣営が有権者の移動に関する問題を訴えていた点も考慮したとしている。報道によると、STFへの申し立てに先立ち、ルーラ氏支持派とボルソナーロ氏支持派の双方がTSEに投票時間の延長を求めていたものの、同裁判所は判断を示していなかった。なお、ボルソナーロ氏側は、一部地域での豪雨や浸水被害により有権者の投票に支障が生じたことを理由に、サンパウロ州、パラナ州、サンタカタリーナ州の3州の17市で投票時間の延長をTSEに要請していた。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
ビジネス短信 628dc86f209ff1b1





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